東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告

2/6 ~2/12、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)

【今週の目次】

① 内田洋行、東京大学とネーミングプランの協定を締結

② 内田洋行・ウチダ人材開発センタ、福井県越前市の自治体職員に向けて「DX 推進のための管理職研修」を導入

③ イトーキ、スマートオフィス領域で Google Cloud と協力しDXをさらに加速 #2

④ クマヒラ、「ユニゲート(ウッドタイプ)」を発売

⑤ コクヨ、中高生を対象とした「自習室 Campusカフェ」を下北沢に期間限定オープン

⑥ JFMA、FMフォーラムの参加申込受付中

⑦ コクヨ、ドイツ装ノート・ペルパネプを一部店舗で販売開始

⑧ ライオン事務器、『ノートパソコン用ケース<LEBIMO(レビモ)>』 新発売

⑨ATS、クーネプランターの内覧会を開催

+注目のコラム オフィス山人の少し深堀り

内田洋行、東京大学とネーミングプランの協定を締結

東京大学 駒場アカデミック・ライティング・センター内へ教室空間とICT機器を設置 「内田洋行 Future Class Room Laboratory」を導入

2023年2/6~2/12、オフィス家具業界の主なハイライトについては、内田洋行は2月9日、国立大学法人東京大学の駒場アカデミック・ライティング・センター内の空間設計とICT機器の導入を行うとともに、東京大学とその教室を対象としたネーミングプランに関する協定を締結したことを発表しました。

東京大学と内田洋行の協定締結の背景

東京大学大学院総合文化研究科において、駒場アカデミック・ライティング・センターは、教養教育(リベラルアーツ教育)の実践の場として論文執筆のアカデミック・ライティングを重点化する人材育成を推進しているといいます。

このような教育を発展させるために、東京大学では教育研究環境の充実も重視し、新たに駒場アカデミック・ライティング・センターの空間ICT環境整備を計画したとしています。

内田洋行では、様々な体験を通じて啓発し合う未来の学習空間「Future Class Room Laboratory®」を設計開発するなど、学生から社会人までの人材育成を行うための教育環境づくりやアクティブ・ラーニング、協働学習の構築で実績を有しているといいます。
駒場アカデミック・ライティング・センターの整備計画では、教室構築に参画するとともに、東京大学とネーミングプランの協定を締結し、「内田洋行 Future Class Room Laboratory」として教室をオープンするとしています。

内田洋行では、これまで東京大学の教育環境において、本郷キャンパス教室へICT空間制御システムcodemari等を導入するほか、東京大学の全教職員1万人が活用する全学ポータル「UTokyo Portal」として「Microsoft 365®」(※)で構築するなど、東京大学と関わってきたといいます。

高等教育の学修環境が今後大きく変化する中で、内田洋行は空間とICT基盤の構築の知見を生かして、新たな学修環境の推進や教職員の働き方変革などを通して東京大学に貢献していくとしています。

内田洋行・ウチダ人材開発センタ、福井県越前市の自治体職員に向けて「DX 推進のための管理職研修」を導入

内田洋行はこのほど、福井県越前市の自治体職員に向けて、DX推進を行う人材育成のための管理職研修を実施したことを2月10日に発表しました。なお、研修の実施にあたり内田洋行グループのウチダ人材開発センタと共同で各種研修や教材開発等を行ったとしています。

同社によると、越前市では、同市役所内の情報基盤を「Microsoft365」(※1)に移行を進めるとともに、それらの利活用を推進する組織的な役割を担う管理職に向けて、越前市のDX推進の狙いやDX人材育成の必要性の認識を高めるべく、職員研修の第一弾を開始したといいます。

同研修の前半では、現場の抱える課題についてワークショップ形式で共有等を行い、後半では、更なる住民サービス向上に必要となる施策をサービスデザイン思考を用いた課題解決案で検討を行ったとしています。今後は、人材育成基本研修・DX推進リーダー研修(基礎編・活用編)のカリキュラムで、「Microsoft Power Platform」(※1)の活用によって業務内容に応じた柔軟なアプリケーションの作成やデータの自動連携等を身に付け、行政運営の変革に向けた取組みを進める予定だとしています(※2)。

受講者は管理職に限らず、庁内約1900名の全職員にも研修の実施を検討しており、内田洋行・ウチダ人材開発センタが連携して、越前市が目指す自治体DXを定着させるための運用支援に邁進するとしています。

イトーキ、スマートオフィス領域で Google Cloud と協力しDXをさらに加速 #2

イトーキは、 2022年4月に Google Cloud と合意した新商品開発およびAIによるデータ分析・活用の領域における取り組みに関するJBP(ジョイントビジネスプラン)について、、 2023年2月時点における各種取り組みの進捗状況を2月10日に公開しました。

提携の背景および概要

同社によると、新型コロナウイルス感染拡大防止の社会的要請のもと、"働き方"や"働く環境"に対する人々の価値観が大きく変化し、ポストコロナ時代においてもこの流れは一定程度継続・拡大することが予想されるといいます。このような状況の中、イトーキは顧客が「働く環境」に期待する価値を具現化するための提案力強化と商品・サービス拡充を図ることにより、ポストコロナ時代の「働く環境」づくりをリードしていくことで、高い利益を創出し続ける企業へと進化するとしています。

そしてこのほど、イトーキは、最先端のクラウド技術と革新的な働き方を実践する Google Cloud の考え方に共感し、スマートオフィスコンセプトを体現する新たな製品やサービス開発においてそのテクノロジーを活用することを決定したといいます。
Google Cloud を活用しながら Google Cloud のチームやパートナー企業と連携しプロジェクトの推進やサービス提供基盤の確立、イノベーション推進の加速を目指し、顧客が「働く環境」に期待する価値を具現化するための提案力強化と商品・サービス拡充を図ることにより、ポストコロナ時代の「働く環境」づくりをリードしてくとしています。

クマヒラ、「ユニゲート(ウッドタイプ)」を発売

クマヒラは2月9日、セキュリティゲートのフラッグシップモデルである「ユニゲート」の天部に木を用いた「ウッドタイプ」を開発し、2023年2月9日から販売を開始したことを発表しました。

「ユニゲート(ウッドタイプ)」は、ユニゲートの天部に木材を用いたセキュリティゲートだといいます。ユニゲートのシンプルな構成はそのまま活かし、すっきりとした佇まいで木を使用した建築空間にマッチし、あたたかな印象を与えるとしています。世界的な木工家具メーカであるマルニ木工と共同で開発し、木工家具と同じ天然無垢の木材を使用することで、深みのある素材感と優しい手触りを感じることができるといいます。
個人認証装置(IC カードリーダー)を本体内に組み込み入退室管理システムと連携することで、許可された人のみを通行させることができるとしています。

コクヨ、中高生を対象とした「自習室 Campusカフェ」を下北沢に期間限定オープン

コクヨは2月6日、自ら学びに向かう中高生を支援する学習空間「自習室 Campusカフェ」を、2月13日(月)から26日(日)までの2週間、東京・世田谷区下北沢にてコクヨが運営する社員向け多目的スペース「n.5(エヌテンゴ)」にオープンすることを発表しました。

オープンに先駆け、2月6日(月)から利用予約の申し込みを受け付けているといいます。

JFMA、FMフォーラムの参加申込受付中

日本ファシリティネジメント協会(JFMA)は、3月10日13時まで、以下のとおり第17回 日本ファシリティマネジメント大会FACILITY MANADEMENT FORUM web 2023(ファシリティマネジメントフォーラム2023)の参加申込を受け付けているといいます。

【参加申込受付期間:2023/1/25(水)15:00 ~2023/3/10(金)13:00】
【参加費:無 料】
【テーマ】 FM進化論 -DX・SX・そして未来へ-
【概 要】
同協会によると、私たちは、ワークスタイル変化(コロナ禍後)、DX(デジタル変革)、SX(サステナビリティ変革)に加え、世界情勢の変化など、歴史的な変動の真っただ中にいるといいます。組織は変化する時代の先を読みながら、事業をサステナブルに継続していくことが求められているとしています。その組織活動を支えるFM、そしてファシリティマネジャーの役割も変化すると同時にFMの対象はどんどん広がっているといいます。加速するさまざまな変化の中で、FMのチカラをどう役立てていくのか、どう好循環を生み出していくのか。
様々な年齢、経験、ミッションを持つ参加者とともに考え、新たな行動に移す機会、場としてファシリティマネジメントフォーラム2023を開催するとしています。

コクヨ、ドイツ装ノート・ペルパネプを一部店舗で販売開始

コクヨは2月8日、「ツルツル」「さらさら」「ザラザラ」の3種の書き心地から、愛用の筆記具や好みに合った紙質を選べるドイツ装ノート「PERPANEP(ペルパネプ)」の発売を、コクヨ直営ストアと期間限定のPOPUPで、3月1日(水)から開始すると発表しました。


また、発売開始を記念したイベント「BAR PERPANEP」を、3月3日(金)から3月5日(日)の3日間、品川駅港南口から徒歩5分のオフィス「THE CAMPUS」で開催するといいます。

ライオン事務器、『ノートパソコン用ケース<LEBIMO(レビモ)>』 新発売

ライオン事務器は2月9日、『ノートパソコン用ケース<LEBIMO(レビモ)>』を2月15日から発売すると発表しました。


同商品は、13.5インチまで収納できるスリムなノートPC用ケースだといいます。マウスやACアダプタなどを収納して、
ケースの外側にドッキングできるポーチが付属しているとしています。

ATS、クーネプランターの内覧会を開催

ATS(株式会社ATS、神奈川県横浜市、以下ATS)はこのほど、スピーカー内蔵型植栽プランター「KooNe Planter(クーネプランター)」を発売。2月8日には、東京都千代田区のノーガホテル秋葉原東京で内覧会を開催しました。
クーネプランターは、ハイレゾ自然音クーネと観葉植物で、五感を刺激し集中力をUPさせるというATSバイオフィリア仕様の「おしゃれなプランター型クーネ」だといいます。
豊かな自然音を再現する「ハイレゾリューション音源」と、より自然に「音」が耳に届く間接音を再現することで、五感の聴覚を刺激し、さらにプランターの観葉植物で、聴覚・嗅覚をも同時に刺激することにより、緊張緩和、快適性を向上させ、従業員や顧客の様々なアクティビティ(リラックス・リフレッシュ・集中力など)を支える快適性の高い、お洒落な空間を創造するとしています。
オフィス・会議室・休憩室から、医療・福祉施設、商業施設まで、昨今注目されているバイオフィリックデザイン(自然を感じる空間づくり)を最大限に活かすハイレゾ音響設備だとしています。

注目のコラム オフィス山人の少し深掘り

今週まず注目したことは、内田洋行、東京大学とネーミングプランの協定を締結という記事です。

日本においても現在、大学の在り方については、経営的な面も含めさまざまなかカタチが模索されているようですが、大学の構内に企業というファクトが持ち込まれることで、研究や学修に、よりリアリティが生じるのではないかと思っています。特にリベラルアーツとありますので、より、広範囲で実戦的な研究や演習が行われるのだと思います。そのなかで同社のシステムや家具が単なるものや道具ではなく考えられたものであるということもまた、得るものがある、使う価値があるという気づきが生じるのではないかと期待したいと思います。新たな課題や目標につながること、相乗効果によるイノベーションが起こることも期待できるかもしれません。
また、そのなかで内田洋行というネーミングも将来をも含めて有力なキーワードになっていくかもしれません。同社が窓口となり、業界に新しいレベル感をもたらしてくれるかもしれません。
アカデミズムの実戦において、昨今望まれている業界の社会的な権威が高まることも期待できるかもしれません。できる範囲で折々に、反響や利用状況、貢献度などのフィードバックが公表されることを期待したいと思います。

次は、イトーキ、スマートオフィス領域で Google Cloud と協力しDXをさらに加速 #2の記事です。
これは山人のまったくのイメージなのですが、最近のイトーキは何か一つの研究機関のような動きをしているような印象を受けます。協業においても、この記事のような世界的なパートナーと組み新たなフィールドに乗り出しているように思えます。

山人はかねてより、自ら技術を持つ者、作る手段を持つ者に必要なものの一つに知識があると思っていますが、自らの技術を持つ者にとっての知識というものは知ったばかりの新鮮なものであり、新たな世界の可能性を広げてくれるきっかけとなるもの、モチベーションを上げてくれるものであると思います。
Google Cloudのもたらす技術だけでなく、世界レベルの考え方や目指しているものなど、日本を代表するオフィス家具メーカーである同社が今後どのようなカタチで租借し実現してくれるのかが楽しみだと思います。
反面、いままで、知識というものはカタチになるまでに時間がかかってきました。IT技術そのものがどうなのかはわかりませんが、過程が人を育てることも含め同社がさらに強力な企業になるように期待したいと思います。

コクヨ、中高生を対象とした「自習室 Campusカフェ」を下北沢に期間限定オープンの記事ですが、これは、コクヨが、中高生のアンケートによる自宅学習についての課題を解消してくれるようなスペースとサービスを提供すると同時に、同社が中高生と触れ合う機会でもあると思います。学年末テストに向けたといっていますが、探求学習という要素もとりいれているようです。


アンケートによって得た仮説を実際の中高生が自習を行っていることを通じて触れ合うことにより、アンケートの結果を裏付ける、もしくは齟齬や乖離を見つける、彼らの使用する文具の使い方や何より思考の方向性などももっと深く感じられるかもしれません。


内田洋行の記事の場合でもそうですが、お互いが設えやサービスを通じ、また、実際に交流することによって新たな発見や理解を深めることが期待できるのではないかと思います。、サテライトオフィスを中高生に開放することで彼らの意識がどのようにというか、実戦的な、まさしく探求学習に結びついていくのではないでしょうか。アクティブ・ラーニングやABWをどのように実現するか、しているか、これこそリアルなコミュニケーションの機会なのではないかと思います。

(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)

Follow me!