東京オフィストレンド

オフィス家具週間トレンド報告 1/30~2/5、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)

【今週の目次】

①コクヨ、新たな集合住宅を提案

②コクヨ三重工場が経済産業省主催の全国みどりの工場大賞で「日本緑化センター会長賞」を受賞

③イトーキ、クロッサチェアが「German Design Award 2023」Winner(優秀賞)を受賞

④イトーキ、2月9日を「学習机の日」の記念日に制定

⑤プラス、オフィスコムが大阪天満橋に大阪・天満橋ライブショールームをオープン

⑥ライオン事務器、スコーグを発売

⑦コクヨ、迷わず選べる良い文具GOOD TOOLSシリーズを発売

コクヨ、新たな集合住宅を提案

「THE CAMPUS FLATS Togoshi」7月オープン決定 暮らしの中に、実験を。街に開かれたスペースや7つのプロ仕様スペース完備。ティザーも公開

2023年1/30~2/5、オフィス家具業界の主なハイライトについては、コクヨは1月31日、「THE CAMPUS」の新展開 として、住みながら、いつかやってみたかったことを、試せる新たな形の集合住宅「 THE CAMPUS FLATS Togoshi (ザ・キャンパス フラッツ トゴシ)」を2023年7月、東京都品川区・戸越にオープンすることを発表しました。
また、詳細に先駆け 2023年1月31日(火)から、同施設のティザーサイトを公開するとともに、同サイトにてコミュニティマネージャーの募集を開始するとしています 。

いつかやってみたかったことを、試せる集合住宅

同社によると、人生100年時代の到来で、副業や社会貢献活動、学び直しなど、自己実現のために可処分時間 を使う人が増えているといいます。オフィスや店舗の空間デザインを通して働く人々をサポートしてきたコクヨでは、現代における最適な生活空間のあり方を模索。2021年、コクヨ東京品川オフィスをリノベーションして立ち上げた「THE CAMPUS」の新展開として、住みながら、いつかやってみたかったことを、試せる集合住宅「THE CAMPUS FLATS Togoshi」を立ち上げるとしています。

THE CAMPUS FLATS Togoshiは、戸越のコクヨ社員寮をリノベーションして立ち上げる、“プロトタイプする暮らし”をコンセプトに据えた賃貸住宅だといいます。
内部には独立した居室とは別に、料理教室を開催できるキッチンスタジオや、手作り商品が販売できるポップアップスペースなど、全部で7つのスペースを完備。自分がいつかやってみかったことを、実験できる環境が整っているとしています。さらに入居者以外も利用可能なラウンジやフードスタンドなど、街に開かれたパブリックスペースも備えているといいます。


また、入居者が行う数々の実験は、7つのスペースやパブリックスペースを通し、地域の人達とも共有するといいます。同施設が街の魅力を引き出す新たなインフラとしても機能するよう、入居者と地域の人々が交わる様々な仕掛けを行っていくとしています。

コクヨ三重工場が経済産業省主催の全国みどりの工場大賞で「日本緑化センター会長賞」を受賞

コクヨは1月31日、経済産業省主催の2022年度「緑化優良工場等表彰制度(通称:全国みどりの工場大賞)」において、「日本緑化センター会長賞」を受賞したことを発表しました。

イトーキ、クロッサチェアが「German Design Award 2023」Winner(優秀賞)を受賞

イトーキは1月31日、「crossa(クロッサチェア)」が、国際的に権威あるドイツのデザイン賞の⼀つである「German Design Award 2023」でWinner(優秀賞)を受賞したと発表しました。


同社によると、今回の受賞は、「2021年度グッドデザイン・ベスト100」(⽇本)、「iFデザインアワード2022・⾦賞」(ドイツ)、「レッドドット・デザイン賞2022」(ドイツ)、「ゴールデン・ピン・デザインアワード2022」(台湾)に続き、5つ⽬の受賞となるといいます。
crossa(クロッサチェア)は、曲線美が引き⽴つスリムなフォルム、軽量で座り⼼地の良いミーティングチェアだといいます。折りたためるチェアでありながら、⾼いデザイン性が際⽴ち、トレンドを意識したシックなインテリアにも溶け込むとしています。

イトーキ、2月9日を「学習机の日」の記念日に制定

イトーキは2月1日、2月9日を「学習机の日」として記念日登録を申請し、一般社団法人 日本記念日協会より正式に登録されたことを発表しました。


同社によると、イトーキは1962年に日本で初めて学習机の販売を開始し、昨年(2022年)で60周年を迎えたといいます。
2月9日を「学習机の日」と制定したのは、新年度に向けて新たな生活準備を始めるタイミングであり、 「机(つくえ)」の2(ツ)9(ク)という語呂合わせで親しんでほしいと考えたからだとしています。
2月9日が自分や家族の「学習机」の思い出や春からの生活を思い浮かべるきっかけにしてほしいといいます。

プラス、オフィスコムが大阪天満橋に大阪・天満橋ライブショールームをオープン

プラスは2月1日、オフィス家具の製造・販売から内装工事までを、トータルに手掛けるオフィスコムが、2月1日に大阪天満橋のOMMビル16階に「大阪・天満橋ライブショールーム」(以下天満橋ライブショールーム)をオープンしたことを発表しました。

同社によると、今回のオープンは、2014年に大阪・天満橋ショールーム(1階)を開設したビルの16階に、オフィス兼ショールームを新設するものだといいます。
1階は検討中の商品など「モノ」の確認、16階はオフィス作りの相談や施工イメージなど「コト」を体感する場所として役割分担し、2フロア体制により、関西最大級の体感・提案型ショールームとしての機能を強化するとしています。

天満橋ライブショールームでは、「関西の明日をデザインする」をスローガンに、生産性や創造性の向上を目的としたオフィス空間をデザインしたといいます。顧客には、普段の同社の働く姿を見てもらいながら、ポストコロナのオフィスの在り方や、ICTを活用した働き方の参考にしてもらうとしています。

さらに、「様々な働き方との出会いの場」として、豊富に取り揃えた各種商材や内装材を実際に施工したらどうなるのか、顧客が実際に作りたいシーンやレイアウトを体感し、壁紙・床材・サインなどのサンプルを確認しながら試すことができる機能も備えたといいます。

稼働開始後は、働く社員の感じた声をレビューとして顧客に共有し、自分たちの経験から成功事例・失敗事例を伝えることで、より身近な働き方の提案にもつなげていくとしています。

オフィスコムは、天満橋ライブショールームの開設を機に、更なるサービスの拡充を図り、「簡単に最安で最速のかっこいいオフィスづくり」で、大阪を中心とした関西圏の顧客の事業成長に貢献していくとしています。

ライオン事務器、スコーグを発売

ライオン事務器は1月30日、『ロースタイルアイテム<Skog(スコーグ)>』を1月から発売したと発表しました。


気軽なコミュニケーションや自由な発想を生む、心地良いロースタイルアイテムだといいます。屋外用家具を思わせるデザインで、伸びやかなリラックス感を演出するとしています。
低い姿勢によって視界が変わることで生み出されるリラックス感を重視したシリーズだといいます。自然と人が集まり、気軽な会話や新たな着想を促すとしています。心地良さと機能性を兼ね備えた非日常的なスペースだといいます。

コクヨ、迷わず選べる良い文具GOOD TOOLSシリーズを発売

コクヨは1月30日、コクヨが独自に磨き上げてきた機能性と品質を持つ文具の中から、使用頻度の高いベーシックなアイテムを選りすぐり、白を基調としたシンプルなデザインに統一した新シリーズ「GOOD TOOLS」を、2月8日(水)から全国の書店を中心に発売することを発表しました。

注目のコラム オフィス山人の少し深掘り

今週まず注目したのは、コクヨ、新たな集合住宅を提案という記事です。


周知のごとく、グローバル化やハイブリッドワークの浸透のなかで、暮らしと仕事は切り離せなくなってきたということを実感するようになりました。私たちは、これらの変化に影響を受けつつ、これにいかに対応し、自分の生活、ひいては人生のなかで仕事をいかに立て直すか、創り上げていくかが問われているのではないかと思います。
大げさな話かもしれませんが、人は世界から影響を受けると同時に一個人が世界を思う時代になったということなのだと思います。いわゆるボーダーレスの世界であり、仕事と暮らしもまたそうなってきているのだと思います。
記事のなかで「いつかやってみたかったことを、試せる集合住宅」とありますが、いままでいつかやってみたかったことを試すことも許されなかった、もしくは実現できないで人生を終える人が多かった日本人の一生において、夢を見させてくれる、もしかしたら実現させてくれる期待を持たせてくれる環境が実現されるのかもしれません。
また、「プロトタイプする暮らし」という言葉もいろいろな試行錯誤のなかでさまざまな気づきを得ながら成長することが望めるかもしれません。
さらに、「みんなのワーク&ライフ開放区」の精神を通じて世界とは逆に商店街を中心とした地域との連携という、よりプリミティブな関係を深めていくことも期待されます。


住宅のオフィス化といってしまえばそれまでですが、そのなかでより人間らしい暮らしや人間を大切にする仕事が探求されていくことができれば、これほどある意味で楽しい暮らしをすることができることはないかもしれませんし、自らを表現できるメディアとなってくれるかもしれません。そういう意味でも具体的な設えも含め大変付加価値の高い賃貸住宅としての可能性も注目されそうです。
「働く」「学ぶ」「暮らす」をより強力に標榜しているコクヨが提案する集合住宅という新たな業態にまずは注目したいと思います。

イトーキ、クロッサチェアが「German Design Award 2023」Winner(優秀賞)を受賞の記事ですが、同チェアは、今回の受賞で5つ目の受賞となるといいます。


山人は、僭越ながら、これらの高い評価の要因として、考え抜かれているということがあるのだと思います。心づくしということなのかもしれませんが、できる限りの知恵を取り入れ、無駄を省き、最上の技術で仕上げてあるということ。精魂こめてとよくいいますが、山人は、魂というものはこころをつくしたその結果として生まれてくるのだと思っています。同チェアにはそれが見えるのかもしれません。
デザインの力がアートの領域まで入り込んでしまっているともいえるのではないでしょうか。

イトーキ、2月9日を「学習机の日」の記念日に制定の記事ですが、ハイブリッドワークの時代に学習机もまた新たな局面を迎えつつあるのではないかと思います。今回のこともその1つのアクションでもあるでしょうが、これからの同業界の動きに注目をしたいと思います。

プラス、オフィスコムが大阪天満橋に大阪・天満橋ライブショールームをオープンの記事ですが、2フロア体制により、関西最大級の体感・提案型ショールームとしての機能を強化するとし、「関西の明日をデザインする」をスローガンに、生産性や創造性の向上を目的としたオフィス空間をデザインしたといいます。ライブオフィスプラスデザインクロスやクリアトーレウイズプラスとはまた違った「簡単に最安で最速のかっこいいオフィスづくり」としていますが、一般顧客との接点を増やす同社の動きはこれからも業界の認知度向上に貢献すると思います。一般の人達と業界の価値観や用語の共有、それらの浸透につながることを期待したいと思います。

コクヨ、迷わず選べる良い文具GOOD TOOLSシリーズを発売の記事ですが、全国の書店を中心に販売するというところに注目しました。


大きな書店には文具のコーナーがありますが、山人にとって、従来は、やはり書籍が中心で、文具はその次であるという印象があります。そんななか、なぜ書店なのかという疑問があります。限られたスペースに選ばれた文具をという発想なのかもしれませんが、なぜ選ばれたのか、それぞれの文具を読むということも面白いのではないかと思います。デジタル化が進み、活字離れがはなはだしいといわれますが、リアルな書籍を求め書店に集まる強者(つわもの)どもがそれらの文具をいかに読み解くのか、文具もまた読み解くに値する対象とみてくれるのを期待したいと思います。

(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)

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