東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告
3/6 ~3/12、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)
【今週の目次】
① オカムラ、個人向けブランドECサイト「OKAMURA Lifestyle Store」を2023年3月29日にグランドオープン
② コクヨ、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の「Co-Design Challenge」プログラムに選定
③ カリモク家具、IFFT 2023 東京国際家具見本市に出展
④ カリモク家具、ミラノデザインウィーク2023に5つのコレクションを出展
⑤ プラス、オフィスコムが仙台ショールームを移転リニューアル
⑥ オカムラ、「健康経営優良法人(ホワイト500)」に6年連続で認定
⑦ コクヨとカウネット、「健康経営優良法人(ホワイト500)」に5年連続6度目認定
⑧ 内田洋行、「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」に認定
⑨ コクヨ、置くだけで共用文具コーナーが完成する「オキブング」セットを発売
+注目のコラム オフィス山人の少し深堀り
オカムラ、個人向けブランドECサイト「OKAMURA Lifestyle Store」を2023年3月29日にグランドオープン
発表から20周年を記念した「Contessa Ⅱ」20th アニバーサリーモデルを限定発売
2023年 3/6~3/12、オフィス家具業界の主なハイライトについては、オカムラは、個人向けブランドECサイト「OKAMURA Lifestyle Store(オカムラ ライフスタイルストア)」を2023年3月29日にグランドオープンすることを3月8日に発表しました。
「OKAMURA Lifestyle Store」は、個人の顧客にオカムラのものづくりや働くことに対する考えをより深く理解してもらい、オカムラのファンになってもらうためのECサイトだといいます。製品の販売とともに、個々人のライフスタイルをより充実させるアイデアを見つけていくためのメディアとしてさまざまな情報を発信するとしています。
また、タスクシーティング「Contessa(コンテッサ)」発表から20周年を記念した「Contessa Ⅱ(コンテッサ セコンダ)」20th アニバーサリーモデルを100台限定で2023年3月29日から発売するといいます。「OKAMURA Lifestyle Store」のみでの限定販売だとしています。
オカムラ 個人向けブランドECサイト「OKAMURA Lifestyle Store」
2023年3月29日にグランドオープン ※2022年11月よりプレオープン中
個人向けブランドECサイト「OKAMURA Lifestyle Store」について
「OKAMURA Lifestyle Store」は、個人の顧客にオカムラのものづくりや働くということに対する考えをより深く理解してもらい、オカムラのファンになってもらうためのECサイトだといいます。 オカムラの主力製品であるチェアやデスクなどの家具を個人の顧客向けに販売するとしています。製品の販売とともに、個々人のライフスタイルをより充実させるアイデアを見つけていくためのメディアとして、さまざまなライフスタイルで生きる人々にフォーカスした取材記事や暮らしがより豊かになるヒントを発信しているといいます。
グランドオープンにあわせて取り扱い製品を拡充し、人気のオフィスチェアを中心にラインアップするとしています。取り扱い製品は今後も拡充していくとしています。
タスクシーティング「Contessa Ⅱ」20th アニバーサリーモデル発売
オカムラのフラッグシップシーティングである「Contessa」は、世界で通用する革新的なオフィスチェアを目指して、イタリア・トリノのデザインファーム「ITALDESIGN(イタルデザイン)」とのコラボレーションにより生まれたといいます。多様なワークシーンや姿勢に対応する優れた機能と流麗なアルミフレームと透過性の高いメッシュの軽やかさをあわせ持つオフィスチェアだとしています。
2002年にドイツ・ケルンで開催された国際家具見本市「ORGATEC」にて発表。2016年には、グローバル化やワークスタイルの多様化に対応するため、機能や強度をアップグレードし、「Contessa Ⅱ」に生まれ変わったといいます。発表から20周年を記念して「Contessa Ⅱ」20th アニバーサリーモデルを発売するとしています。
20th アニバーサリーモデルは、「Contessa」のアイコンである流麗なアルミフレームをスペシャルカラーでカスタマイズし、背メッシュフレームにイタルデザインとのコラボレーションを象徴するエンブレムを記したといいます。「Contessa」が築いてきた威厳を漆のような深い艶のあるブラックで表現した「ディープブラック」カラーと、これからの輝かしい未来への幕開けを表現した華やかな「アクセントカッパー」カラーの2種。座はメッシュとクッションから選択可能だといいます。各カラー50台ずつ合計100台を、「OKAMURA Lifestyle Store」で2023年3月29日から限定発売するとしています。
価格はすべて税込み231703円。価格の「231703」は、発売年にちなんでおり、20th アニバーサリーモデル発売の2023年、コンテッサ セコンダ発売の2017年、コンテッサ発売の2003年のそれぞれ下二桁の数字を組み合わせたとしています。
購入特典としてシリアルナンバー入り特製アクリルスタンド※をプレゼントするといいます。
※製品とは別送。シリアルナンバーは指定不可。
コクヨ、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の「Co-Design Challenge」プログラムに選定
コクヨは、2025年に開催される2025年日本国際博覧会(略称:大阪・関西万博)において、運営参加の特別プログラムとして新たに実施する「Co-Design Challenge(コ・デザイン チャレンジ)」に採択されたことを3月7日に発表しました。
同社によると「Co-Design Challenge」プログラムは、様々な物品やサービスを対象に、万博という機会を活用し、また新たに開発することを通じて現在の社会課題の解決や、アウトカム(万博が目指す未来社会)の実現を目指すものだといいます。
コクヨは、2022年7月に資本業務提携をした、デジタルファブリケーション技術(※)のノウハウや加工・製作のプラットフォームを持つVUILD株式会社の協力のもと、日本全国の国産材、地域材を活用した木製ベンチを製作し、大阪・関西万博会場に設置する予定だといいます。当該ベンチを来場者に利用してもらうことで環境問題への意識付けや参加意識の醸成、大阪・関西万博会場と日本全国を結ぶことを目指すとしています。
(※)デジタルデータをもとに創造物を製作すること。
カリモク家具、IFFT 2023 東京国際家具見本市に出展
カリモク家具は、2023年2月28日から3月3日の4日間、東京ビッグサイトで開催されたIFFT 2023 東京国際家具見本市に出展しました。
今回の出展テーマはサステナビリティ。1960年代から続けている家具修理を発展させ、事業として再構築したR-works カスタマーサービスの提案に加えて、旭化成の環境低負荷型新素材Dinamica®(ディナミカ®)ブランドとのコラボレーション展示を通じ、グループミッションである「木とつくる幸せな暮らし」の実現に向けた理想の家具づくりと、持続可能な社会の実現への取り組みを紹介したとしています。
カリモク家具、ミラノデザインウィーク2023に5つのコレクションを出展
カリモク家具は、2023年4月17日(月)から4月23日(日)までの7日間、イタリア・ミラノで開催されるミラノデザインウィーク2023で、3つの展示会場において5つのコレクションを出展するといいます。
ミラノデザインウィーク2023の期間中、ミラノの市街地より北東に位置する、アートを中心に多種多様な展示を行うギャラリーのアッサブ・ワンでは、Karimoku Commons Tokyoをもとにデザインされたポップアップショールームを開催。
Karimoku New Standard、 Karimoku Case Study、 MAS、石巻工房 by Karimokuと4つのコレクションを同スペースにて展示するといいます。
また、昨年に引き続き、本会場となるロー・フィエラミラノでは、「空間から考える家具」をテーマとするコレクション、Karimoku Case Studyの主要な家具を用いた大型展示を行うとしています。
これらに加えて、ミラノの中心部に位置するバガッティ・ヴァルセッキ美術館では、ZAHA HADID DESIGNとのコラボレーションから誕生した家具コレクションのSEYUNを世界に向けてローンチするとしています
プラス、オフィスコムが仙台ショールームを移転リニューアル
プラスは、オフィスコムが「仙台ショールーム」を、仙台駅からデッキ直結・徒歩5分の好立地に移転し、2023年3月6日、リニューアルオープンしたといいます。
同社によると、近年、急速なリモートワークの拡がりによって働く場所も多様化していくなか、顧客からは「ハイブリッドワークに対応したオフィスはどう作ったらいいのか」、「優秀な人材獲得のために、会社の顔となるオフィスを刷新したい」といった相談が寄せられるようになっているとしています。
新「仙台ショールーム」は、"自慢したくなるオフィスづくりを応援し、東北を明るく元気に"をコンセプトに、店舗面積を1.7倍に拡張。体感・提案型ショールームの機能を強化し、主に東北6県の窓口として開設するといいます。地元企業・商材・情報をつなぐスポットを創出することで顧客の多様なニーズに応え、地域の発展・成長への貢献を目指すとしています。
オカムラ、「健康経営優良法人(ホワイト500)」に6年連続で認定
オカムラは、経済産業省と日本健康会議が選定する「健康経営優良法人2023」(大規模法人部門・ホワイト500)に認定されたことを3月9日に発表しました。「大規模法人部門」に認定された2676法人のうち、上位法人である「ホワイト500」としての認定だといいます。「健康経営優良法人2018」から6年連続の認定となるとしています。
コクヨとカウネット、「健康経営優良法人(ホワイト500)」に5年連続6度目認定
コクヨと、コクヨグループのカウネットは、経済産業省と日本健康会議が共同で選出する「健康経営優良法人 2023(ホワイト500)」に5年連続6度目、コクヨグループのコクヨマーケティングが「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」に4年連続で認定されたことを、3月10日に発表しました。
健康経営優良法人認定制度とは、地域の健康課題に即した取組や日本健康会議(※)が進める健康増進の取組をもとに、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰する制度で、同社は規模の大きい企業や医療法人等を対象とした「大規模法人部門」において認定されたといいます。
内田洋行、「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」に認定
内田洋行は、経済産業省と日本健康会議が進める健康経営優良法人認定制度において、「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」に認定されたことを3月9日に発表しました。「健康経営優良法人2021」から、3年連続の認定だといいます。
コクヨ、置くだけで共用文具コーナーが完成する「オキブング」セットを発売
コクヨは、コクヨの定番文具をパッケージ化し、置くだけで共用文具コーナーが作れる、オフィス向けの共用文具セット<オキブング>を、3月15日(水)から発売することを3月8日に発表しました。
オフィス家具と文具の両方を手掛けている知見を活かし、オフィスでの使用頻度が高く使いやすい定番文具をパッケージ化し、取り出しやすく元に戻しやすい専用トレーをセットにした「共用文具セット<オキブング>」の提供を開始するといいます。届いたものを箱から出して置くだけで、簡単に共用文具コーナーを作ることが可能だとしています。
注目のコラム オフィス山人の少し深掘り
今週まず注目したのは、オカムラ、個人向けブランドECサイト「OKAMURA Lifestyle Store」を2023年3月29日にグランドオープンの記事です。
ハイブリッドワークの浸透で、在宅ワークを中心としたBtoC市場は、オフィス家具業界にとって有力な市場になるとみられていると思います。また、オフィス家具業界だけでなく、メーカーそれぞれが知名度を上げることは、これからさらに重要になっていくでしょう。「OKAMURA Lifestyle Store」は、個人の顧客にオカムラのものづくりや働くことに対する考えをより深く理解してもらい、オカムラのファンになってもらうためのECサイト、とあるように同社の魅力を発信していく有力な方法として本格的に活動をはじめるということだと思います。
これは、個人の顧客との価値の共有であり、大切にしているものについての共感だと思います。オフィス家具メーカーの場合はそれにより、ユーザーのライフスタイルがより良いものになっていくことが期待されるわけで、より社会に対して貢献できる可能性があるということではないでしょうか。
同社の持つノウハウを個人顧客に解放することで、今後は、アパレルにおけるSPAのような業態機能を持つ可能性も出てくるかもしれません。
また、コンテッサの20th アニバーサリーモデルは、非常に魅力的で、この魅力ある製品をつくれる同社のセンスには改めてさすがなものを感じました。
コクヨ、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の「Co-Design Challenge」プログラムに選定、の記事ですが、「Co-Design Challenge」プログラムは、様々な物品やサービスを対象に、万博という機会を活用し、また新たに開発することを通じて現在の社会課題の解決や、アウトカム(万博が目指す未来社会)の実現を目指すもの、ということですが、このデジタルファブリケーション技術というものは、デジタルという名前がついていますが、リアルなものづくりの有力な技術ではないかと思います。実際にコクヨフェアで実機でのデモや作品を見ましたが、今後の可能性を秘めたものだという印象を受けました。それを、国産材、地域材を活用した製品という、より現実的なメリットを実現するということで、有効な技術の活かし方なのではないかと思います。
新たな技術が新たな世界をつくるというのは当たり前かもしれませんが、私たちはこの数十年ものすごい技術を矢継ぎ早に見ているのではないかと感じます。今度の万博では、さらにいろいろなものが出てくるのではないかと期待されます。
プラス、オフィスコムが仙台ショールームを移転リニューアルの記事ですが、従来より良い立地でしかも店舗面積を1.7倍に拡張するなど。同社の積極的な体制の再構築の一環としてとらえるべき事例だと思います。地方にいても、日本だけでなく世界を変えられる可能性を持つ時代になってきたと思います。一個人でも、小さなスタートアップでも、誰もできないことをやれる時代にオフィスに対する意識と方法がより広範囲に提案、提供されることは歓迎すべきことだと思います。
オカムラ、コクヨ、内田洋行の3社がそれぞれ「健康経営優良法人」に認定されたことを発表しました。これには企業並びに従業員の方々の意識と日頃からのご努力に敬意を表したいと思います。
コクヨ、置くだけで共用文具コーナーが完成する「オキブング」セットを発売、の記事ですが、文具の整理整頓のルールがオフィスのレイアウトに与える影響があるのではないか、などと考えています。
また、文具を段取り良く使うことを楽しむ、段取りそのものやシステムを味わうというということもまた良いのかもしれません。
当たり前ですが、セットを作れるフルラインアップを持つリーディングカンパニーにしかできないことであり、それぞれの文具が購入し、使用する意味や価値をもっているもので構成されているのはちょっとしたスター軍団とでも呼びたいものであるのかもしれません。
(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)