ノルジャパン、DESIGNART TOKYO2023に合わせ新作を展示

オフィスラインではニューソンタスクチェアを提案

ノルジャパンは10月20日から28日まで、東京都港区北青山のノルショールームで、DESIGNART TOKYO2023に合わせ新作を展示しました。


2022年のミラノサローネで発表されたアントニオ・チッテリオ氏のデザインによるクリスモスコレクション、ピエロ・リッソーニ氏によるパノラミックコレクションを日本初展示したほか、オフィスラインから、マーク・ニューソン氏の革新的なデザインだというニューソンタスクを展示しました。

チッテリオ氏のクリスモスコレクションは、クラシックなデザインを参照しつつ、ノルらしいモダンなコレクションとなっているといいます。

クリスモスコレクションの展示

2017年から続くリッソーニ氏とノルのコラボレーションの新作のパノラミックコレクション。そのシステムソファは流れるようなラインを描きながら空間に応じて自由にアレンジが可能で、かつ、常に快適さとエレガンスさを備えているとしています。

パノラミックコレクションの展示

ニューソンタスクは、プロダクトデザイナーのマーク・ニューソン氏による、タスクチェアの概念を覆すチェアだといいます。
同製品は、有機的なデザインに洗練されたテクノロジーが詰め込まれているチェアだといいます。バックレストからシートを一本のラインを描くようなシルエットや、チルト機構を垂直に反転させ座面の下に巧みに隠すという新機構など革新的な技術が凝縮されたチェアだとしています。
洗練されたテクスチャーは厳選されたもので、触れるすべての面に、高級感が漂うとしています。
モダンで洗練されたデザインと人間工学に基づいた機能性を両立させ、座る人の個性と快適さを第一に考えたとしています。

ニューソンタスクの展示①


特長は
① Honeycomb Back=ハニカムバックは、独自の柔軟なナイロンフレームとエラストマー樹脂を組み合わせ、集中するための直立姿勢から深いリクライニングまで、あらゆる動きをサポートするように設計されているといいます。メッシュ状のバックレストは通気性にも優れているとしています。
② T1 Control=チルト機構に革新をもたらしたT1コントロールがシートの下に収納されているといいます。垂直方向のスプリングシステムにより、リクライニングや背もたれのテンションを細かく調整することが可能だとしています。
③ Tactile Experience=テクスチャーを厳選し、細部に至るまでマーク・ニューソンのこだわりが表れているといいます。背もたれとアームはスエードのように柔らかな感触で、光沢のある滑らかなノブやハンドルとのコントラストが美しくデザインされているとしています。
④ Floating Seat=シートはエレガントなカンチレバーフォームに沿って前後に調整でき、軽快で開放的な座り心地を保ちながら、体にぴったりとフィットするといいます。横からみるとシートがまるで浮いているような美しいデザインが特徴だとしています。

ニューソンタスクの展示②

デザイナーのマーク・ニューソン(Mark Newson)氏はオーストラリア出身の現代を代表するプロダクトデザイナーだといいます。最先端の素材を使った有機的で遊び心のあるフォルムが特徴で、アップルウォッチなど数々の作品を世に送り出しているとしています。氏の作品は、ニューヨークのMoMA、ロンドンのデザイン・ミュージアム、V&A、パリのポンピドゥー・センター、ドイツのヴィトラ・デザイン・ミュージアムなど、多くの主要美術館にも収蔵されているとしています。

初日の10月20日には夕方からカクテルパーティを開催しました。

カクテルパーティ開催の様子

フローレンス・ノルとKnoll Textilesのトークイベントを開催

また、10月26日には、スペシャルトークイベント「今、改めて知るフローレンス・ノルとKnoll Textiles(ノルテキスタイルズ)」を開催しました。

スペシャルトークイベント開催の模様


同社はDESIGNART TOKYO2023の出展に合わせて、ゲストスピーカーにプロダクトデザイナーの柴田文江氏を招き、ファシリテーターにinter.office ltd CEOの寺田尚樹氏、スピーカーにKnoll Textilesの櫻井美穂氏の3氏で同イベントを開催。Knollの創業者ハンス・ノルの妻で、アメリカモダニズムに多大な影響を与えたというフローレンス・ノルと彼女が設立した「Knoll Textiles」について寺田氏と櫻井氏の解説を交えながら、それぞれの考える「モダンデザイン」について語り合いました。

左から櫻井氏、寺田氏、柴田氏

Florence Knoll / フローレンス・ノル(1917-2019)氏は、世界的ファニチャーブランド、Knoll / ノルに大きく貢献したアメリカの女性デザイナーであり、Knollの創業者ハンス・ノル氏の妻。


1947年に商業用インテリアのファブリックニーズに対応する最初の会社として「Knoll Textiles」を設立。業界のパイオニア的存在として、初期からKnollを支え続け、Knollそしてアメリカモダンの成⾧において計り知れない貢献をしてきた重要なデザイナーの一人だといいます。
Knoll Textilesは、耐久性・環境性能が高いことは勿論、現在商品数は4000種を誇るといいます。美しい中間色、柄は歴史ある幾何学模様を原点に、新しい色・デザインの生地を世界中に提供し続けているとしています。

今回の新作発表ではイトーキのチェア・バーテブラ03をデザインした柴田氏がKnoll Textiles×vertebra03としてKnoll Textilesの生地を使用したバーテブラ03をプロデュースし新作として10月20日から初公開。トークイベントでは柴田氏が生地選びの経緯や、Knoll Textilesの魅力などについて「『Cato』に関しては生地のパワーがすごい。生地を張り替えると本当にイスの表情が変わる」とか「パッチワークシリーズに関しては(中間色が美しく)どの色も合わせることができる」などと述べました。

Knoll Textilesとバーテブラ03について語る柴田氏

Knoll Textiles×vertebra03のパッチワークシリーズ


“Cato”の最大の特徴は。Knoll Textilesで最も古いテキスタイルであり、1961年当時の姿のまま現在でも購入可能であることだといいます。フローレンス・ノルの製品のために生まれたこのテキスタイルは、ブランドの象徴とも言える存在だとしています。Knoll Textilesはオリジナルの織物の開発にあたり、染織の伝統技術を持つ日本に注目していたといいます。ウールを86%も用いた同テキスタイルは本国でも“ケイト”と呼ばれていて、その名前は日本語の“毛糸”に由来しているとしています。

Knoll Textiles×vertebra03 Catoの展示

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