コクヨ、東京農工大学・中山准教授とオフィス内アクティビティ可視化アルゴリズムを共同研究開発

映像データからリアルタイムでワーカーのアクティビティを推定

コクヨは、“オフィス構築の効果を客観的に測定する”というコンセプトから、「オフィス内アクティビティ可視化アルゴリズム」を、東京農工大学 中山悠研究室と共同研究開発したといいます。
同アルゴリズムは、オフィス空間の映像データから、ワーカーの行動を7つのアクティビティ※に照合させるもので、客観的なオフィス評価の実現を目指し、検証を進めていくとしています。

同社によると、働く場所が分散し、働き方が多様化・流動化する中、オフィス構築の際に、理想の働き方が実現できているかを評価したいというニーズが増加傾向にあるといいます。従来の評価手法は、ビーコンを使用しワーカーの滞在エリアから業務内容を推定する方法と、ワーカーの主観的なアンケートに留まり、実際の過ごし方やコミュニケーションの変化を測定しづらかったことが課題だったとしています。

今回研究開発した「オフィス内アクティビティ可視化アルゴリズム」は、オフィスの様子を動画で撮影し、プライバシー保護に配慮した分析を行い、ワーカーのアクティビティおよび空間全体でのアクティビティを推定し把握することができるといいます。

将来的には、アクティビティ推定結果を元に、リアルタイムにワーカーの生産性・創造性を高めるようなフィードバックとの連携を目指すとしています。更には、各ワーカーのステータス情報(高集中ワーク中のため今は話しかけない方が良い、ルーティンワーク中のため今が雑談のチャンスなど)をバーチャルオフィス上に自動で反映させることによって、離れた場所にいても相手の様子を感じ取り、適切なタイミングでコミュニケーションが取れる仕組みを構築することで、インフォーマルなコミュニケーションの促進も目指していくとしています。

※コクヨの7アクティビティ:コクヨでは、これまでのオフィスコンサルティングやプランニング、多くのワーカーや経営者に対しての働き方に関するヒアリングを通して見えてきた、働くなかでの行動要素(アクティビティ)を体系化。コロナ禍を経て、今後重要となっていくであろうアクティビティを7つに分類したといいます。ワークプレイスをデザインする際、目的や機能のバランスについて定義するためのヒントとして提案しているとしています。

【東京農工大学 中山悠研究室 中山悠准教授のコメント】
従来はオフィスでの人の行動に詳しく着目した研究は少なく,ハイブリッド化などオフィスワークが大きく変わりつつある今、現場で実際に何が起きているかを知る技術は意義が大きいと考えています。アクティビティ認識技術をベースとして、今後はワーカーの支援なども含め新たな働き方の提案などへも繋げていけたらと思っています。

(画像はコクヨ様リリースより)

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