コクヨ、船場と「グローバル戦略的業務提携」を締結

高度化・多様化する空間ニーズに応えるオフィス共創に向け両社の強みを生かし相互連携を強化

コクヨは、国内ならびにグローバル成長戦略の空間構築事業パートナーとして、株式会社船場と、2025年7月1日付で業務提携を締結したといいます。

写真(左から):株式会社船場 代表取締役社長 小田切 潤氏、
コクヨ株式会社 執行役員 グローバルワークプレイス事業本部 事業本部長 矢田 章氏

提携の背景と社会的意義

コクヨは、2021年2月に「長期ビジョンCCC2030」を策定以降、自らの社会における役割を「WORK & LIFE STYLE Company」と再定義し、文具や家具にとらわれない事業領域の拡張を推進してきたといいます。2025年度を初年度とする第4次中期経営計画「Unite for Growth 2027」では、ファニチャー事業において強みを活かした事業領域拡張と既存事業へのシナジーを高めることを掲げているとしています。今回、上記戦略を踏まえて、近年の働き方やライフスタイルの変化、サステナビリティへの関心の高まりを背景にした、オフィスや商業空間に求められる価値観の大きな変化と、事業のグローバル化へ対応するため、船場との業務提携を締結するに至ったとしています。

コクヨは長年にわたり、オフィス家具の開発やワークスタイルのコンサルティングを通じて、働く場の質を向上させてきたといいます。一方、船場は商空間づくりで培ってきたノウハウと、クオリティの高い空間を実現する施工力を活かし、オフィスや宿泊施設などさまざまな空間に事業領域を拡げてきたとしています。近年はエシカルな空間づくりにも注力し、環境負荷の低減や地域共生、サーキュラーエコノミーの推進など、持続可能な社会の実現に貢献する取り組みを行っているとしています。

両社の協働実績と強み

両社は、既に自社施設等における発注・受託関係を相互に有しており、国内外のオフィス構築プロジェクトで多数の連携実績を積み重ねてきたといいます。

具体的には、上流の働き方コンサルティングから始まる一連のプロセスでコクヨが持つ働く場の設計力・家具・建材の商品力と、船場の賑わいの設計力・演出力・施工・エシカルネットワークが高度に融合し、顧客満足度の高い空間を数多く提供してきたとしています。

これまでの協働実績としては、
(1)国内プロジェクト:大規模企業オフィスの設計施工
(2)海外プロジェクト:アセアンにおける日系企業オフィスの設計施工
(3)その他:サステナブルワークプレイスの共同研究、各種イベントでの協働
があるといいます。

写真:両社のこれまでの連携事例
(左)コクヨ「THE CAMPUS(ザ・キャンパス)内 CREATION PLACE “BOXX”(クリエイションプレイス “ボックス”) 、
(右)SX(Sustainability Transformation)時代に必要なワークプレイスの在り方を示すレポート「SXWP Vol.1」発行

また、両社はこれらのプロジェクト事例や共同研究活動の成果等を、相互に顧客等向けのセミナーへ登壇し、それぞれのノウハウや最新の取り組みを積極的に発信し合うことで、業界の知見共有と発展に寄与しているとしています。

さらに、サステナブルワークプレイスの共同研究にも取り組み、持続可能な空間づくりの新たなモデルを共に追求しているといいます。このような協働を通じて、単なるプロジェクト連携にとどまらず、価値創造と社会的責任の両立を図っている点が両社の大きな強みとなっているとしています。

提携による期待効果

本提携により、両社の強みを融合させ、国内外の空間創造事業の競争力を大幅に強化するといいます。
以下4つの施策を実行し、両社の持続的な成長と社会への価値を提供するとしています。

(1)海外市場において、「家具と工事」のクロスセルによる拡販強化
両社のネットワークとノウハウを生かし、家具と工事をワンストップで提供する体制を確立。アジア諸国を中心に、日系企業・現地企業へのサービス提供を拡大するといいます。

(2)国内市場において、両社の強みである「コア事業」を活かした連携強化
空間構築の全工程をシームレスに提供することで、顧客の多様なニーズに迅速かつ柔軟に対応する体制を整えるといいます。特に、オフィスと商空間の垣根を超えた新しい空間価値提案を推進し、空間の多様化・リビングライク化を牽引するとしています。

(3)両社にとって拡張領域となる新規事業の創出と協業提案
コクヨのリノベーション事業においても、両社の知見を結集し、既存空間の価値最大化を実現する新たなサービスを展開するといいます。

(4)両社の事業を支援する、協働による人材育成ならびに人材交流
協働による人材育成や人材交流を通じて、空間構築に関わる次世代リーダーの輩出、プロジェクト推進力の底上げを図るとしています。

両社の代表者コメント

■コクヨ株式会社 執行役員 グローバルワークプレイス事業本部 事業本部長 矢田 章 氏
「本提携は、両社の技術と経験を融合し、グローバル市場での競争力を飛躍的に高める重要な一歩です。今後は、国境を越えて新たな価値を共創し、変化の激しい世界市場に柔軟かつ力強く挑んでまいります。両社のシナジーを最大限に活かし、持続的な成長とイノベーションを実現していく決意です。」

■株式会社船場 代表取締役社長 小田切 潤 氏
「この度、コクヨとのグローバル戦略的業務提携により、コクヨのワークプレイス構築力及び全国の強力な営業ネットワークに加え、船場の本業である総合的な設計・施工力を掛け合わせることで、グローバルでより高付加価値なサービスを提供できると確信しております。これまでにないイノベーティブでラジカルなオフィス関連空間の構築を目指していきたいと思います。」

その他情報

同提携の取り組みの一環として、両社は2025年6月30日に最新版「SXWP Vol.2」レポートを共同発行し、最新の空間づくりの潮流や事例を社会に発信したとしています。

写真:最新版「SXWP Vol.2」の発行

(画像はコクヨ様リリースより)

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