イトーキ、農林水産省と「建築物木材利用促進協定」を締結~国産材を今後5年間で3,250㎥利用

根本農林水産副大臣と小坂林野庁長官を招き建築物木材利用促進協定お披露目式を開催

オフィス空間の木質化で人的資本経営に基づく環境づくりを支援。

Japan Wood Labelおよび Wood Carbon Label使用承認を取得し、国産材活用と木材への炭素固定の「見える化」を推進

イトーキは、このたび農林水産省と「建築物木材利用促進協定」を締結したといいます。
同協定により、オフィス空間や内装・家具をはじめとする設計・建築物において、国産材の利用拡大と、持続可能な森林資源の循環利用を推進していくとしています。
協定に基づきイトーキは、自社で設計・施工を手掛ける非住宅空間の内装木質化において原則、国産材を利用し、国産材の利用量を過去5年間の計726㎥から、今後5年間で計3,250㎥まで増やすとしています。

協定締結の背景

同社によると、近年、カーボンニュートラルや循環型社会の実現に向けて、国産材の活用を促す動きが強まっているといいます。特に建築分野においては、木造化・木質化を推進することで、炭素の木材への固定化や森林資源の適切な管理につながることが期待されているといいます。また、企業には「人的資本経営」に基づく、社員の生産性・創造性・健康を支える環境づくりが求められているとしています。
イトーキにおいては、これまでオフィス空間や施設内装への木材活用を進めており、働く人のウェルビーイング向上、生産性向上、空間価値の向上に寄与してきたといいます。このたびの協定締結により、森林資源の循環と働く人の価値向上という2つの重要なテーマを両立し、より高いレベルで顧客に価値を提供できるよう強化していくとしています。

協定の主な内容イトーキは、設計・施工を手掛ける非住宅空間の内装木質化において原則、国産材を利用することとし、国産材利用量を2021~2025年の計726㎥から、2026~2030年の5年間で計3,250㎥まで増やす。
イトーキが設計・施工を手掛ける内装木質化の際には、机・椅子・テーブルや収納棚などの家具や什器についても積極的に木材を利用する。
イトーキが設計・施工を手掛ける内装木質化に利用する木材については、生物多様性の保全に配慮した林業・木材産業の持続的かつ健全な発展に貢献するため、合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律に基づく合法性確認木材等を利用する。
農林水産省は、イトーキに対して技術的助言や活用可能な補助事業等の情報提供を行うとともに、意見交換や木材利用に関する相談窓口・専門家の紹介などを行う。
協定の有効期間
2025年12月18日から2030年12月31日まで

イトーキ本社で開かれた協定締結お披露目式。右から、農林水産副大臣・根本 幸典氏、イトーキ代表取締役社長・湊 宏司氏

国産材利用に関するイトーキの取り組み

イトーキは2010年に国産材活用ソリューション「Econifa」を立ち上げ、自治体や森林組合・素材加工・家具製造事業者と連携しながら、樹種を問わず木材の選定からデザイン・設計・製作・納品まで一貫して対応できるノウハウとネットワークを構築し、培ってきたといいます。近年は、国産材家具の開発にとどまらず、木質化されたオフィスで働くことが⽣産性や心理・生理面に与える影響を大学・研究機関と共同で実証実験を実施し、ストレスの軽減や心理的快適性、調湿効果などの傾向があることを確認しているとしています。
これらの知見は、働く人のパフォーマンス向上やエンゲージメント向上につながり、企業の人的資本経営を支える基盤にもなると考えているといいます。イトーキは今後も、国産材活用と科学的な実証実験に基づく空間価値の創造を通じ、持続的な経営とウェルビーイング向上に貢献していくとしています。

Japan Wood Labelおよび Wood Carbon Label使用承認を取得

イトーキはこのほど、一般社団法人日本ウッドデザイン協会(JWDA)が運用する、Japan Wood Label(JWL)およびWood Carbon Label(WCL)の使用承認を取得したといいます。
JWLは国産材活用を示すラベル、WCLは木材による炭素固定量を可視化するラベルで、いずれも木材利用の価値向上と環境配慮型社会の実現を目的としているとしています。
同社はこれを機に、対象の家具に認証マークを表示し、Econifaを通じた国産材活用とカーボンストックの「見える化」を進め、環境にやさしい持続可能なオフィス空間・家具づくりを強化していくとしています。

Japan Wood Label(左)とWood Carbon Label(右)のロゴマーク

Japan Wood Label および Wood Carbon Label が対象になるイトーキ製品の例

シルタ

木質オフィス勉強会 および 建築物木材利用促進協定 お披露目式を開催

2025年12月18日(木)には、東京都中央区日本橋のイトーキ東京本社「ITOKI DESIGN HOUSE TOKYO」で 木質オフィス勉強会 および 建築物木材利用促進協定 お披露目式を開催しました。

第一部 木材利用における効果および非住宅における木材利用についてというテーマで木質オフィス勉強会

商品開発本部 プロダクト開発統括部 商品企画部 小島 勇 氏が
・共同研究に基づくオフィス木質化の効果(ストレス低減、発想力向上など)についての紹介
・国産材活用スキーム「Econifa」の取組内容と非住宅分野での木材利用の広がり
等について発表しました。

具体的には
00. はじめに 日本の森林の今!
01. イトーキの国産材活用の歩み
02.オフィス空間での木材活用の今!
03.オフィス空間での木質化の効果
04.国産木材の量産家具への活用
05.まとめ

についての説明が行われました。
その後、小島氏により、オフィス見学および木質製品の紹介が行われました。

vertebra03 WOODの説明

国産ナラ材の突板を使用したエントランスの天井

国産のクリ材を使用したPIGNA

木製フレームシステムPavilion Woodの紹介

Japan Wood LabelとWood Carbon Label

シルタの実際の使用例

第二部 農林水産省との木材利用促進協定に関するお披露目式

第二部はイトーキと農林水産省との木材利用促進協定に関するお披露目式が行われました。

出席者は
農林水産副大臣 根本 幸典氏
林野庁長官 小坂 善太郎氏
イトーキ代表取締役社長 湊 宏司氏


内容は以下の通りです。
・協定内容の紹介
・農林水産副大臣 根本 幸典氏 挨拶
・イトーキ代表取締役社長 湊 宏司氏 挨拶

農林水産副大臣 根本 幸典氏 が挨拶

農林水産副大臣 根本 幸典氏が挨拶を行いました。

根本農林水産副大臣(右)となりは小坂林野庁長官

イトーキ代表取締役社長 湊 宏司氏 が挨拶

イトーキ代表取締役社長 湊 宏司が挨拶を行いました。

挨拶をする湊社長

その後
記念撮影が行われ

続いて
湊社長が根本副大臣と小坂長官を案内し木製製品の紹介を行いました。

中階段の踏み板の説明

vertebra03 WOODの試座をする根本副大臣

(画像は一部イトーキ様より頂戴しました)

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