日本オフィス家具協会(JOIFA)、第13回定時総会を開催

社会のインフラを担う業界の気概と誇りをもって業界発展をめざす

第2回理事会も開催し任期2年間の役付理事を選任

日本オフィス家具協会(JOIFA)は2025年6月19日(木)、東京都千代田区の御茶ノ水ソラシティカンファレンスのリアル参加とZoomによるWeb参加の併用で、第13回定時総会を開催しました。

第13回定時総会開催の様子

中村会長が開会の挨拶

開会の挨拶を中村雅行会長が行いました。
「JOIFAの統計として2020年から新しい区分けで統計を取り出してちょうど5年目になりますが、直近の2024年度、去年の4月から今年の3月までの統計では業界全体で8618億円、前年伸び率が4.8%です。5年前最初にとった2020年が7531億円でした。5年間で約1100億円、おおよそ1年間で200億円ずつ業界として成長してきたということです。

挨拶する中村会長


感覚でいくと前年で4.8%伸びていますから、まあまあいい伸び率ではなかったのではないかという気がします。
その統計のなかで、いくつかの分類があって、デスク、ワゴンという塊が4.7%伸びております。いすは回転いすが4.1%、収納家具がペーパーレスの影響があるのでしょうけれどもほぼ横ばいです。間仕切が3.1%伸びております。
また、いま製品とそれ以外という区分けの統計が出るようになりまして、例えばその他というのが内装・造作とか、諸経費といって運賃とかデザイン料とかICTとかAVとか、セキュリティなどこの塊が非常に伸びておりまして、製品対その他でいくと2対1です。製品2に対してそれ以外、皆さんがお客様からそれくらいいいただいているものが1。ですから3分の2が製品で3分の1がその他の費用といいますかそれを含めていただいています。この製品以外が非常に伸びておりまして、なんと塊で前年から12%くらい伸びております。そのなかの諸経費だけ見ると19%も伸びています。ですから、お客様から配送費とか搬入諸経費とかデザイン料とかがだんだん取りやすくなってきた。お客様の方もそれを認めていただけるような環境になってきたということで、これはそれなり非常にいいことではないかなと思います。
ただ少し寂しいのは製品の塊の方が残念ながら諸経費に比べると伸び率が低い。だいたい前年でいくと1.6%ぐらいしか伸びていない。ですからもっと新しいコンセプトの製品を出して製品の部分をもっと伸ばしていきたいと思いますし、これだけ世の中変わり始めていて新しいものを提案すると売れる環境になってきているのではないかという気がきますので、その辺は各社様業界の動向を見ながら、ぜひ皆さんの方も新しいコンセプトのものをつくって業界全体の需要を盛り上げていただきたいと思います」
などと述べました。

第1号議案から第6号議案までが滞りなく承認

定時総会は、同協会専務理事の貫名英一氏が進行、総会成立を宣言しました。
総会成立の可否については以下のとおりです。

正会員 106社(過半数は54社、3/4は80社)
  議決権行使書   73社
  委任状       8社
  合計       81社
会場出席  正会員34名+オブザーバー9名
Zoom出席 正会員14名+オブザーバー2名
  合計     59名

定款に基づき中村会長が議長に就任。
議事録署名人に監事の青山成行氏と同吉田朋弘氏を選任しました。

今回諮られた議題は以下のとおりです。
第1号議案 2024年度事業報告の承認
第2号議案 2024年度決算報告の承認
第3号議案 収支差損の処理
第4号議案 2025年度会費分担基準と納入方法
第5号議案 2025年度常勤理事報酬額
第6号議案 理事・監事の選任

それぞれの議案の説明については貫名専務理事がモニター画像を通じてビジュアルで説明を行いました。
議題については、第1号議案から第6号議案までが滞りなく承認されました。
また、
総会終了後に、役付理事を選任する理事会を開催しその後、2025年度事業計画を説明しました。

第1号議案 2024年度事業報告の承認については、
① 主要事業は、オルガテック東京、オフィスアワード、FLP、オフィス管理士講習を実施した。
② 委員会では、サーキュラーエコノミー検討、商習慣の見直し、取引適正化、人材確保支援を推進した。
③ イベントとしては、活躍する業界人シリーズ、アワード関連シンポジウム、海外視察を実施した。
④ 製品関連のJIS規格の改定に着手した。
とし、その説明として、景況感については、
総販売額は、2024年度は8440億円で、前年比102.6%(2023年度は106.9%)
製品の伸びは鈍化しているが、製品以外の関連売上が伸びているとしています。

委員会事業では、7つの委員会それぞれの開催回数を示し。委員会そのものよりもワーキングを活発に開き、実務的な議論やアウトプットを行ったといいます。
そのなかの
政策委員会では、商習慣検討WG(ワーキンググループ)が、会員企業社の意識調査アンケート(2024年2月実施、回答2541名)を分析し、業界が抱える課題を3つに絞ったとしています。
 休日出勤の常態化 デザインフィーの未徴収 非効率的な業務
取引適正化WGではパートナーシップ構築宣言 
など。
オフィスイノベーション推進委員会では、シンポジウム「JOIFAオフィスアワード受賞社に聞く オフィスから会社を変える」を2024年11月開催
また、2025年6月25日から27日東京ビッグサイトで開催のワークプレイス改革EXPO出展し「JOIFAオフィスアワード」をPR
など。
サスティナビリティ検討委員会では、2025年3月に会員向けアンケートを実施。SDGsへの対応状況の比率は変化無く、二極化
Well-Beingの対応企業は26社(22%)。
など。
人材育成委員会では、次世代リーダー育成プログラム(FLP)。活躍する“業界人”シリーズ 男性育休制度
など。
広報委員会では、業界の魅力を伝えるということでオフィス業界の魅力度向上に関するアンケートを実施(回答数 999名)
人材確保支援として
東京しごと財団の「業界別人材確保オーダーメイド型支援事業」の活用で
  人材確保セミナーを2回開催
  会員企業13社への人材確保のコンサルティングから好事例集を作成
  就職希望の学生向け業界PR動画をお作成
など。
オルガテック委員会では、オルガテック東京2025の開催報告とオルガテック東京2025を2025年6月3日~5日、東京ビッグサイト南ホールで開催。来場者44,881名(昨年40631名)
オルガテック東京2026は2026年6月2日~4日
オルガテック東京契約延長(4/11契約)オルガテック東京は第10回まで開催する
など。

通常事業では、
部会活動では
◆部会組織を一新して、今期から再スタート
◆製品関連の部会では、JIS規格改定に着手
◆品質部会は、保証期間、標準使用期間の見直し
◆環境部会では、CFP算定の手引きを作成
◆知的財産部会では、知財人材の育成事例集を作成
などとしました。
オフィス管理士制度では、
◆新規資格取得試験をオンデマンド講習+CBT試験に変更した。初年度合格者は、117名(合格率69%)
◆資格維持セミナーはWebによるオンデマンドで実施、参加者658名
◆年度末での有資格者は、1,120名(50社)
◆2024年度からは、隔年で行っていた新規資格取得試験を毎年実施する。
環境対応では
◆「カーボンフットプリント(CFP)算定のてびき」を作成
◆「使用済みオフィス家具の適正な処理のためのガイドライン」を2024年12月に改定
JOIFAオフィスアワードでは、第3回の報告と、第4回は9月から募集予定。など。
海外視察では、
◆オルガテック・ユーロブレッヒ視察
(2024年10月)
オルガテック
ユーロブレッヒ(板金機械見本市)
JOIFAツアー参加者10名
オフィス学会では、
◆オフィス学会大会について第25回大会の報告
◆書籍刊行
「オフィスから会社を変える」~イノベーションが生まれる空間づくり~
JOIFAの体制では
◆正会員106社(昨年112社)
◆準会員12社(昨年6社)
◆賛助会員16社(昨年18社)
◆事務局9名(1名増)
JOIFAオフィスは、会員企業の社員は自由に利用できるとして、テレワーク、Web会議での利用を促進しました。

第2号議案 2024年度決算報告については、2024年度収支実績(正味財産増減計算書)が提示され、説明が行われた後、青山成行監事が監査報告を行いました。

監査報告を行う青山監事

第3号議案 収支差損の処理について
第4号議案 2025年度会費分担基準と納入方法について
会費は、2024年度から変更は無し。
2022年度の総会で決議した「会費区分の見直し」を2024年度から適用しているとし。毎年4月現在の各会員の業種と年商で区分を判断し、3年続けて現行と異なる区分に該当した場合は、会費区分を変更する、などの説明が行われました。
第5号議案 2025年度常勤理事報酬額
第6号議案 理事・監事の選任については
新たに
(株)稲葉製作所代表取締役社長   稲葉裕次郎氏
(株)くろがね工作所代表取締役社長 田中成典氏
関包スチール(株)代表取締役社長  谷本幹治氏
が理事として選任されました。

第2回の理事会を開催 役付理事を選任

以上で第13回の定時総会が終了し
引き続き第2回の理事会が開催されました。
審議事項として会長および役付理事の選任が審議され
会長    中村雅行氏
副会長   黒田章裕氏 
今泉嘉久氏
      山田匡通氏
      大久保昇氏
      塚本幹雄氏
専務理事  貫名英一氏
が選任されました。

会長選任の挨拶を中村雅行氏が行いました。

貫名専務理事が2025年度の事業計画を説明

第2回理事会終了後、貫名専務理事が2025年度の事業計画についての説明を行いました。

基本方針では、
 2024年の世界情勢は、日本、アメリカなど主要国での政権交代、ウクライナ、中東での戦争の継続など先の読みにくい1年であった。その影響で世界各国の経済も不安定な状況である。日本では、円安によるエネルギー費や諸材料の高騰で内需産業は打撃を受けたが、輸出産業は空前の利益を上げており、業界によって明暗が分かれている。
 そのような環境の中で、オフィス家具業界では依然としてオフィスのリニューアル需要が活発であり、JOIFA会員企業の売上は伸びている。その要因もリモートワークの普及による働き方の変化だけでなく、イノベーション促進、人材確保、ウェルビーイング向上など多岐にわたってきた。そして、それに対応するワークプレイスを提供する当業界の役割はますます増加していくことと思われる。
 JOIFAでは、「オフィスは経営と一体の存在である。」という意識を高く持ってもらうことが重要と考え、オルガテック東京などのイベントを通じてこれからのワークプレイスを社会に発信するとともに、多くの社会課題の解決にも取り組んでいく。昨年度からの継続テーマとして、サーキュラーエコノミーへの対応、カーボンフットプリント、取引適正化、業界の商慣習の見直し、会員企業の人材確保支援などに業界を挙げて取り組むことで、当業界の成長を維持し社会からの評価を得ることを目指したい。
としています。

また、JOIFAが現在取り組んでいる2つの課題
取引適正化(パートナーシップ構築宣言)
外国人労働者の雇用
についての報告と要望が行われました。

懇親会を開催

2025年度事業計画の説明の後、第13回定時総会懇親会が開催されました。
同協会事務局長の内田道一氏が司会進行を行い、冒頭、来賓紹介が行われ
経済産業省製造産業局生活製品課課長補佐 松本麻子氏
経済産業省製造産業局生活製品課 係員角谷一真氏
公益社団法人日本ファシリティマネジメント協会常務理事 村尾幸彦氏
一般社団法人ニューオフィス推進協会専務理事の竹森邦彦氏、
SOMPOリスクマネジメント(株)取締役常務執行役員 川上潤哉氏
SOMPOリスクマネジメント(株)マーケティング部長 丸木崇秀氏
SOMPOリスクマネジメント(株)部長代理 鈴木健一郎氏
ケルンメッセ(株)代表取締役社長 高木誠氏
ケルンメッセ(株)プロジェクトマネジャー 松岡靖之氏
ケルンメッセ(株)丹野牧子氏
(株)日本経済社執行役員統合マーケティング局長の深澤博氏
(株)日本経済社第1営業局第2営業部次長の鈴木亮氏
が紹介されました。

中村会長が開会の挨拶

製品外の売上が大幅に伸長

懇親会での挨拶を行う中村会長

懇親会の開会挨拶を中村会長が行い
「また2年間会長を務めさせていただきます。
先日開催されましたオルガテック東京2025では、会員のなかから30社にご出展いただきまして本当にありがとうございました。オルガテックは最初の5年間という約束でスタートしたのですが、先日5年間延長し2031年まで開催するということで調印をさせていただきました。会が盛り上がるように継続してご出展いただけるように皆様にお願いしたいと思います。
我々の業界は百数十社ありますが、統計を見ますとおおよそですが8600億円の業界規模になりました。5年前は7500億円でしたので、5年間でおよそ1100億円売上が伸びたということになります。2024年度、2023年度の伸び率が4.8%、およそ5%の伸びがありました。日本の産業の伸び率からいくとまあまあの伸び率だったのではないかと思います。
製品別にみると、デスクとか回転いすは4%台の伸びでした。それ以外、製品外例えば諸経費、運賃ですとかデザイン料などがだんだんお客様に認めていただけるようになりまして、これの伸びが全体で12%くらい伸びております。
製品とそれ以外を見ますと、製品が2、それ以外が1。つまり3分の2が製品の売り上げで、それ以外の売り上げたとえば内装造作や運賃が3分の1になってきております。どちらにしても我々の業界でもいままでもらえなかったデザイン料や配送費などがもらえるようになりまして、お客様の方もそれなりに負担いただけるという非常にいい傾向になってきたのではないかというふうに思いますが、少し製品の伸びが少ないので、ぜひ皆さんがんばっていただいて新しい製品を出して業界を盛り上げていきたいと思います。

出社を促すことがNeoConの大きなテーマ

先週アメリカのオフィス家具展示会NeoCon(ネオコン)が開催され、私もいってまいりました。トランプさんの影響もあって中国の方がほとんどおりません。ビザが出ないので、マーチャンダイズマートビルの7階の一時展示のブースに張り紙がしてあり、ビザが下りないのでブースが開けないと書いてありました。それ以外にもカナダとかメキシコからの来場者がほとんどおりませんで、肌感覚でいうと2~3割くらい例年に比べて減ったのではないかという感じがしました。それに比べますと今年開催されたオルガテック東京は前年に対して10%増の44881人ご来場をいただいたということで、アメリカの業界に比べ今年は日本のオフィス家具業界の方が勢いがあったのではないかと思います。
アメリカを見てきたのですが、例年に比べて大きな潮流というのはそれほど感じませんでしたが、それでもいくつか大手の展示の中で、日本もそうですがアメリカもハイブリッドワークを行っている会社が、どうでしょか、9割ぐらいの会社が完全にハイブリッドワーク、トランプさんが政府の職員に全員出社せよ、アマゾンが全員出社といってもそれでも全体の12%くらいだといいますから9割近くがハイブリッドワークになっている、ということでとにかくオフィスに出てきてくれということがオフィス家具業界の一つのテーマになっています。
たとえばSteelcase社でいいますとコミュニティアットネットワークといいますから、人と人とのネットワーク、といいますか、コミュニティが大切だというようなことをいっていますし、テクニオンという会社がありますが、The way of gatherとありまして、オフィスに出てきた時にいろいろな形態があり、briefとlong集まる時間が短い打ち合わせか長く行うのか、smallとlarge少人数でやるのか多人数でやるのか、アナログなのかバーチャルなのか、structuredかcasualなのかいわゆる会議次第が決まっている会議なのかそれともカジュアルなのか、あと、オープンなのかプライベートなのか、それによって共創空間というかオフィスのなかの打ち合わせのつくりかたが違う、そういうことを行っていかなければいけないのではないかというようなことが書いてありました。そういう提案がいくつか出ております。こういう切り口も面白い切り口だと思います。日本でもこのような考え方が出てきてもいいのではないかと思います。

インフラを担う業界としての気概と誇り

10年前と比べると10年前には共創空間というものは全くありませんでした。このところ数年間、共創空間をつくらなければいけないということでずいぶんオフィスが改装されておりますけれども、こういう提案が我々の新たな需要を呼び起こすのではないかなと思います。こういうことも含めてやはり我々全体が新しい需要をつくって売上、利益を増やしていくということが非常に重要だなと思います。
最近役員フロアの面積が減って役員も一般のところに出ていくべきだということで、統計を見ておりますと役員フロアの面積が減ってきておりますが、こういうことが1つの大きな変化なのではないかと思います。
昨年も申し上げたのですが、私たちは働く場といいますかワークプレイスを提供している業界です。本当に社会のインフラを担っている業界だなと思いますので是非そういう気概と誇りをもってこの業界を皆さんとともに盛り上げて、さらに我々が発展できるようにしていきたいと思いますので、皆さまのより一層のご協力をお願いして私の冒頭の挨拶をしたいと思います」などと述べました。

経済産業省松本課長補佐の来賓代表挨拶

業界全体の成長とイノベーション促進に期待

続いて
経済産業省製造産業局生活製品課課長補佐 松本麻子氏が来賓代表挨拶行い
「日本経済はいま30年間にわたるデフレ構造から脱却しようとしています。1月には2030年度に135兆円2040年度に200兆円という野心的な国内投資目標が経団連から表明されました。また4月の時点の春季労使交渉では平均の賃上げ率が2年連続で5%を超え高い水準を維持しています。この勢いを地方の中小企業、小規模事業者の賃上げにもつなげていくため、国内投資を通じて経済成長を実現するとともに中小企業が賃上げ原資を確保できるような価格転嫁、取引適正化にも引き続き取り組んでまいります。さらに2050年カーボンニュートラルに向けて脱炭素化と競争力強化を同時達成するGXの推進、サプライチェーンの強靭化による経済安全保障の確保に取り組んでまいります。

来賓代表挨拶を行う経済産業省松本課長補佐


その一方で現在アメリカによる関税措置等の影響を受け、世界経済の先行きが不安定になっています。経済産業省では前回米国関税対策本部を立ち上げ、短期の支援策として各業界における影響の把握、全国約1000ヵ所の相談窓口の設置、中小企業向けの資金繰りの支援に取り組んでいるところです。賃上げの流れが止まることがあってはなりません。引き続き我が国産業や雇用を守るために必要となる支援に全力を尽くしてまいります。
現在オフィスのリニューアル需要が活発であり、会員企業の売上が伸びているとうかがっております。その要因はリモートワークの普及による働き方改革だけではなくイノベーション促進、人材確保、ワークエンゲージメントやウェルビーイングの向上など多岐にわたり、それらに対応するワークプレイスを提供する貴協会の役割はますます重要なものになっていると承知しております。
6月3日から5日にオルガテック東京2025が東京ビッグサイトで開催され私も開会式に出席させていただきました。また、会場で未来のワークプレイスを体感させていただきました。昨年を上回る多くの方々にご来場いただき盛会の裡に閉幕したとうかがっております。
貴協会におかれましては、業界の最新動向の発信やネットワークの強化また中小企業の支援を通じて業界全体の成長とイノベーションを促進することを期待しております。
また、事務局が中心となり労務費の適正な価格転嫁の推進に向けた自主行動計画の策定や会員向けの説明動画の作成にご尽力いただいているときいております。一方他産業と比較するとまだまだ家具業界の価格転嫁率は低い状況にあり、業界の皆様方の協力が必須となっている状況です。オフィス家具業界も内外からクリーンなイメージをもってもらうことが今後のオフィス家具産業のさらなる発展に向けてよい影響を与えることになると思います。業界に関係する企業の皆様が働きやすい環境づくりを進め、業界がさらなるステップアップを図れるよう貴協会の皆様のご協力を強く要請させていただきます。
今年は何といっても大阪関西万博です。4月13日に開幕し未来社会の実験場として最先端分野を発信、社会実装する機会であり、オフィス家具業界にとっても国内外への日本の技術・製品のPRを行い、さらなる業界の発展に向けた大変貴重な機会であると認識しています。引き続きこのイベントを盛り上げ、万博会場へも足を運んでいただき新しい日本の姿を世界に向けて発信していきましょう。
また、福島復興も最重要課題です。日本産水産物への風評対策として三陸常磐の魅力発信、消費拡大に取り組んでおり、皆様においてもご協力をお願いいたします」
などと述べました。

黒田副会長の乾杯の挨拶

若い人が活躍する時代の仕組みづくりを

乾杯の発声を黒田章裕副会長が行い
「私も中村会長と同じくNeoConへ行ってきました。NeoConでは色々なメーカーがマーチャンダイズマートビルから外へ出てしまっているので、今まではエレベーターに乗るだけでどこの展示も見られたのに、今回はすごく歩かされて、天気も良かったのでへとへとになりました。
万博もそうですがオルガテックなども社長や会長はいかなくてよろしいのではないでしょうか。

挨拶を行う黒田副会長


オルガテック東京が業界に与えているインパクトについてですが、我々のビジネスモデルにはより安くとか、より早くとか、より良い、というなどの様々な基準がありますが、オルガテック東京には、その基準を上回る他メーカーがいるかもしれませんし、外国製品があるかもしれません。他のよい経営があるかもしれません。我々は長く基準をもって日本の中で発展をしてきて、幸いなことに中産階級が増えるとか貿易で円を世界中で安くしてもらったために競争力があったとかという追い風のなかで今のようなことになってきたので、そう簡単に手に入れた習慣を捨てられないでいます。
いまも幸いなことにその一方でNVIDIA(エヌビディア)などに象徴される我々が真似できないような新たな市場の成長がどんどん始まっている。同じように我々も後に続く真似をする人が出るかもしれないが、少なくとも我々は先頭を切って風を受けながら、企業のリスクも受け、自分の昇進のリスクも受けながらチャレンジするようなビジネスモデルを行っていって初めてお客様から新しいものと認められる。そのためには万博へ行って世界はどうか、これも60歳以上の人がいくよりも若い人がいかに行くかです。また、東京で開かれているケルンメッセの方にお世話になって開催しているオルガテック東京。ここにも若い人がたくさん来ているではないですか。そして他社の商品と自社の商品を比べて、こんなことをやってもいいのだ、ということを実感してもらう。上位の人達(がそこに行っていないと)はそれを知らないからやっていいよといいます。知っていればコストやリスクの話になって止められてしまう。(若い人が活躍する)というような時代に仕組みを変えていかないといけない時代に入ってきているのではないでしょうか。このままでは間違いなく日本は世界に抜きん出ることはできない。中村会長が言われたように我々の業界はおかげさまで成長軌道というか体質改善軌道に載っていると思います。他の業界は放っておいて唯我独尊で進んでいく。そういう時代を自ら切り拓くように皆様方と一緒に進めていきたいと思っています。
私は明日孫と一緒に万博へ行きます。これで5回目です。ぜひ皆様方も万博へ行かれてその目で実感していただきたいと思います。それはたぶん会社でやっておられる社長さんとしての仕事より会社や世の中のためになると思います。それを皆様方に期待をして乾杯をしたいと思います」などと述べ乾杯の発声を行いました。

黒田副会長の乾杯の発声

今泉副会長の中締めの挨拶

オフィス家具業界が主役 提案で市場をつくる

和やかな歓談が続いた後、中締めの挨拶を今泉嘉久副会長が行い
「先ほど中村会長のお話で私たちの業界の売上が4.8%伸びているというお話がありましたが、当社の業態の半分は文房具なのですが、文房具の業界に比べるとオフィス家具の方は本当に恵まれた業界だなと思っています。先日事務機器の業界の方から伺いましたのですが、7年間で25%のダウンとのことで、このことを考えると4.8%の伸びというのはとてもありがたいことだなと思っています。それがどのようにして起きたのか。

中締めの挨拶をする今泉副会長

今から30年くらい前、皆様方ご存じだと思いますけれども、OAブームになって、OAファニチャーということで我々潤った時期があったのですけれども、その時の主役は私たちではなくて事務機器屋さんだったのですね。ところが今の成長というものの主役は私たち、皆様方なのです。皆様方が毎日毎日消費者の方々に向かって色々な提案をする。オルガテックもそのうちの一つだと思います。そのようなことを行いながら実は、これも会長の言葉にもありましたけれども市場をつくっているのですね。私たちが営業活動をする、もしくはオルガテックのようなデモンストレーションをする、これら全部、消費者の方々にこんな世界をご一緒に築きませんか、こんな世界を体験していただけませんかという提案をしているわけなのですね。これこそがこれから我々が行っていかなければいけないことだとつくづく思っております。これからも皆様とご一緒にずっと続けていきたいなと心から念じております。」などと述べ、一本締めで会を締めました。

一本締めの様子

Follow me!