コクヨ、「ハサミ<サクサ>」をインクルーシブな取り組みに力を入れる熊本市へ寄贈
”HOWS DESIGN”を取り入れ利き手問わず切りやすい(※)
コクヨは、コクヨ独自のインクルーシブなものづくりプロセス”HOWS DESIGN(ハウズデザイン)”を取り入れ、リニューアルした「ハサミ<サクサ>」を、同じく”HOWS DESIGN”を取り入れて誕生したカフェチェアー「Hemming(ヘミング)」とともに、より多くの顧客が体験できるよう、インクルーシブ視点での取り組みを行っている熊本市(同社)へ4月中旬に寄贈したといいます。

今回の寄贈では、コクヨ独自のインクルーシブなものづくりプロセス”HOWS DESIGN”をとり入れて生まれた「ハサミ<サクサ>」500丁とカフェチェアー「Hemming(ヘミング)」5脚を、熊本市へ寄贈したといいます。「ハサミ<サクサ>」は164の教育関係施設と、令和7年6月に庁舎内に設置されるワークステーション(障がい者の就労支援拠点)へ配布され、カフェチェアー「Hemming」はビジネス支援施設である「XOSS POINT.(クロスポイント)」に設置されたとしています。
同社は、インクルーシブ教育やインクルーシブ遊具などインクルーシブな取り組みを実施している熊本市の姿勢に共感し、寄贈を通して利き手や身体的特徴を問わず快適なハサミ使用体験を届けたいという想いから、今回の寄贈を実施したといいます。寄贈式では、製品の贈呈に加えて、大西市長や左利きの人を含めた熊本市職員にもハサミ<サクサ>を体験してもらったとしています。
■熊本市 市長 大西一史氏 コメント

皆さんがインクルーシブデザインという考え方を持って生活することが大切であって、このような製品がより多く開発されることで障がいの有無に関係なく、好きなことができることに繋がると思います。ハサミに関しては小中学校をはじめ教育施設に配布するとともに、2025年6月に庁舎内に設置する障がい者の就労支援拠点「ワークステーション」に配布させていただき、使わせていただきます。
■コクヨ株式会社 サステナビリティ推進室 理事 井田幸男氏 コメント

コクヨのインクルーシブなものづくりプロセスの「HOWS DESIGN」は、リードユーザーとの対話を通した「気づき」を起点に、社会全体が使いやすい商品をめざす開発プロセスです。今回の寄贈先である熊本市は、「障がいがあってもなくても、誰もが能力を発揮でき、いきいきと暮らせる市」を目指し、多様な特徴を持つ人々の自立や社会参加を推進できるよう、様々なインクルーシブ施策を意欲的に取り組まれています。コクヨの「HOWS DESIGN」で大切にしている「多様性を認め合うこと」 「身体的特徴の有無にかかわらず仲間として共に活動をすること」という考えにも近いと感じています。熊本市の皆様に使っていただくことで、誰もがいきいきと暮らせる社会を実現する一助になればと、寄贈させていただきました。
■実際に使用した人のコメント

大西市長は「切りづらいビニールでも簡単に切ることができる。お家でも使いたいくらい」とコメントをいただき、左利きである参加者の方は、「本当に切れ味がいい。サクサク切れて、感動する。」とコメントしました。他の職員の方は「特にビニールなどはハサミに噛んでしまって切りづらかったのが、このハサミだとサクサク切ることができて、手間にならない。」とコメントしました。
■寄贈商品:「ハサミ〈サクサ〉」シリーズについて

刃タイプ :左からスタンダード刃、グルーレス刃、フッ素・グルーレス刃、チタン・グルーレス刃
特徴:今回のリニューアルに際して、ハサミ業界初※の『傾斜インサート』構造を搭載。『傾斜インサート』とは、ハンドルに対して刃を傾けて成型する手法のことだといいます。ハンドルを開閉するだけで刃と刃の隙間が小さくなるよう作用するため、使用者の利き手や技量に関わらず切りやすく、特にビニールのような薄いものに対して効果を発揮するとしています。
※ハサミ業界における傾斜インサートについて/2023年3月 コクヨ調べ
メーカー希望小売価格(税抜):スタンダード刃 480円、グルーレス刃 630円、フッ素・グルーレス刃 980円、チタン・グルーレス刃 1,270円
※今回の寄贈商品はハサミ<サクサ>グルーレス刃となります。
■HOWS DESIGNについて
コクヨは特例子会社・コクヨKハートや多様な社外の仲間とともに、インクルーシブデザインによって社会のバリアを発見し、誰もが自分らしくいられる社会をつくることを目指しているといいます。コクヨではこのプロセスに「HOWS DESIGN」という名前をつけて、社会の様々なバリアに阻まれている当事者の方々との共感・共創によるモノづくり・コトづくりを進めているとしています。コクヨは、身体的特徴を問わず、だれもが同じ体験ができ、共有できることを目指していくとしています。

(画像はコクヨ様リリースより)