内田洋行、奈良市の近鉄駅前に、24 時間 365 日利用可能なマイナンバーカード対応「予約本貸出ロッカー」を県内初導入
デジタル田園都市国家構想交付金 デジタル実装タイプ(TYPE1)に採択
内田洋行は、奈良市の近鉄大和西大寺駅の南北自由通路内および近鉄学園前駅隣接の西部会館内に 365日利用可能なマイナンバーカード対応「予約本貸出ロッカー」※を設置し、2024 年 10 月 16 日から運用を開始したといいます。図書館に行かずに本の予約・受け取り(貸出)・返却が可能になるため、通勤・通学の駅利用者や図書館から離れた場所に住む方にとっての利便性が向上するとしています。ロッカーの認証には、図書館貸出券や電子貸出券のほか、マイナンバーカードも利用可能だといいます。筐体デザインには、奈良市らしさを取り入れたとしています。
同事業は内閣府の令和5年度補正予算「デジタル田園都市国家構想交付金 デジタル実装タイプ(TYPE1)」の採択を受け、実施しているとしています。

※奈良市における名称は「図書受取ロッカー」としているとしています。
奈良市におけるマイナンバーカード対応「予約本貸出ロッカー」導入の経緯

奈良市では、電子図書館の運営や移動図書館車など図書館の利用拡大に向けて様々な取組を進めてきましたが、13 歳~30 歳の貸出冊数が他の年代に比べて少ないという課題があったといいます。
そのため、通勤・通学の駅利用者にとって便利な場所にマイナンバーカード対応「予約本貸出ロッカー」を導入したといいます。ロッカーの導入により約 1 万 2,000 冊の貸出冊数の増加が期待されているとしています。
奈良市のマイナンバーカード対応「予約本貸出ロッカー」の特長

■奈良市の近鉄駅前及び駅隣接の公共施設、2 か所に設置
・近鉄大和西大寺駅南北自由通路内 24 時間(365 日)利用可能
・近鉄学園前駅隣接の西部会館内 7 時から 22 時(365 日)利用可能
中核市である奈良市の人口や駅の利用人数を踏まえ、38 間口のロッカー2 式を採用したといいます。駅通路内や、駅隣接の公共施設内に設置しているため、通勤・通学の駅利用者や、今まで図書館が遠かった人も図書館サービスを利用しやすくなるとしています。また、ロッカー庫内のデザインは、貸出本が複数冊収容可能な広い間口となっているため、大型絵本や変形の仕掛け絵本にも対応した設計になっているとしています。
■奈良市らしさがあふれる筐体デザイン
駅の景観に溶け込むような筐体を設計したといいます。木材を活用した筐体は温かみがあり、自然と触れたくなるようなデザインに仕上げているとしています。側面の木面には文字とイラストを刻印し、駅利用者の目に留まるような存在感となっているといいます。ロッカー下部に貼付したオリジナルステッカーと本の受け取りに使用するカードには、奈良公園の鹿をモチーフに取り入れることで、市民の皆さまに親しみを感じてもらえるような工夫をしているとしています。



■利用者にとって快適な図書館サービスの提供
スマートフォンに表示される電子貸出券のバーコードか貸出券またはマイナンバーカードをロッカーの読み取り機にかざして、本が収納された鍵の開閉を行うといいます。
本の受け取り後には、返却期限が書かれたメールが届くといいます。また、返却ポストが併設・隣接しており、予約・受け取り(貸出)・返却という一連のサイクルをスムーズに行うことができるとしています。
※マイナンバーカードを事前に図書館貸出券として登録すれば利用可能だとしています。
奈良市教育委員会からメッセージ
奈良市では、図書館数が 3 館と人口規模に対して数が少なく、本の受け渡しスポットが少ない状況です。また、利用者の年代層もご高齢の方が多い傾向にありました。今回、駅前に図書受取ロッカーを設置することで、来館に結びつかない方に対し、新しい形での資料提供となると考えております。
設置から一月余りが経ちましたが、図書館を利用したことがなく、貸出券をお持ちでない方、図書館の利用がご無沙汰になっているけれど、ロッカーの設置を機会に、また図書館資料を利用してみようという方などからお問い合わせをいただいています。幅広い世代の方に図書館資料を手に取っていただけるよう、図書受取ロッカーを活用させていただきたいと考えています。 奈良市教育委員会 村田直史氏
内田洋行の自治体・中央省庁、図書館の取組み
内田洋行では、マイナンバーカード対応記帳台など様々な自治体サービス連携を視野に入れた業務システムや自治体クラウドなどの ICT システム構築を推進し、地方自治体の住民サービス向上を支援しているといいます。兵庫県姫路市の仮想化統合基盤の大規模システム整備や、足立区オンライン申請システムの構築、DX 人材育成研修の提供など、様々な実績を有しているとしています。併せて職員が働きやすいオフィスの ICT 空間の整備として中央官庁で初となるフリーアドレスを採用した総務省モデルオフィス構築(2015 年)やコロナ禍でのテレワーク環境構築を行っているといいます。
また、図書館を地域の中核とした人と人をつなぐ居心地の良い場づくりを支援しており、人と地域をつなげるICT 技術を活用した図書館デザインや利用者サービスを提供しているといいます。廃校となった学校を全面改修し、地域産材を全面活用し雨天でも子どもたちの遊び場として人気を集める山形県高畠町の「高畠町立屋内遊戯場-もっくる-」や、地元産の木材を99%活用した「高畠町立図書館」、和歌山県海南市の複合施設「海南 nobinos(ノビノス)」は図書館・生涯学習・子育て支援・カフェ・広場などを有する市民交流施設として人気を博しているとしています。地域に寄り添い、子どもから大人まで幅広い年齢の方達が学べて楽しめる図書館づくりを進めているといいます。マイナンバーカード対応「予約本貸出ロッカー」は、2024 年に開発し、富山県立山町などで利用を開始しているとしています。
(画像は内田洋行様から頂戴しました)