カリモク家具、「KARIMOKU RESEARCH」を始動

グローバル、共創をコアとした、カリモク家具の新たなプロジェクト

新たな複合施設「KARIMOKU RESEARCH CENTER」をオープン

2024年10月25日(金)には、プレスプレビューとオープニングパーティを開催

カリモク家具は、新たなプロジェクトである「KARIMOKU RESEARCH(カリモクリサーチ)」を始動。それに伴い、2024年10月26日(土)に東京・西麻布に新拠点「KARIMOKU RESEARCH CENTER(カリモクリサーチセンター)」をオープンしました。

同社は、戦後、創業者の加藤正平が愛知県刈谷市に木工所を設立してから80年、高品質な木の家具づくりを通じて、社会と調和を図りつつ、それぞれの時代にふさわしい豊かな暮らしを追及・提案し続けてきたといいます。
2024年10月、カリモク家具は新たなプロジェクトである「KARIMOKU RESEARCH 」をスタート。
「KARIMOKU RESEARCH」とは、カリモク家具がこれまでのものづくりで培ってきた技術と技能、並びに、国産未利用材の有効活用等、カリモク家具が現在認識している課題とそれに対する現状の対応策を多様なパートナーと共有し、創発的なアイデアの交換を通じて新たな価値を共創、グローバルに発信していくプロジェクトだといいます。このプロジェクトの始動に伴い、Karimoku Commons Tokyo にほど近い場所にカリモク家具のものづくりの背景を体感できるユニークな活動拠点である「KARIMOKU RESEARCH CENTER」をオープンしました。

KARIMOKU RESEARCHについて

「KARIMOKU RESEARCH(カリモクリサーチ)」は、「KARIMOKU RESEARCH CENTER(カリモクリサーチセンター)」を拠点とした、カリモク家具の新たなプロジェクトだといいます。文化圏や世代を問わず、多種多様なパートナーと共に色々な形でこれからの社会における豊かな暮らしのための新しい価値を共創、発信していくとしています。
同社はこれまでにも、化粧品のパッケージ開発や文房具などの生活に身近なプロダクトの製作、または全く新しい素材開発や現代アーティストの創作へのサポートなどを行ってきたとしています。今後も「KARIMOKU RESEARCH」を通じて、カリモク家具が持つ技術や技能、そして様々な課題をパートナーと共有し、家具に留まらない新しいソリューションの共創を目指すとしています。

このプロジェクトにおいて核となるのが『Survey』だといいます。年間4つのテーマを設け、1つのテーマ毎に国内外のクリエイターやデザイナー、アーティストや企業等との対話を重ね、そこから生まれた疑問や関心事などを深く“survey”し、再解釈・再構築を試みるとしています。このプロセスを基に、展示や開発を同時に進行し、エキシビションや自社のメディアだけでなく、様々な方法を通してグローバルに発信していくといいます。これらを経て
得られた成果や軌跡は、カリモク家具の技術革新へと繋げるだけでなく、新たなソリューションとなることを目指すとしています。

また、同社は「KARIMOKU RESEARCH CENTER」のオープン日である10月26日(土)から12月26日(木)までの間、この『Survey』の活動の最初の展示として『Survey 00 : WOOD “The Age of Wood”』を開催しました。
ゲストリサーチャーはデンマークを拠点に活動するデザインスタジオのChristian+Jade。
彼らの多角的視点をもって、日本の森林が本来持つ美しさと計り知れない複雑さを精察し、カリモク家具と共に、悠久の時を刻んできた森林との共生のための新たなヴィジョンを描き出すとしています。

KARIMOKU RESEARCH CENTER施設について

「KARIMOKU RESEARCH CENTER(カリモクリサーチセンター)」は、「KARIMOKU RESEARCH」の活動拠点として、2024年10月26日(土)に東京・西麻布にオープンする複合施設だといいます。
地上2階、地下1階からなる建物一棟をリノベーションしたこの施設は、新作の家具などを並べるスペースではなく、多種多様なパートナーとの新しいプロジェクトの共創を目的
とした場だとしています。
これまで表に出ていなかったコラボレーションアイテムや工場で作られる製品化前のプロトタイプ、また試験的に作られたカラー見本や加工見本などを、実際に手に触れることが可能だといいます。館全体で表現される様々なエキシビションやイベント、見本展示など、木工家具メーカーとしてカリモク家具が日々研鑽を積んでいる技術や、デザインの細部に宿る魅力、加工することで表出する素材本来の特長に触れることで、新たな可能性に気づいてもらえるといいます。これまでの生産者と消費者という関係性を超え、来場者全員が未来のパートナーであり、両者が一体となって時代が求める新たな価値やソリューションを共創していくことを目指しているとしています。

建物全体の内装はこの施設にほど近い場所にあるKarimoku Commons Tokyoを手がけ、またブランドのスタートからKarimoku Caseを共に作り上げてきた芦沢啓治氏に依頼。施設内ではセンティングデザイナーのMEGUMI FUKATSU氏による「KARIMOKU RESEARCH CENTER」オリジナルの心地よい香りが空間を満たし、視覚や聴覚、触覚だけでなく、五感に響くカリモク家具独自の演出にて来場者を迎えるとしています。

INFO

住所 〒106-0031 東京都港区西麻布2丁目24-2
電話 03-6433-5995
開業日: 2024年10月26日(土)
営業時間: 12:00-18:00
休館日: 不定休
延床面積: 422.19 ㎡
構造・規模: 鉄骨鉄筋コンクリート造 地上2階建・地下1階
アクセス: 東京メトロ表参道駅 A5番出口より徒歩10分

各フロアについて

1F ギャラリースペース「THE ARCHIVE」

『Survey』の活動をもとに展示を行うギャラリースペース。床面積77 ㎡、天井高5.2mの広々とした空間には、元々の建物のデザインを残したグリッドパターンの大きな窓から自然光が差し込むといいます。また建物の外装が放つコンクリートの素材感を活かし、内装にはコンクリートの色を意識した壁色や家具塗装の技術で調色された造作のパーツなど、建物がもつ力強さを引き出した明るくシンプルな空間だとしています。

2F ライブラリースペース「THE MATERIALS LAB」

カリモク家具がこれまで製作してきた家具のアーカイブや、木工、塗装、多種多様な木材などのサンプルを展示する2Fでは、カリモク家具の技術を図書館のように閲覧することができるといいます。広く公開されていない工場の雰囲気を体感してもらえる様に、内装のデザインは、工場で実際に使用されている什器を参考にしているとしています。作業テーブルや、ワゴン、塗装場のポールラックなどをオマージュした展示用の棚など、長年のものづくりの中で研鑽されてきたカリモク家具独自の意匠が活用されているといいます。展示品は定期的に更新され、カリモク家具の最新の技術研究や、日本各地の素材をいち早く観覧できるとしています。

B1F 多目的スペース「THE STUDY」

様々な用途を想定したホール兼ラウンジのB1F。大型スクリーンとカリモク家具が造作を行った全幅3.5mの大型キッチンが備え付けられており、平時はラウンジとして活用され、これまでカリモク家具で開発されてきた家具をチューンナップしたモデルが並び、現行モデルとは異なる座り心地を試すことができるといいます。セミナー時には、約60名を収容し200型の大型スクリーンを使ったプレゼンが可能。空間全体で65 ㎡、天高が約5mあり、地下であるにも関わらず閉塞感を感じさせない造りだとしています。地上階とは異なるダークトーンでまとめられた空間は落ち着きがあり、各所にカリモク家具らしい設えが施されているとしています。

ロゴについて

「KARIMOKU RESEARCH」のロゴは、1980年代につくられた、現在のカリモク家具のロゴにインスパイアされて作られた書体「KR01」と、一定の配列ルールによって構成されるといいます。今後、「KARIMOKU RESEARCH」から発信される全てのメディアにこの書体とルールを適用することで、固定のロゴでなくとも「KARIMOKU RESEARCH」のアイデンティティを認識できるようになっているとしています。

KARIMOKU RESEARCH MEMBERS

Brad Holdgrafer 氏

Creative Direction
Wieden and Kennedyによる「WK12」に携わった後、Apple Media Arts Labにてデザイン業務に従事。その後、デザインストア「Formerly Yes」をLAにオープンさせ、2016年Monocle誌の「Best New Retail Store Experience」に選出。2018年にPrinceton Architectural Pressより絵本を出版。2022年に東京に移住して、子ども向けのクリエイティブツールブランド「Woset」とクリエイティブスタジオ「DCA Symphony」を共同創業する。

DCA Symphony

Produce
DCA Symphonyは、東京を拠点とするデザイン、コミュニケーション、建築に関わるフルサービスを展開するスタジオだといいます。包括的なデザインの知見をもって、デザインが牽引していくビジネスのストーリーが、より完全な形で世に伝わるようサポートするとしています。ブランディングからコミュニケーション、空間に至るまで、クライアントのビジネスがより多くの世界の人々の心に響くように貢献するとしています。

MEGUMI FUKATSU 氏

Scenting Design
大分県日田市生まれ。18歳まで大自然のなかで過ごす。20代のはじめに、航空会社で働いた経験がホスピタリティーを培う原点となる。その後、香りの世界へ。「@aroma』の立ち上げから携わり、ANA、ルイスポールセンなど、数多くのカオリ制作や空間デザインのプロジェクトを国内外で約20年にわたり手掛ける。香り 素材を発掘するアロマプランツハンターとして産地での活動も。近年は、大学での教佃、講演やセミナーも行い、この文化を広げることに尽力。2020年「A Green」設立。著書『 Scenting Design- カオリしつらえ -』。

INTERIOR DESIGN

芦沢啓治( 芦沢啓治建築設計事務所 ) 氏

Architectural Design
2005年に芦沢啓治建築設計事務所を設立、建築とプロダクトデザイン両方のチームが相互に刺激しあい、それぞれ独自のスキルをもたらす環境を生み出す。建築、インテリアデザインから照明・家具デザインに一貫するフィロソフィー「正直なデザイン」から生み出される作品は、国内外から高く評価される。

プレスプレビューを開催

2024年10月25日(金)には、KARIMOKU RESEARCH CENTERでプレスプレビューとオープニングパーティを開催しました。
プレスプレビューでは冒頭
カリモク家具 取締役 加藤英一郎氏が挨拶に立ち

挨拶を行う加藤氏


「KARIMOKU RESEARCHは今までカリモクが行ってきたことを少し網羅的に編集をし直してお伝えするようなイメージをしています。皆様からみれば、カリモクがまた新しいことを始めていると思われるかもしれませんが、我々としてはいままで行ってきたことをまた違った切り口で皆様にお伝えしたいというイメージでやらせていただいております。KARIMOKU RESEARCH CENTERがまた、色々な方とのコラボレーションにつながっていければと考えております」などと述べました。
続いて
カリモク家具 事業開発本部の中内氏が「KARIMOKU RESEARCH」と「KARIMOKU RESEARCH CENTER」についての内容説明を行いました。
中内氏は昭和43年にカリモク家具が2つ目に発行したカタログを示し、ここに「新しい生活環境づくり」と書いてあるとし、ここが「KARIMOKU RESEARCH」のプロジェクトのスタートだったといいます。「この考え方でほかの新しいものにトライできたらおもしろいよね」というちょっとした雑談からのスタートだったといいます。「KARIMOKU RESEARCH」は「KARIMOKU RESEARCH CENTER」を拠点として様々なクリエイターと共同しながら新しいことに挑戦していくことがプロジェクトだとしています。

内容説明を行う中内氏


同社は1940年の創業から様々なものづくりを家具以外にも取り組んできたといいます。木工加工を磨いていくうえで結果的に暮らしに役立つものづくりに携わってきて販売をする側の生産をする人たちに求められる工業製品のクオリティを天然木でかなえていかなくてはならないというところで、家具づくりではあるものの職人のつくる家具とは違う文脈で木工加工の技術を磨いてきたとしています。そういう形で培った木工加工の技術を今後何か新しいことに使っていけないかということで様々なコラボレーションをずっと続けてきているもの、それを一つのパッケージにして伝えられるようなプロジェクトを実行できるといいなというのが「KARIMOKU RESEARCH」プロジェクトだとしています。そしてそのプロジェクトを常に愛知で見ていただくのも大変なので西麻布の土地に、そういった工場で行っていることや今同社がクリエイターの人たちと実現したものを見て、触って、感じてもらえるようなスペースとして「KARIMOKU RESEARCH CENTER」を立ち上げる運びになったとしました。

その後
芦沢啓治氏によるトークツアーが行われました。

芦沢氏のトークの様子

また、1F ギャラリースペース「THE ARCHIVE」で開催された『Survey 00:WOOD “The Age of Wood”』 curated by Christian+Jadeと2F ライブラリースペース「THE MATERIALS LAB」でこの秋発売された「CAP Chair」の展示説明なども行われました。

『Survey 00:WOOD “The Age of Wood”』

「CAP Chair」の展示

カリモク家具

カリモク家具の起源は、創業者の加藤正平が長年続く材木屋を引き継ぎ、愛知県刈谷市で小さな木工所を始めた1940年に遡るといいます。様々な木製品を生産することで技術を磨き、1960年代に入ると、自社製の木製家具の販売を開始。高度な機械の技術と職人の技を融合させる「ハイテク&ハイタッチ」という製造コンセプトを掲げて木材生産分野における土台を作りあげ、日本を代表する木製家具メーカーへと成長を遂げるとしています。

(画像は一部カリモク家具様より頂戴しました)

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