コクヨ、東京ショールームをリニューアル
企業カルチャーを育む「場」のチカラを体感できる空間へ
コンセプトは「らしさを、もっと、ワークプレイスに。」
2024年11月8日(金)にはメディア内覧会を開催
コクヨは、企業カルチャーを育むワークプレイスやワークスタイルを提案するため、「らしさを、もっと、ワークプレイスに。」をコンセプトに、12月上旬から東京ショールームをリニューアルオープン。
コンセプトの背景
コクヨは、仕事に対する価値観や働き方がより多様になった昨今では、チームとしての「らしさ」を共有しながら、一人ひとりの「らしさ」も発揮できる場所が求められているといいます。そこで同社は、顧客に伴走しながら企業のなかにある「らしさ」を引き出し、企業のありたい姿を伝えるワークプレイスをつくっていく、という考えをコンセプトに据えたとしています。
リニューアルコンセプトは「らしさを、もっと、ワークプレイスに。」。
「らしさ=企業カルチャー」は企業活動の求心力となり、価値創出を加速させていくといいます。そしてコクヨは、働く人々が生き生きと繋がりながら持続的に成長し、企業の価値を高めていくことを目指すとしています。
リニューアルの概要
「らしさ」は言語化・共有化することで初めて共通の認識を持つことができるようになるといいます。そして言葉にした「らしさ」を形にするため、コクヨは4つの視点での空間づくりを提案するとしています。
(1) Symbol―「らしさ」の象徴
企業の事業内容や価値観のシンボルでありワーカーの心理的な「よりどころ」となるもの
(2) Activity―「らしさ」を生む行動
集中ワークや期待する行動のための空間配置
(3) Style―「らしさ」をつくる空間スタイル
人の気分や関係性に影響を与える雰囲気をつくる空間スタイル
(4) Update―「らしさ」をより良くする仕組み
ワーカーの利用状況や満足度、働き方の変化に対応し続ける仕組み
これらの視点を元に、コクヨが品川オフィス「THE CAMPUS(ザキャンパス)」で実験し得た変化を紹介しながら、「場」のチカラを高める家具や空間展示、サービスを紹介するとしています。
リニューアルの詳細
主な展示構成は、コクヨの家具ブランド「DAYS OFFICE(デイズオフィス)」、「Any way(エニーウェイ)」、「SAIBI(サイビ)」のそれぞれの新しいスタイル提案や2025年度の新製品、新たなプロトタイプ商品など。
また多様化する顧客のニーズを支援し続けるため、同社はサービス領域を拡張していくといいます。品川オフィス「THE CAMPUS」でのリノベーション経験を活かした新サービス「自社ビル一棟まるごとリノベーションサービス」や、チームコンディションの把握と伴走支援を行う現在開発中の新サービス(2025年春提供開始予定)などを紹介するとしています。家具の展示に加えて、コクヨの考え方や拡張するサービスメニューを展示するとしています。
(1) 新商品・拡充品・プロトタイプ商品
多様な個人の価値観を大切にし、一人ひとりが自分らしく働けるような最適なオフィスづくりを伴走型でサポートしていくため、多数の新商品をラインアップしたといいます。
① 家具ブランド「DAYS OFFICE」
② 家具ブランド「Any way」
③ 家具ブランド「SAIBI」
④ カフェチェアー「Hemming(ヘミング)」
⑤ カジュアルチェアー「Liite(リーテ)」
⑥ サステナブル素材「カミカラ」
⑦ タスクチェアー「FABRE(ファブレ)」
⑧ ラウンジチェアー「COODE(コーデ)」
⑨ タスクチェアー「picora livina(ピコラリビナ)」
⑩ 電源コンセント「Energy Line(エナジーライン)」 他
(2) サービス
企業カルチャーを育んでいきたいという顧客のニーズに応えるため、コクヨは場や組織文化を変えるサポートができるサービスを提供するとしています。
① 「自社ビル一棟まるごとリノベーションサービス」
② チームコンディションの把握と、伴走支援を行うソリューション ※現在開発中
③ 使用済みクリヤーホルダーを再資源化するサービス「Loopla(ループラ)」 他
メディア内覧会を開催
2024年11月8日(金)にはコクヨ東京品川オフィス(THE CAMPUS)でメディア内覧会を開催しました。
内容は
①挨拶
同社執行役員
ワークプレイス事業本部 副事業本部長 兼 ものづくり開発本部長 森田 耕司 氏
②カルチャーを育む「場の力」について
同社ワークプレイス事業本部 ワークスタイルマーケティング本部長 永井 潤 氏
③内覧会
新しい展示コンテンツやオフィス新商材(新製品、新サービス)を紹介・体感
森田氏が冒頭の挨拶
冒頭、同社執行役員 ワークプレイス事業本部 副事業本部長 兼 ものづくり開発本部長 森田 耕司 氏が挨拶を行いました。森田氏は
「本日は弊社メディア内覧会にお越しいただきまして誠にありがとうございます。我々よく働き方の多様化、あるいは働く人の多様化と言うことをいっておりますが、やはりコロナ禍を経て働き方が多様化していると思います。
在宅勤務に始まりましてハイブリッドワークあるいは業界でよく行っておりましたABW、こういったものがどんどん進展しているというのが事実でございます。ただ一方で企業側からしますと社員帰属意識を高めてもらいたい、リアルなコミュニケーションを通じてそういった生産性を高めてほしい、そういった機会がある中で社員に出社回帰を促す、オフィスへの回帰を促すという取り組みも広がっています。
今まさに我々のお客様である企業のお客様はそのオフィスの価値を高める、オフィスに出社する意義を高めるという期待を非常に募らせております。
我々今回ショールームをリニューアルさせていただきましたがまさにそのお客様の期待に応えるための準備が整ったと言う認識です。オフィスに出社する、オフィスの価値を高める、そういったご提案を始めさせていただく絶好の機会だと認識しています。
我々は2021年2月にこの品川「THE CAMPUS」を開設して以来様々な働き方あるいは働く場の実験・実践を繰り返して来ています。それに基づいて我々自身の企業カルチャー、企業文化、そういった「我々らしさ」というものをどんどん育んで来ています。企業が持続的に発展する上でその企業の「らしさ」企業カルチャー、企業文化を育んでいくこと、それはやはり非常に不可欠で重要なものだと考えています。
今回私たちが新商品あるいは新ソリューションを発表させて頂きますが、こういったものはもちろん働く空間を作る、働く環境を構築する上で必要なものですが、それだけではなくてやはりそのお客様、その企業も「らしさ」を構築する上で一助となるサポートさせていただけるコンテンツだと認識しています。
我々は商品をつくる、家具を提供する、空間をつくる、働き方を提案する、ここに留まらずそのお客様の企業の「らしさ」、企業文化を育んでいくそのサポーターになりたいと考えています。いわば総合的な働く環境を構築する上でのパートナーになりたいと提案を続けて参ります。」などと述べました。
永井氏がリニューアルコンセプトを説明
続いてワークスタイルマーケティング本部長永井潤氏がリニューアルコンセプトをするについての説明を行いました。永井氏は、「今回のショールームリニューアルに伴いまして「らしさ」ということをキーワードに進めております。
その中の背景にはコクヨとしまして、今後企業カルチャーをテーマに進化をしていこうと言うような思いがございます。そのあたりにつきましてというところと今回のショールームについてのリニューアルについてご説明いたします。
今我々のお客様を取り巻く市場というのは大きく変化しています。短期的には、ハイブリッドワークが定着しまして、さらに皆さんもご活用いただいていると思いますがAIというものがどんどん普及してまして、働き方、働く環境というのは大きく変化しています。
さらに中期的にはさらに協働者や雇用状態の多様化というものがどんどん進んでいきますのでその中でさらに生産年齢の人口減というところも影響がございますので一層人材獲得競争の激化、および我々の市場及びお客様の働く環境にとっては市場縮小というところの影響が出てまいります。
とりわけこの労働力、特に就労者の変動というのは非常に大きなトリガーになっておりましてこれは国の独立行政法人の方で出した数字をもとにしておりますが、今この2023年、2024年のところからどんどんこうブルーのラインで一旦こう安定してるように見えますが、このブルーのラインというのは実は国が今の施策によって成長して労働参加がどんどん進んだ場合のシナリオです。今のまま漫然としていますとこの赤のラインですねどんどんと就労者というのは減っていきます。当然この差というのは2040年には大きく広がりまして1000万人ぐらいの規模になっていきます。
この2030年以後の世界というのところは大きく今変容しまして、皆さん最近よくキーワードで聞きますZ世代そしてその後のα世代というところが台頭してきます。2030年になりますとおよそ全社員がバブル後世代に変わっていきます。2040年ではZ世代が45歳になっていきます。2040年と言いますとまだまだ先のように思いますが、逆に振り返ってみますとリーマンショック結構ついこの間だったかなという感覚があると思いますけれど、それと同じぐらいの距離を未来に置き換えると2040年です。ですのでいっている間に来るという世界です。その時にこのブルーのラインに借りになって労働者が充分ありますよという状態であっても60歳以上の就労者が3割を超え女性割合が半数を超えると言う状態になりますので、2040年の世界ではもう多様化しているか衰退しているというような世界になってきます。
このように多様化する組織の中で共通の価値観と行動様式をつくっていくと言うことが今後はますます重要になって行くというふうに考えています。少し難しい書き方になって申し訳ないのですが、企業を取り巻く環境という中で、それぞれの企業というのは様々な戦略の運営を回していきます。この中で事業戦略や業務システムというものは今日変えて明日から新しく動かせるものです。ただ一方で価値観であるとか組織風土というのはでは明日からみんなカジュアルでオープンに、と言ってもなかなかそういうふうには動いていかないのです。でもそういう風に変わっていかないと今後先程の多様化と言うところの中では企業が変わっていけないと言うことが起きます。そういうところが大事なのでそれが企業カルチャーというところをキーに考えています。
その効果は例えばビジネスを加速して行くあるいは優秀人材の獲得維持をして行く、例えば適切な意思決定や判断をしていく。今までと違う人たちと働き今までと違う事業と取り組んでいく、時に共通の価値観を持っていると言うことは非常に意思決定が迅速になる、であるとかカルチャーフィットする人が来てくれるので人材の流動化が起きて来ても一緒に働いていけると言う形をつくっていくことができます。そこが我々コクヨとしましてはそういった企業カルチャーに対しましてそれを支えるワークスタイル、そしてその基礎となるワークプレイスと言う形で考えています。
例えば企業カルチャーと言ってましても色々な会社それぞれあると思います。オープンでカジュアルなのがうちの会社のカルチャーだというと言う会社もあれば、例えば命令と言いますか、その業務に関して真摯に全力で行うのがうちのカルチャーだいう会社があると思います。それぞれに合ったワークスタイル、例えばオープンであってカジュアルであればそれに合ったような自由に場所が選べて自由にコミュニケーションが取れるそういったようなワークスタイルが大事ですし、そのワークスタイルをしようと思ったらそれに合ったワークプレイスが非常に大事になります。
例えば白くて四角くてすごい硬い場所なのに、みんなカジュアルにフレンドリーにやってくれよといってもなかなかそういうふうに動いていかないものです。実際にそういう発想で我々もお客様の声に耳を傾けて空間構築および建築までも取り掛かることがあります。例えばこの富士フィルムの案件ですとここで富士フィルムの社員であるデザイナーであったりとかエンジニア、彼らの意志であったりとか彼らの組織カルチャーというものを我々が耳を傾け、彼等の働き方をつくり、そして最終的には今まで家具や内装でやっていたところを建築までも我々が手がけながらつくっていきました。そういうインサイドアウトという発想によって空間をつくり働き方をつくることによって彼ら自身が自分たちの意思でイキイキと働ける、そういった場所をつくっていくことができています。
今回東京ショールームがカルチャーを育む場の力を体感できる、そういった空間へとリニューアルさせていただきました。コンセプトとしましては「らしさを、もっと、ワークプレイスに。」。
今仕事に対する価値観や働き方がより多様になっていきます。その中でチームの「らしさ」を共有しながらそれらが発揮できるそういった場所を考えていきたいと考えています。ワークプレイスが変わればスタイルが変わり、スタイルが変わればカルチャーが変わります。事業のありたい姿を伝える自分たちらしいワークプレイス。そういったものがありながら持続的に成長し企業の価値を高めていけると、そういった場所を我々は希求しております。ではそのようならしさというところはどういったもので適えられていくかというところで、我々は主に三つのブランドというところを強くお勧めしております。
1つはこの「DAYS OFFICE」。こちらは4階の方で実際見ていただきます。
こちらはオープンであったりとか多様性であったりとか、カジュアルのコミュニケーションであったりとか、今企業の方で多様性を許容しながら新しくオフィスや働き方を作っていこう、そういったお客様に最適なブランドとなっております。
次は「SAIBI」。
こちらは一方でよりフォーマルであるとか、会社の信頼感、ブランド、あるいはそれに伴うような振る舞いみたいなものを考えさせられるそういったブランドになっております。
3つ目が「Any way」。
こちらは企業の中で今後必要となりますイノベーションやコラボレーション、そういったものを企業の中で文化として起こしていく。なかなか普通のデスクと会議室で、さあ明日新しいことを考えなさいと言われてもそういうふうに思っていかない。そのような文化になっていかない、というところをアイコニックに展開していく、そういったブランドになっています。
それ以外に関しましても多くの企業の方々がその企業とそれぞれのらしさがございます。それらの企業の「らしさ」を我々が耳を傾け引き出し、そしてそれを実現して行く、そのための必要な商品たちというものも同時に展開しておりまして、こちらも4階の方で見ていただけるようになっています。
例えば、このような回転椅子であったりとかリフレッシュラウンジチェアみたいなものも今までのものに比べてよりカジュアルであったりとか、いわゆる会議室というだけではない、そういったようなデザイン性、機能性になっていたり、例えばここにある「エナジーボトル」という持ち運び型のバッテリーがございますが、場所がフリーでオープンになって行きますといわゆる電源問題というものも起きて来ています。今のデスクトップPCからどんどんノートパソコンになってみんな自分の携帯スマホなどを持って歩く、そういった時代の中ではそういったこともフリーな後を押していく要素になっていきます。
こういった商品だけではなくて加えてより多くの「らしさ」に答えていくために我々として2つのサービスいうものを今回発表させていただきます。
1つはビルを一棟丸ごとリノベーションする、そういったサービスです。
従来コクヨと言いますと家具を売る会社、あるいはオフィス内装を作る会社ということだったのですが、さらにお客様のビルを丸々リノベーションさせていただくと言うところまでも今回取り組ませていただこうと思っています。しかも、それも単純に例えばエントランスをきれいにします、エレベーターをきれいにしますではありません。その会社の「らしさ」を体現していく。例えば外に開かれていくこの写真にあるように1階のカフェにしてオープンにして開かれていく、そういったカルチャーをつくっていくためにリノベーションしたいんだ、そういう意思を持ったサービスになります。
そしてもう一つが「TEAMUS(チームアス)」というチームのコンディションの把握と伴走を支援するサービスになります。先ほど企業の組織文化というものは明日から変われと言って変わるものではないですと言うことを言わせていただきましたが、じゃあいつになったら変わるの、どんなふうに変わっているの、今どこなのっていうのがよくわからないと思います。そういったことを見える化しどんどんと変革を伴走して行く、そういったものが「TEAMUS」です。いわゆる社員のコンディションを単純に困ってます困ってませんかというものではなく、企業のコンディションにつながるその中間にある企業を動かす円に繋がっているチームのコンディション、こちらに着目したサービスであります。
こちら2つのサービスを4階の方でこちらもご説明させていただきます。こちらのサービスもお客様の声を聞きながらまずは東京から開始させてさせていただきまして順次サービスを広げさせていただきます。
というところで今まで家具のコクヨということでご認識いただきたいと思いますが、今後は企業カルチャーを育むそういった場の力というのを体感いただけるそういったコクヨとして認識いただきましていろいろご紹介いただけたらと思います」
などと述べました。
続いて「コンセプトムービー」が上映され、質疑応答が行われました。
内覧会を実施
その後内覧会が実施され、新しい展示コンテンツやオフィス新商材(新製品、新サービス)を紹介・体感しました。
施設の詳細
リニューアル日:2024年12月上旬
所在地:東京都港区港南1丁目8番35号
営業時間:平日9:00~17:00(最終入館16:30)
HP:http://www.kokuyo-furniture.co.jp/showroom/
※見学は法人の顧客限定、完全予約制
※年末年始や夏季休業日の他、改装などに伴い休館する場合があるとしています