日本オフィス家具協会(JOIFA)、第12回定時総会を開催

市場追い風のなか高付加価値製品が売れる環境づくりを

一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)は2024年6月6日、東京都千代田区の御茶ノ水ソラシティカンファレンスのリアル参加とZoomによるWeb参加の併用で、第12回定時総会を開催しました。

中村会長が開会の挨拶

総合計売上が8054億円に伸長 オルガテック東京2024の成功への謝辞も

開会の挨拶を中村雅行会長が行いました。

挨拶する中村会長


「コロナが5類になって1年と1カ月。この1年間で本当に我々を取り巻く環境が大きく変わりました。我々の業界に関係するところでいいますと、働き方について、テレワーク中心の働き方がどこの企業でも定着した、もう一つ改めてウェルビーイングとかコミュニケーションの大切さというのが見直されるようになってまいりました。東京では去年あたりから大型のビルが相当建ちはじめて、来年も140万近い平米のビルが竣工するという環境になってまいりました。東京だけではなく名古屋もそうですし、大阪もそうですね。また、天神ビッグバンと呼ばれている福岡も大型のビルが建っています。こういうことを見ますと今後業界の需要拡大が見込めるんじゃないかと思います。ただ一方で為替が円/ドルレートで150円という水準が定着してしまい、皆さんの輸入部品とか輸入製品の価格が大きく上がったと思います。日本全体でみると、為替の影響もあるでしょうがインバウンド景気で盛り上がる業界もある一方で、人手不足から成長停滞感が出てきたとも思います。
昨年度私たちのこのオフィス家具業界、色々な影響がありましたが、おかげさまで人材確保のためのオフィスの移転ですとか改装需要が旺盛に推移したと思います。業界全体で需要が拡大したと思うのですがJOIFAの統計を見ますと去年の1年間、4月からこの3月まで1年間を見ますと、製品の売上が5519億円。前年で言いますと3.1%伸びておりますし、業界全体の販売額、皆さん会員の方の総合計の売上高ですが、これが8000億円を越えまして8054億円と、前年4.7%の増収になっています。業界全体で5%弱の伸びになっているということはまずまずの結果だったと思います。
特に最近の傾向を見ますとオフィス移転とか改装に経営者が自ら参画するようになってきました。経営者主導でオフィス移転と改装が行われたということは、この業界にとって追い風じゃないかなと思います。この需要が続くような新たな提案を我々業界として全員でやっていくということが必要じゃないかと思いますし、人件費も上がっているということを考えますと、やっぱり高付加価値の製品が売れるような環境にもっていくということが必要じゃないかと思います。
その需要喚起の一環になると思いますけれども、先日オルガテック東京が開催されました。会員の方に35社ご参加をいただきました。これを含めて国内で97社、海外から66社参加して頂きまして合計で163社の皆様に出展いただきまして大変成功の裡に終わったと思います。昨年は127社でございましたので大幅増加となりました。また来場者も昨年の1.5倍以上の4万人を超える来場者になったと報告を受けております。
これを見ましても本当に世の中がこれからの働き方とかこれからのオフィスのあり方に非常に関心を持っていただくようになったと思います。
こういうことからも、ビルの建築も含めて重要な高まりを期待できるんじゃないかと思います。ご出展していただいた会員の皆様方に改めて協会を代表してお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。来年も同展示会の開催が予定されておりますのでぜひ今後ともご協力いただければと思います」などと述べました。

第1号議案から第5号議案までが滞りなく承認

定時総会は、同協会専務理事の貫名英一氏が進行、総会成立を宣言しました。
総会成立の可否については以下のとおりです。

正会員 112社(過半数は57社、3/4は84社)
  議決権行使書   81社
  委任状       8社
  合計       89社
会場出席  正会員38名+オブザーバー7名
Zoom出席 正会員 11名+オブザーバー3名
  合計       59名

定款に基づき中村会長が議長に就任。諮られた議題は以下のとおりです。
第1号議案 2023年度事業報告の承認
第2号議案 2023年度決算報告の承認
第3号議案 収支差損の処理
第4号議案 2024年度会費分担基準と納入方法
第5号議案 2024年度常勤理事報酬額

それぞれの議案の説明については貫名専務理事がモニター画像を通じてビジュアルで説明を行いました。
議題については、第1号議案から第5号議案までが滞りなく承認されました。

総会開催の様子

第1号議案 2023年度事業報告については、
① 主要事業は、オルガテック東京、オフィスアワード、FLP、オフィス管理士講習を実施した。
② 新規事業として、東京しごと財団と連携し人材確保事業を開始した。
③ 業界ルールとして、物流自主行動計画、CFP算定ルールを策定し、経済産業省へ提出し、一般に発表。
とし、その説明として、景況感については、
2022年~23年と総販売金額1割程度増加し、8000億円で推移。
直近では、原材料やエネルギーコストの上昇、円高などの影響はあるが、オフィス全体の需要な伸びている
としています。

委員会事業では、Web会議を活用し、ハイブリッド方式での開催が定着したといいます。
そのなかの
政策委員会では、JOIFAのテーマを「オフィスが変われば働き方が変わる。」から「自然とともに、社会とともに、明日のワークプレイスを考える」に新しくした、など。
オフィスイノベーション推進委員会では、シンポジウム「JOIFAオフィスアワード受賞社に聞くこれからの働き方とオフィス」を開催、など。
サスティナビリティ検討委員会では、Well-Beingの向上をテーマに、業界指針の作成、など
人材育成委員会では、次世代リーダー育成プログラム(FLP)の開催、など。
広報委員会では、東京しごと財団の「業界別人材確保オーダーメイド型支援事業」の活用など。
未来のオフィス市場研究会では、報告書「Future of Work ~企業を成長に導くワークプレイス~」をまとめ、JOIFAホームページで公開中、など。
オルガテック委員会では、オルガテック東京2024の開催報告とオルガテック東京2025が2025年6月3日~5日、東京ビッグサイト第1・2・3・4ホールで開催されることが決定したこと、など。

通常事業では、
部会活動では
◆ものづくりルールの強化を図るために、製品統括部会の役割を強化
◆品質部会、物流部会、アクセサリー部会を新設
◆活動の実態のない部会は廃止
などとしました。
物流研究会ではオフィス家具業界の自主行動計画を2024年1月に作成し、公開、など。
オフィス管理士制度では、新規資格取得者が182名、年度末での、有資格者は669名(42社)。2024年度からは、隔年で行っていた新規資格取得試験を毎年実施する、など。
JOIFAオフィスアワードでは、第2回の報告と、第3回は9月から募集予定。など。
海外視察として、10月にオルガテック視察ツアーを開催することなど。
オフィス学会ではオフィス学会大会について第24回大会の報告。
JOIFAの体制では
◆正会員112社(昨年113社)
◆準会員6社(昨年1社)
◆賛助会員18社(昨年19社)
◆事務局8名
などとし、新しくリニューアルしたオフィスでの会員のテレワーク利用などを歓迎するとしています。

第2号議案 2023年度決算報告については
【収入】
① 収入総額は予算より増加した。その要因は、行事参加者増加、オフィス管理士の増加と調査報告書売上
【支出】
① 広告宣伝費【増加】オルガテック関連広告
② 謝金【減少】オルガテック関連費用を抑制
③ 旅費交通費【増加】海外視察費用(ネオコン、インターツム、MIFF)
④ 印刷製本費【増加】管理士のテキストのカラー化、調査報告書とG法パンフレット発行
⑤ 業務委託費【増加】委員会関連のコンサルティング費
⑥ 会議費【増加】会場費、運営費の値上げ
⑦ リース料【増加】事務所改装による不要リース機器の解約費用
⑧ 減価償却費【増加】事務所改装による増加
などとしています。

第3号議案 収支差損の処理については、
正味財産増減計算書の当期一般正味財産増減額に示す通り16,268,803円が当期の差損となり、これに関しては、期首の正味財産(398,531,793円)より補填するとしました。

第4号議案 2024年度会費分担基準と納入方法については
会費は、2023年度から変更は無し。
2022年度の総会で決議した「会費区分の見直し」を2024年度から適用する。
会費区分の見直しとは、毎年4月現在の各会員の業種と年商で区分を判断し、3年続けて現行と異なる区分に該当した場合は、会費区分を変更するといいます。

以上で、第12回定時総会は終了し、その後、貫名専務理事が2024年度の事業計画についての説明を行いました。

貫名専務理事が2024年度の事業計画を説明

新しいワークプレイスの普及を推進

基本方針では、
 3年間続いたコロナウィルス(COVID‐19)との戦いが終わり、ポストコロナの新たな時代が始まった。しかし、ウクライナ、中東と相次ぐ戦乱によって世界は再び不安定な状況となり、先行きは混沌としている。
 JOIFAでは昨年度より第2期の中期計画をスタートしたが、直近の社会環境の変化は大きく、事業の見直しを行ってきた。当業界が直面する社会課題としては、サステナビリティ・サーキュラーエコノミーへの対応、物流2024年問題、人材不足などが挙げられる。2024年度は、これらの課題への対応を最優先で取り組む。
 また、従来から続けてきた事業についても、オルガテック東京、JOIFAオフィスアワード、オフィス管理士制度、次世代リーダー育成プログラム(FLP)などをブラッシュアップして実施する。
 コロナ禍をきっかけに起こった働き方の変化は、当業界に新たな需要を引き起こしている。これを背景に、JOIFAでは新しいワークプレイスの普及を推進し、会員企業とともに持続的に成長していくことを目指したい。

としています。

委員会事業では、
政策委員会では、業界の商習慣を見直し、新たな価値を創出する、など。
オフィスイノベーション推進委員会では、第2回JOIFAオフィスアワード受賞社による、シンポジウムの実施、JOIFAオフィスアワードエントリー企業のデータベース化、など。
サステナビリティ検討委員会では、業界全体で取り組むSDGs行動計画の策定・実施と会員企業へのSDGsの浸透を主な活動として進めていく、など。
人材育成委員会では、シニア人材の活躍支援を新たなテーマとして取り組む、若手・女性の活躍をテーマにしたイベントを企画し開催する、など。
広報委員会では、会員企業の人材確保のための業界PRを行う、など。
オルガテック委員会では、オルガテック東京が2025年以降も発展的に開催できるよう企画運営について取り組む、など。
通常事業では、
オフィス管理士制度では、新規資格取得のための講習を今年度より毎年開催に変更する。さらに、受講者の利便性を高めるため受講方法を変更し、講習はWebによるオンデマンド方式、試験は全国各地にある会場を選択しPCで受験するCBT方式を採用する、など。
JOIFAオフィスアワードでは、第3回オフィスアワードの応募要領は7月に発表、募集は9月~10月、など。
海外施設は、オルガテック(ケルン)開催に合わせ、視察ツアーを実施する、など。
調査・統計では、JOIFA統計:統計事業参加会員の月次報告に基づき、オフィス・施設市場関連事業の売上をまとめ、会員に提供する。(月次・年次)、など。
グリーン購入法(JOIFAグリーンマーク)への対応では、グリーン購入法「オフィス家具等」の判断基準が改正された際には、表示・PR部会と連携して「グリーン購入法の手引き」を改定する、など。
オフィス学会では、大会は9月7日に早稲田大学西早稲田キャンパスで開催する、オフィス学に関する書籍をまとめ9月の大会での発刊を目指す、など。
体制では、
事務局では、昨年度にオフィスリニューアルが完了したので、新オフィスを活用した会員向けのサービスを充実させる、JOIFAオフィスは、会員企業の社員は自由に利用できるとして、テレワーク、Web会議利用に利用してほしい、など。

懇親会を開催

2024年度事業計画の説明の後、第12回定時総会 懇親会が開催され、同協会事務局長の内田道一氏が司会進行を行い、来賓紹介が行われました。来賓として、
経済産業省製造産業局生活製品課 伝統的工芸品産業室長企画官(日用品・地場産業品担当)の塚本裕之氏、同生活製品課 係員の角谷一真氏、一般社団法人日本家具産業振興会専務理事の高橋清司氏、一般社団法人ニューオフィス推進協会専務理事の竹森邦彦氏、SOMPOリスクマネジメント(株)執行役員コーポレート・リスクコンサルティング部長の横山歩氏、同部長代理の鈴木健一郎氏、ケルンメッセ(株)代表取締役社長の高木誠氏、同プロジェクトマネジャーの松岡靖之氏、同丹野牧子氏、(株)日本経済社執行役員統合マーケティング局長の深澤博氏、同第1営業局第2営業部次長の鈴木亮氏が紹介されました。

中村会長が懇親会開会の挨拶

社会インフラを担う業界としての気概と誇りを 魅力ある業界づくりの新4Kを披露

懇親会で挨拶をする中村会長

開会挨拶を中村会長が行い
「東北大学の試算によると、現在のペースで結婚出産が行われていくと、2531年には日本人の総人口が28万人、全員が佐藤さんになるといいます。私たちは今人工爆縮時代のほんの入り口に立っているいうことを端的に表していることだと思います。コロナが5類になって1年1カ月経ちます。この現象と合わせて私たちを取り巻く環境は本当に大きく変わったと思います。色々な課題だとか、問題に直面するようになりました。円安による輸入価格の高騰ですとか、2024年問題でのトラック運賃の値上げとか、今春闘で新卒の給料が大幅に上がったとか、本当に企業にとっては色々な諸物価の高騰を含めて、人件費負担が大きくなってきたというのがここ最近の傾向だと思います。この人口減少問題というのは事業の永続性に非常に大きく影響を致しますが、一方で私たちのそのオフィス業界では今のところ人の採用と社内の活性化のためのオフィス移転とか改装需要が非常に大きく影響して需要が伸びております。その証拠に当オフィス家具業界のJOIFA統計の全体で見ると、製品は約5500億円。前年で3.1%の伸び、それから総売り上げ、ここにいらっしゃる皆さんの企業の売上の総合計をしますと8000億円を越え、8054億円、伸びとしては4.7%の伸びになりました。業界全体でおよそ5%伸びたということになります。まあこの数字どういうふうに評価するかですが、私はまずまずの伸びではないかと思います。
もう一つあの最近の傾向として、オフィス移転・改装にそのトップの経営者が関与し始めたということがこの業界にとって非常に大きな追い風になってるというふうに思います。経営者がやれということにはほとんど予算が関係ない。下から上がる稟議には予算がついてまいりますが、経営トップがやれというと結構大きな投資は決断できるということです。我々にとって非常にあの大きな追い風が吹き始めたのではないかというふうに思います。ただ冒頭申し上げました通り人手不足っていうのは構造的問題ですので、嘆いていても仕方がないので生き残るためにその付加価値の高い提案ですとか製品をこれからも売っていかなきゃいけないというふうに思っています。


その価値が高いという当社の製品の一つに上下昇降デスクがありますが、ひところは売れたのですが、ここに来て下火になってしまいました。アメリカ・ヨーロッパでは普及率ほとんどもう9割以上が普及しております。日本はたったの15%、まあこういうことを一つの切り口にして、付加価値の高い製品を売っていきたいと考えています。
私は常々思うのですが、我々のオフィス家具業界というのは働く場を提供しているわけですからビルが建つとすべて働く場になります。ビルの建築と同じようにその社会のインフラを担っている業界ではないかと思います。是非そういう気概と誇りを持って、皆さんと共にPRを含めて、業界を発展させていきたいと思います。」などと述べました。また、日本オフィス学会が9月に学会として初めて出版するという「オフィスから会社を変える イノベーションを生み出すオフィス空間づくり 日本オフィス学会編」の紹介を行いました。また挨拶の最後に
「どの業界でも今人が足りないということで優秀な人材を確保するために業界を挙げてそのイメージを上げるということをやっています。1つの事例で言いますと今、日本建設業連合会さんが、今までその建設現場っていうのは3K職場と呼ばれて、「きつい」「汚い」「危険」または「帰れない」「厳しい」「給料が安い」。この印象を払拭したいということで「給与が良い」「休暇が取れる」「希望が持てる」の3Kに「カッコいい」を超えた新4Kの魅力ある業界づくりを目指して業界が一丸となって改革に取り組んでいるということでございますので、それに倣って当業界のオフィス家具業界の四つのKをお話しします。「綺麗なオフィスづくり」を「カッコよく」、「価値ある仕事でやりがい高く」そして「給料がいい」。こういう業界にしたいと思います。そういう業界に全員ここにいらっしゃる皆さんでそういう業界にしたいと思います」などと述べました。

経済産業省企画官塚本裕之氏が来賓代表挨拶

知的生産性や職員のウェルビーイングの向上への貢献に期待

続いて来賓代表挨拶を経済産業省企画官塚本裕之氏が行い
「日本経済は、株価が最高値になり、一時に比べてデフレ脱却、新しい局面に入ったと思っておりますが、この業界の皆様の尽力のおかげでもありますし、政府としても色々な投資に対する施策とかそういったものができたところでございまして引き続きそういった所への協力をお願いしたいというふうに思ってございます。また、国際情勢とか円安の問題で原材料高とか当協会の皆様方も色々と課題もお有りだと思います。経済産業省をはじめほかの各種政府全体としていろいろな施策もいろいろ検討してご用意させていただいておりますのでそういった施策もご利用いただけるように我々としても色々とご説明させていただきたいと思いますし、皆様方の課題もお聞きをしていきたいというふうに考えてございますのでどうぞよろしくお願いしたいと思います。

来賓代表挨拶をする塚本企画官


それから先日私もオープニングセレモニーに参加させていただきましたオルガテック東京も今回3回目ということで目標の3万人を超える4万人の方が来場され、出展企業も160社を超えるということで大盛況に終わったということで誠におめでとうございます。
今オフィスに対する関心が非常に高まっているのかなというふうに考えております。我々経産省としても日経ニューオフィス賞やファシリティマネジメント大賞といったオフィスについての賞に対しても、後援や審査員になって関与させていただいたところでございますけれど、コロナ前からコロナ後オフィスの形も非常に変化してございまして知的生産性の向上ですとか職員のウェルビーイングの向上といったところを目指した素敵なオフィスが非常に多くあります。そういったところに皆様方の製品とかが大いに役に立つということかなというふうに思ってございますのでそういったところも含めて業界の皆様に引き続きのそれぞれの関与を期待したいというふうに考えてございます」などと述べた後、政府からの一つお願いとして、科学的に安全性も担保されている三陸常磐ものへの応援をお願いするとしました。

続いて
新入会員の紹介が行われ
住商インテリアインターナショナル(株)
(株)店研創意
サルトシステムズ合同会社
が紹介されました。

黒田副会長の乾杯の挨拶

世界の先頭をきって新しい働き方を発信

乾杯の発声を黒田章裕副会長が行い
「先ほどの中村会長のお話で、多くのお客様がオフィスや働き方を見直され、業界が順調に成長しているということで今日はそういうなかで開かれました総会でございます。是非盛り上がって、色々な儲け話というか成長話というか、世の中にはまだまだマイナスになるような事象がいっぱい出ておりますが、それを吹き飛ばすような勢いをお持ち帰りいただければ大変ありがたいと思っています。

挨拶をする黒田副会長


弊社のことなのですが、最近AIで新しい働き方を起こそうじゃないかということで、具体的に活動を始めて社内の統一朝礼で全社に発表いたしました。その時にその下にテロップが社員の感想がどんどん出てくるんですが、『仕事がなくなるのではないか』と言う言葉がいっぱい出てきて、これは弊社に限らずこのご参加いただいている方々も大なり小なり同様の現象が起こってきているのではないかなと思います。定型業務など人間でなくてもできる仕事は仕組みを持てば進んでいくということですが、別にこれで人手不足が解決するとは思いません。われわれの仕事の環境は幸いなことに今の状況がどこかで止まることなく、引き続いて、社員の方々、経営者の精神的な変化だけではない具体的な変化も多く及ぼしているのではないかと思っています。そういう意味においては、我々はそれをチャンスと捉え、引き続いて変化を皆さんとともに、お客様の働くシーン、社会で生活されるシーン、そういうものが変わっていくのに対応して行きたいと思います。それができれば同じような現象は世界中に起こっていくものだと思っています。オルガテックも今から70年前にケルンで開かれましたが、今のようなオフィス環境、働く環境ができたわけです。それを日本にも導入いただきました。出生率も下がるかもしれませんが、これから我々が、日本発で世界の先頭をきって新しい働き方をつくっていこうという気概とそしてチャレンジと、もちろんそれに値する失敗もたくさんしながら成長して行きたいと思っております。そういう意味で業界としてはまだ小さなものでありますが皆さんと力を合わせて、こういう会を通じて勢いを付けていきたいと思います」などと述べ、乾杯の発声を行いました。

今泉副会長の中締めの挨拶

コストから投資へ、オフィス家具業界はオフィス産業へ成長

和やかな歓談が続いた後、中締めの挨拶を今泉嘉久副会長が行い「私たちを取り巻くこの業界っていうのは先ほどから中村会長が何度もおっしゃったように、本当にフォローの風が吹きつつあります。この風をつくってきたのが私はこのJOIFAだと思います。

挨拶をする今泉副会長

オフィス学会のサポートも得ながら、私たちの業界がオフィス家具の業界をオフィス産業に変えてきたのです。要するに単なる家具屋ではなくて、人がそこで仕事をする空間を売るビジネスに私たち自身が変わってきた。そうしたらお客様が見事に反応してくれて、何が起きているかといいますと昔はオフィス家具は経費で買うもの、コストということだったのですね。それが近頃お客様は投資であると、だから償却資産であると、だから逆に社長さんクラスが出てこないといけないと。その前までは文具・事務用品と何も変わらない、1円でも安ければその方がいいといわれるような産業だったんですけれども、そうでない産業に皆さんと一緒につくり上げてきたということだと思うのです。ですからちょっと気を抜くと元に戻ってしまいます。せっかくお客様がいいところまで来てくれてるんですから、もっとお客様が『そうだね』とおっしゃっていただけるような、そしてたくさん投資をしていただけるような産業に私たち自身が執着心を持ってやっていきたいというふうに考えています、という願望を申し上げて、最後に締めるかたちにしたいと思います」などと述べ、一本締めで会を締めました。

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