家具インテリア リサイクル&リニュー協議会、一般社団法人「家具インテリア リサイクル協会」を新たに設立

ベッドマットレスのリサイクル事業の開始に向けて

「家具インテリア リサイクル&リニュー協議会」(以下、R&R協議会)は、この度、長年の社会的課題であった廃スプリングマットレスリサイクルを行うため、R&R協議会から派生する事業法人団体、一般社団法人「家具インテリア リサイクル協会」を設立したといいます。
家具インテリア リサイクル協会の設立は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)の特例制度「広域認定制度」の申請への前提要件であり、同協会の体制を整え、廃スプリングマットレスを主としたベッドリサイクル事業を、デジタルプラットフォームを活用したスキーム(下図参照)で推進していくといいます。また、これを皮切りに、不要家具の引き取り・再利用・再資源化などの資源循環型社会への貢献を、業界全体で捉える事業活動へと進化させていくとしています。

一般社団法人 家具インテリア リサイクル協会

代表:福村 勉氏(株式会社アクタス S C M本部長補佐/家具インテリアR&R協議会戦略マネジメントチーム所属)設立登記日:令和6年5月22日

家具インテリア リサイクル&リニュー協議会 概要

2024年度からイケア・ジャパンも加わり、家具関連参加企業は44社に拡大 
家具インテリア業界のサーキュラーエコノミー実現に向けて取り組む

家具インテリア リサイクル&リニュー協議会(以下R&R協議会)は、カリモク株式会社、フランスベッド株式会社、株式会社アクタスなど家具業界を牽引する企業を主軸に、小売業、製造業、物流企業の家具インテリア業界のサプライチェーンに関わる有志企業35社が、同業界の環境経営促進に協同連携して取り組むために2023年6月に設立したといいます。
R&R協議会は、設立当初から4つのタスク【リソーシング】【長期愛用】【Zeroカーボン】【再生デザインを掲げ、家具インテリア業界共通の課題である、不要家具の引き取り・再利用・再資源化などの資源循環や、森林の生態系保全、CO2排出削減など、環境負荷の少ないサプライチェーンの構築とサーキュラーエコノミーの実現を目指しているとしています。本年度からイケア・ジャパン株式会社他8社も加わり現在総勢44社に拡大。家具製造、販売、物流及びIT企業による垂直連携により業界全体でタスクに取り組んでいるとしています。

協議会が掲げる4つのタスクの設立からこれまでの活動について

◆【リソーシング】家具インテリア業界での資源循環のループを繋ぐ体制と再資源化促進への研究開発

家具インテリア業界が連携し、不要家具の有償引き取りから再資源化・再生の仕組みをリソーシングプラットフォームとして構築することで、環境に負荷をかけないゼロエミッションの達成にむけた事業モデルの開発を行っているといいます。
設立当初から関東圏での廃スプリングマットレスリサイクルの実証実験を行っていますが、この事業を拡大するために派生団体「家具インテリア リサイクル協会」を設立し、広域認定制度申請と、取得後における事業展開を目指すとしています。さらに、廃棄に困る大型家具などに対する消費者や市町村のニーズを拾い上げて分析し、家具全般のより高度なリサイクル実現に向かって研究開発を進めるとしています。

◆【長期愛用】家具の長期耐用性を向上する修理メンテナンスも含めた仕組の構築

様々な分野での課題である製品の長寿命化による環境負荷低減に向け、劣化予測、製品評価、長期愛用のための修繕、適正なメンテナンス技術とこれらを結合する仕組みの研究開発と環境づくりを行っているといいます。
前年度から修理を請け負う家具メーカーや販売店の実態を調査、ユーザー近隣の修理事業者、家具メーカー、販売店と、それらを繋ぐ物流ネットワークによる修理事業の推進、またユーザー自身が出来るメンテナンス情報の提供など、家具を長期的に愛用してもらえる環境づくりに向けて、首都圏での実証実験を計画しているとしています。

◆【Zeroカーボン】2050年実質ゼロカーボンへ向けた研究開発と取組み推進

家具インテリア業界のサプライチェーンの上流(生産・流通・小売)から下流(メンテナンス・廃棄・再生等)まで、一貫したLCCO2排出量、排出源の実態把握と、LCCO2削減技術の研究開発、および業界をあげた取組みの推進をしているといいます。我が国が目標とする2050年実質ゼロカーボンへの研究開発と取組み推進には各社毎のCO2排出量把握が欠かせず、その算定の仕組みを知り個社で始めることが必要となるとしています。家具の製造、販売、物流、IT企業が連携する同協議会ならではのCO2排出量把握と削減への道筋をつけ、製品個々のCFPの「見える化」を目指すとしています。
*LCCO2(ライフサイクルCO2)とは|製品の製造・輸送・販売・使用・廃棄・再利用まで全ての段階での二酸化炭素(CO2)発生量を評価するものだといいます
*CFP(カーボンフットプリント)とは|商品やサービスの原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して、商品やサービスに分かりやすく表示する仕組み

◆ 【再生デザイン】環境性能評価の研究による環境にやさしい家具開発の推進

原材料の産地・認証・流通の実態把握、資源としての持続可能性、環境保全性の評価、および再生材の技術開発。環境性能評価指標の研究開発を行っているといいます。環境にやさしい家具開発の推進には、生態系保全に繋がる材料面での合法木材やリサイクル材の積極活用と国産材の有効活用や家具材料となる広葉樹の保全などが軸となるとしています。こちらを踏まえ、すでに業界で実践されている実例を参考に、優先事項の整理をしながら、環境配慮製品の性能評価やそのガイドラインづくりを進めていくとしています。

家具インテリア リサイクル&リニュー協議会について

<協議会体制>

会長:岡田 贊三 氏(飛驒産業株式会社 代表取締役会長)
副会長:加藤 信 氏(カリモク家具株式会社 取締役副社長)
副会長:西 弘信 氏(株式会社アクタス 相談役)
幹事:池田 一実 氏(フランスベッド株式会社 代表取締役副社長 )
戦略マネジメントチーム
榊原 岳広 氏(カリモク家具株式会社 取締役商品部部長)/河原 勲 氏(フランスベッド株式会社 東京工場長)/高田 輝成 氏(TAKADA株式会社 代表取締役)/山﨑 浩之 氏(株式会社カンディハウス 取締役)/松本 貴充 氏(株式会社東京インテリア家具 物流課 課長)/福村 勉 氏(株式会社アクタス S C M本部長補佐)/中村 孝之 氏(株式会社アクタス アドバイザー/生活空間研究室 代表)/青木 信之 氏(TAKADA株式会社 顧問)/佐藤 景敏 氏(タカダ・トランスポートサービス株式会社 顧問)/小高 圭介 氏(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 リテール&サービス第1本部 本部長代行)

<会員企業>*2024年5月現在

AKASE株式会社、株式会社アクタス、朝日木材加工株式会社、株式会社アスプルンド、イケア・ジャパン株式会社、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、遠州トラック株式会社、株式会社岡本總本店、株式会社家具の大正堂、株式会社かねたや家具店、カリモク家具株式会社、株式会社カンディハウス、Kio合同会社、株式会社三栄コーポレーション、株式会社三協運輸サービス、株式会社シラカワ、株式会社すえ木工、株式会社スリープセレクト、株式会社関家具、株式会社 大運、TAKADA株式会社、TAKADA環境株式会社、タカダ・トランスポートサービス株式会社、株式会社東京インテリア家具、東京ベッド株式会社、Trivalue株式会社、ドリームベッド株式会社、ナガノインテリア工業株式会社、日進木工株式会社、日本フクラ株式会社、日本ベッド製造株式会社、株式会社馬場家具、株式会社パパネッツ、株式会社HIDAKAGU、飛驒産業株式会社、広松木工株式会社、冨士ファニチア株式会社、フランスベッド株式会社、マルイチセーリング株式会社、株式会社マルニ木工、株式会社ミサワ、三井デザインテック株式会社、山田家具工業株式会社、株式会社リビングハウス
以上、五十音順 総計 44社<製造事業 22社、販売事業 13社、物流事業ほか 9社>

(画像はカリモク家具様より頂戴しました)

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