内田洋行、心のケアが必要な児童・生徒の早期発見・支援に繋げるツールを連携

全国導入実績1万 2 千校の学習 e ポータル「L-Gate」と

IGS 社と共同開発「Ai GROW Lite」の AI 分析で心理状態、特性などを可視化し、学校運営で活用

内田洋行は、Institution for aGlobal Society 株式会社(以下、「IGS」)と小・中学校向けに、児童・生徒の心理状態や特性から、心のケアが必要な可能性のある児童・生徒を可視化できるアセスメントツール「Ai GROW Lite(アイ・グロー・ライト)」を共同開発したといいます。内田洋行の学習 e ポータル「L-Gate(エルゲート)」と連携し、6 月 3 日から全国で販売を開始するとしています。

開発背景と目的

教育現場では、GIGA スクール構想で導入された一人一台端末を活用することで、児童・生徒一人ひとりの心理状態や特性を把握し、心のケアを必要とする児童・生徒を早期発見し、早期支援に繋げる取り組みが求められているといいます。
それらの課題を解決する教育ツールとして、この度、IGS 社が開発提供しているアセスメントツール「Ai GROW」をベースに、児童・生徒の特性、能力(コンピテンシー)、心理状態を可視化する「Ai GROW Lite」を両社で共同開発したといいます。
同社が提供する学習 e ポータル「L-Gate」と連携することで、学校での運用をよりし易くし、全国の小・中学校で心のケアが必要な児童・生徒の早期発見と、特性(気質)、能力(コンピテンシー)の可視化で、個に応じた指導の支援を目的としているとしています。

「Ai GROW Lite」とは

心のケアが必要な児童・生徒を早期発見するには、児童・生徒一人ひとりの心理状態や特性を把握し、可視化することが必要になるといいます。IGS 社が開発提供しているアセスメントツール「AiGROW」は、児童・生徒の特性(気質)や、数値化が難しい能力(コンピテンシー)の測定を行うアセスメントツールとして 2019 年にリリースされていて、主に中学校・高校に導入されているとしています。
今回発売する「Ai GROW Lite」は、「Ai GROW」で測定可能な機能を、「特性(気質)」と、「主体性、多様性、協働性」「思考力・判断力・表現力」の6つ能力(コンピテンシー)に絞ったといいます。また、現在の子どもたちを取り巻く大きな課題である「いじめ」や「不登校」の兆候の早期発見に対応するために、「心理的安全性」と「グロースマインドセット※」の測定を標準機能化し、公立の小・中学校向けにお求めやすい価格帯を設定したとしています。
※グロースマインドセット:自己肯定感、自己効力感

■L-Gate と連携

「Ai GROW Lite」と「L-Gate」が連携することで、児童・生徒は「Ai GROW Lite」利用時の ID やパスワードの入力が不要になるといいます。また、実施に関しては、教育委員会や学校の管理者が「L Gate」に測定スケジュールを設定することができるとしています。

【測定スケジュール例】

【測定結果のイメージ】
測定の結果は、児童・生徒は個人レポートで、先生は管理画面の児童・生徒カルテで確認できるといいます。
また、「心理的安全性」、「グロースマインドセット」については、先生のみが管理画面で把握することができるとしています。

児童・生徒のレポート
グループ内において、ケアが必要な児童・生徒を見つけることが可能となるといいます。

■価格

定価:1,200 円(税別)※児童・生徒一人あたりの年間金額。年間何度でも受検可能だといいます。

■L-Gate について

内田洋行では、教育データの可視化と活用のための標準化を促進するため、「一般社団法人日本1EdTech 協会(日本 IMS)」の設立に参画し、日本での国際技術標準に準拠したデータ連携に協力するために学習用 e ポータル「L-Gate」を開発したといいます。学習者が端末を日常的に使う中から、児童・生徒毎に最適化された学習に役立てるスタディログの活用を通じて、デジタル教育エコシステムの実現を目指しているとしています。
※「L-Gate」は、教育委員会・学校法人約 785 団体、約 12,300 校、約 300 万アカウントで活用されているとしています。(2024 年 5 月現在)

■Institution for a Global Society 株式会社 取締役 COO 中里忍氏より内田洋行へメッセージ

「IGS は、教育の質を向上させ、児童・生徒の潜在能力を最大限に引き出すことを目指して『Ai GROW』を展開しており、これまでに全国 350 校以上の学校で利用されています。今回、内田洋行様と連携し、『L-Gate』を介して教育委員会から求められる児童・生徒や学級の客観的な評価を可能にできると考えています。これにより、教育者が各児童・生徒の学習プロセスを細かく把握し、より適切な支援を行うための仕組みの構築に貢献できることを嬉しく思います。」

■Institution for a Global Society(IGS)株式会社について

「分断なき持続可能な社会を実現するための手段を提供する」を企業パーパスに掲げる。HRTech/EdTech 企業。2021 年 12 月 29 日に東証マザーズ市場(現・グロース市場)に上場。
事業内容:AI を活用した人材評価プラットフォームを企業や学校に提供
所在地:〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南 1-11-2 4F
設立:2010 年 5 月 資本金:97 百万円

内田洋行の教育 ICT・教育データ活用等に関する取組み

1995 年インターネットの教育利用を目的とする経済産業省「100 校プロジェクト」に参画、その実績を基に 1998 年に内田洋行教育総合研究所を設置し、その後文部科学省・総務省の多くの事業に参画したといいます。文部科学省「情報活用能力調査(2013 年)」「全国学力・学習状況調査 英語『話すこと』調査(2019 年)」を受託するなど、学校現場でICT を活用した学力評価に関する取組を進めているとしています。直近では、文部科学省 CBT システム「MEXCBT※」の受託事業の幹事企業として構築と運用を受託するとともに、文部科学省「就学事務システム(学齢簿編成等)の標準化を推進するための調査研究」事業や「教育データの標準化・利活用推進事業」の調査研究に参画し、自治体・教育委員会や学校の教育情報システムで取得・管理しているデータの有効活用による効果を検証し、データの管理や連携に向けての課題解決や調査を行っているとしています。教育データの可視化と活用のための標準化を促進するため、「一般社団法人日本 1EdTech 協会(日本 IMS)」の設立に参画し、日本での国際技術標準に準拠したデータ連携の普及活動に協力しているといいます。
※ MEXT Computer Based Testing (文部科学省によるコンピューター学力テストの略)。内田洋行教育総合研究所は、幹事企業として参画し令和2年度にプロトタイプ開発、令和3年度に本番開発、令和4年度に追加開発とシステム運用を進めているとしています。

(画像は内田洋行様より頂戴しました)

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