カリモク家具、参画の産学連携プロジェクトが「木鈴」を開発
PANECO®×東京モード学園×カリモク家具が廃棄衣類と木材でつくるインテリア
カリモク家具は、同社がプロダクトデザイン・制作のアドバイザリーとして参画している産学連携プロジェクトが、「見て楽しい・聞いて心地よい、木材と衣類からできたインテリア|木鈴」を開発したといいます。
同プロジェクトは、繊維商社であるモリリン株式会社と東京モード学園インテリア学科の学生が、 "LOVE NATURE 〜創造的解決〜" のテーマのもと廃棄衣料品を原料とした繊維リサイクルボード「PANECO®(パネコ)」を活用し、サステナブルデザインの価値共有に取り組むものだといいます。切り離すことができないインテリアとファッションロスへの課題について、今を、これからを生きるZ世代の感性で「創造的解決」を目指しているとしています。
◆産学連携プロジェクトについて
① 素材提供と製品化・販売(モリリン株式会社)
② テーマ・デザイン考案(東京モード学園 × 真理子 フロレンティーナ氏)
③ 図面・3Dのチェック及びアドバイス、プロダクト生産(カリモク家具)
東京モード学園 インテリア学科 全11チームの中から、コンペティションで最優秀賞に選ばれた作品を製品化。
消費者にPANECO®×木材を使用したプロダクトを生活の中に取り入れてもらうことで、サステナブルデザインの価値共有と創造的解決を目指すというもの。
◆プロダクトについて
「木鈴(もくりん)」
木鈴は風鈴を木材で表現し季節を問わず通年使用ができるインテリアとしてアレンジしたというもの。
小川のせせらぎやそよ風等の自然現象が持つ、規則正しさ”と“不規則さ”がちょうどよいバランスで調和したパターンの「1/fゆらぎ」を採用し、素材そのものや動きなどあらゆる視点から、心地よいインテリアの提案にこだわっているといいます。
また、風鈴の持つ日本文化を感じられる様に国産材を採用し、風を受けやすい形状を検討・工夫したとしています。
形状は、風による動きが分かりやすい&揺れやすいように軽量化を検討し、その結果円盤状になったといいます。
加工は、本来の木の持つ質感を楽しみたいという思いで無塗装にし、樹種は、カリモク家具も検討に加わり、日本の文化を感じられるプロダクトにしたいといったニーズから国産材の中でも軽量な、「クリ・ヤマザクラ」を選んだとしています。
また、同製品は、廃棄衣類から生まれたサステナブルボード「PANECO®」も使用。
「PANECO®」は、日本国内だけでも、年間180万トン以上廃棄されるといわれている衣類を①回収 → ②仕分け → ③粉砕 → ④プレス成形し「PANECO®」としてアップサイクルしているといいます。さらに使用後は③粉砕⇒④成形し、何度でも「PANECO®」に生まれ変わる完全循環型の環境にとても優しい廃棄衣類ボードだとしています。
既に完成した製品でなく、組み立て式にすることで家族で楽しく作業ができ、楽しくサステナブルに取り組むことができるといいます。
また、無塗装で仕上げられた木材本来の素材感やPANECO®特有の繊維の温かみを実際に肌で感じることができるとしています。
プロダクトを通して
①素材に触れる経験。
②参加型プロダクト。モノを作る経験。
③樹種の配置やバランスを顧客好みにアレンジできる
の機会創出にしてほしいとしています。
さらに、組み立て式にすることで梱包材をコンパクトにすることができ、CO2の排出量を抑えることにも貢献しているとし、また、コンパクト便サイズに抑えられるようにデザインしているとしています。
さらに同製品は、モリリン株式会社により、2024年5月13日(月)〜6月13日(木)の期間、アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」にて応援購入の募集が行われているとしています。
◆プロジェクトチームについて
モリリン株式会社
綿の仲買および綿糸・綿織物の販売から起業して350年以上、「豊かな暮らしの創造のため」に貢献するべく、繊維業の原点とも言える素材にこだわり、独自の素材開発にも力を入れてきたモリリン株式会社。現在では、紡績から織り・編み・染色・縫製まで、各工程に精通した人材が幅広い事業を展開しているといいます。メーカー機能を併せ持つ「繊維専門商社」として、川上から川下まで顧客の要望に応えて供給できる体制、幅広い事業領域と高い専門性を強みに事業を拡大しているとしています。
PANECO®
生地だけではなく、合成皮革など廃棄衣料品に含まれるさまざまな繊維をアップサイクルすることができる繊維リサイクルボード。硬度があり加工しやすく、空間の内装、ディスプレイ什器、家具など、多種多様な目的に使用することができ、使用後も再びボードとしてリサイクルすることが可能だとしています。
専門学校 東京モード学園
ファッション・デザイン・ビジネスからインテリア、グラフィック、美容業界まで、ひとり1人の個性を見つけ伸ばし、即戦力となるプロを育成する専門学校だといいます。学生の希望する業界のプロへと導く業界直結のカリキュラムで、17年連続希望者就職率100%(※)を達成しているとしています。
※2007 年度以降の実績
真理子 フロレンティーナ氏
2004年2月20日、オランダ・アムステルダム出身。オランダのアムステルダム大学に在学中。19年夏に帰国し、帝国ホテルのカフェでスカウトされる。趣味は乗馬、旅行、バレエ、料理、バイオリン、絵画。株式会社生島企画所属。
カリモク家具株式会社
1940年に加藤正平氏が愛知県刈谷市で木工所を創業。木製品の加工業を営み、そこで培った技術を元に、1960年代に自社製の木製家具の販売を開始した家具メーカーだといいます。「 100歳の木を使うなら、その年輪にふさわしい家具をつくりたい 」をモットーに機械による高度な加工と職人の技を融合させる 「 ハイテク & ハイタッチ 」 で家具づくりに取り組んでいるとしています。また安心・安全・環境配慮の観点から、(一社)日本家具産業振興会が定める国産家具表示認定基準を満たしているとしています。
(画像はカリモク家具様より頂戴しました)