コクヨ、育児・介護とキャリアの両立支援の制度を改正

女性活躍推進の強化のため、「オフィス内学童保育」をはじめとしたトライアルを実施

コクヨの見守りIoTツール「Hello! Family.」活用による、“働き方”変化の社内検証もスタート

コクヨは、人材の多様性を活かし、社員のクリエイティビティを引き出すため、そして、事業を担うリーダーを育成するために、育児・介護とキャリアの両立の支援制度を見直したことを4月1日に発表しました。
また、次世代の家族コミュニケーションをサポートするブランド「Hello! Family.」を活用した社内トライアルを開始し、育児世代の“働き方”の変化を検証するといています。

1.支援制度の改正の背景・狙い

今後コクヨが、既存事業の強化および事業領域の拡大をしていくためには、将来リーダーとなる人材の採用競争力と成長支援の強化が必要だと考えるといいます。また、世界的に女性の活躍が進む現状を鑑みて、このたび育児・介護とキャリアの両立の支援制度を見直したとしています。

同社は、社員が育児・介護とキャリアの形成を両立でき、成長へのチャレンジ意欲を高める環境づくりを目指しているといいます。そのために、育児や介護などによるキャリアの中断をボトルネックにしないための支援や、時間の制約があってもキャリア形成に影響が出ないための支援をしていくとしています。

従来の制度は、主に小学校就学前や低学年の子どもを持つ社員を支援の対象としていたといいます。しかし、今回の改正では小学校高学年の子どもを持つ社員への支援も整え、この年齢層が直面する「小4の壁」と呼ばれる課題にも焦点を当てていくとしています。

これにより、社員の多様性を活かし、クリエイティビティを発揮させると同時に、将来事業を担うリーダーの育成を図るとしてます。

2.育児とキャリアの両立支援制度改正とトライアル

支援制度の見直しに加え、育児世代の働きやすさ向上と育児とキャリアの両立を後押しするため、2024年4月から順次以下の制度改正およびトライアル(*1)を実施するといいます。

同トライアルでは、社内アンケートで実際に上がった「子どもの留守番、長期休み時の過ごし方に不安がある」「外出・出張と育児の両立が難しい」「子どもの体調不良時の対応」といった育児との両立における課題の解決を目指しているとしています。

① オフィス内学童保育

育児世代の社員が安心して仕事に取り組める環境づくりの一環として、小学校の長期休み時期に本社と品川オフィスで学童保育スペースを開設するといいます。保育士同伴のもと、子どもが過ごせる場所を提供するだけでなく、オフィスツアーや工作など子どもたちが楽しめるアクティビティを提供するとしています。

また、同社品川オフィス(THE CAMPUS)のコンセプト「街に開かれたオフィス」に基づき、近隣企業の社員の子どもにも参加してもらうトライアルを行うとしています。

② ベビーシッター割引券の配布

社員にベビーシッター利用の割引券を配布し、外部の育児サービスの利用を支援するといいます。
※全国保育サービス協会に加盟するベビーシッター会社で利用可能

③ 「子の看護休暇」「介護休暇」の制度改正

育児や介護と仕事を両立する社員が、より安心して必要な休暇を取得できるよう、休暇制度を見直すといいます。「子の看護休暇」は小学校6年生修了までに対象年齢を拡大するとしています。「介護休暇」は取得要件を緩和し、歩行、排泄、食事、入浴等の日常生活に見守りが必要な家族を対象として、柔軟に取得できるようにするといいます。また、両休暇を給与・賞与に影響のない休暇として取り扱うとしています。

④ 「Hello! Family.」社内モニター

コクヨが展開する次世代の家族コミュニケーションをサポートするブランド「Hello! Family.」の社内モニターを実施するといいます。「Hello! Family.」を活用することで、働き方や家族とのコミュニケーションにどのような変化が起こるか検証するとしています。

コクヨは、社員一人ひとりがキャリアや成長について自律的に考え、挑戦できる仕組みを整えていくことで、今後も人材の価値の向上を進めていくとしています。

■コクヨ株式会社 執行役員 ヒューマン&カルチャー本部長兼 コクヨアカデミア学長 越川康成 コメント

私たちは、人材の多様性を最大限に活かし、社員一人ひとりが自身のキャリアと家族の大切な時間をバランスよく両立させることができる環境を提供することを重要な使命としています。そのために、育児とキャリアの両立支援制度を見直し、社内トライアルを通じて新たな働き方を模索し、実践することを決定しました。

今回の改正おいて、放課後の居場所や学習、友人関係に課題を抱えやすい「小4の壁」も育児とキャリアを両立するうえでの大きな課題として位置づけ、小学校高学年の子どもを持つ社員への支援も充実させました。

この取り組みにより、社員の生産性向上やワークライフバランスの向上に繋がると信じています。また、女性活躍推進の一環として、育児とキャリアの両立がより円滑に行える環境を整えることが、企業の持続的な成長にも貢献すると考えています。

今後も、社員一人ひとりが自己実現し、業務に打ち込むことができるよう、さらなる施策の実施に努めてまいります。

■参考 コクヨの見守りIoTツール『Hello! Family.』

2023年3月にリリースした、次世代の家族コミュニケーションをサポートするブランド「Hello! Family.」。子どもの位置情報を確認できるGPS「はろここ」、子どもの持ち物につけることで忘れ物をしていないかチェックできるタグ「はろたぐ」、マイク・カメラ付きで子どもが簡単にスマホへ音声メッセージを送信できるモニター「はろもに」、押すだけでスマホへメッセージを通知できるボタン「はろぽち」、位置情報やメッセージをまとめて確認できる「ハロファミアプリ」を家庭によって自由に組み合わせることにより、毎日の学校の登下校はもちろん、留守番や習い事の予定管理など子どもの自律を促すとしています。

(画像はコクヨ様リリースより)

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