オカムラ、書籍『「行きたくなる」オフィス 集う場のデザイン』を発刊
人が集い新たな価値を創造するためにはどのような環境が求められているのかを考証
オカムラは、書籍『「行きたくなる」オフィス 集う場のデザイン』を2024年4月10日に彰国社より出版するといいます。
同社によると、新型コロナウイルス感染症の拡大によって、私たちの仕事は半ば強制的にリモートワークに置き換えられ、自由に集まることができなくなる状況を経験したといいます。このような経験を経て、リアルに時空間をともにすることの必要性や期待、価値がいっそう高まっているとしています。リモートワークが広がり場所を固定しない働き方が広がる昨今、「行きたくなる」オフィスとはどのような場なのか、人が集い新たな価値を創造するためには、どのような環境が求められているのかに焦点をあて、同書では働く場のデザインの要件をユニークなイラスト、図版とともに解説しているとしています。
書籍『「行きたくなる」オフィス 集う場のデザイン』概要
場所を固定しない働き方が広がるいま、それでも「行きたくなる」オフィスとは?
コロナ禍を機に、リモートワークの取り組みが加速し、場所を固定しない多様な働き方が広まったといいます。そのメリット、デメリットはさまざまに語られていますが、新たな価値を創造するために人が集い、互いに意見を交わし、課題に取り組むためには、どのような環境が求められているのか。同書では、グループワーク、コミュニケーションを活性化させる働く場のデザインの要件を、「空間」「視線」「接触」「位置」の四つの視点で、働き方から家具の形状まで、さまざまな疑問を投げかけているといいます。その答えについて述べ、検証した方法と結果を示しているとしています。また、オカムラだけの知見ではなく、外部の有識者とのインタビューを通じて、リアルに集まることの意味、集う場づくりにいま何が求められているのかを探るとしています。
書籍名:「行きたくなる」オフィス 集う場のデザイン
著者名:株式会社オカムラ ワークデザイン研究所 花田 愛 氏
発行日:2024年4月10日
定価:2,200円(本体2,000円+税10%)
判型、ページ数:A5版/208ページ
発行元:彰国社
発売元:彰国社
著者紹介
花田 愛(はなだ あい)氏
株式会社オカムラ ワークデザイン研究所 リサーチセンター所長
大学院修了後、岡村製作所(現オカムラ)に入社。専門は芸術工学。空間デザイナーを経て、現在はコミュニケーションと空間環境をテーマに、これからの働き方とその空間のあり方についての研究に従事。博士(学術)。大阪大学国際公共政策学部招聘教員、名古屋市立大学非常勤講師。著書に『オフィスはもっと楽しくなる はたらき方と空間の多様性』(共著、プレジデント社)がある。
著者コメント
自由に人と会えない時間を経験して、改めて「集う」ことを考えようと思ったことが、この本をまとめた背景にはあります。当たり前のこととして会社や学校に通い、そこでやるべきことをやって、その場にいる人と一緒に過ごしていた日常は、新型コロナウイルス感染症の拡大によって一変し、自由に集まることが出来なくなる状況を経験しました。集うことは、私たちにとってどのような意味があるのでしょう。
オカムラの40年以上にわたる研究所のアーカイブには、普遍的な研究結果、その時点の状況だからこその結果、その時点では気づかなかった新しい価値を見出せるものなど、さまざまな成果が蓄積されています。それらを振り返るなかで、私は「集う」ことを考えたいと思いました。これまで「集う」ことは働く場における前提条件のようなものでした。しかし、それが当たり前と思っていた状況から、コロナ禍での経験、ICTの進化を踏まえながら、「集う」ことをもう一度考えてみる必要があると思ったからです。
集うことの制限がなくなったいま、リアルに顔を合わせる日常が戻ってきて、私たちは集うことをどのように受けとめているのでしょうか。どのように集うことができれば、よりよい働き方が実現できるのか、リモートでも仕事が進められる経験を経て、リアルに時空間をともにすることの必要性や期待、価値がいっそう高まっています。私は人が集う場づくりを担う立場として、リアルで集うからこその価値を高めていきたい。リアルだからこそ生じる、思いがけない出会いや何気ないやりとり、会話、そしていまのリモート技術では実現できない感情共有や体験が生まれる場のデザインを考えていきたいと思います。
いま働く場に求めていることはなんでしょう、メンバーとのつながりや関係性をどのように築き、どのような気持ちで働きたいと思いますか。本書でのさまざまな検証を通して、働く場でどのように集いたいのか、空間として取り入れてみたいアイデア、これからの働く場をどのようにしたいか、読者のみなさまがひとつでも参考になるものがあるとうれしく思います。
ワークデザイン研究所について
オカムラは、1980年に働き方や働く空間に関する研究機関を設け、調査・研究を続けてきたといいます。働き方・働く場の研究を中心に、人間工学に基づく家具や空間の開発、オフィス環境の提案を行っているとしています。各種学会や研究会、研究レポート・冊子の発行などを通して、その知見を広く社会に発信しているとしています。
(画像はオカムラ様リリースより)