オカムラ、2月28日開業の「terminal.0 HANEDA」に参画

羽田空港のさまざまな課題に対しオープンイノベーションで研究開発を行っていく新たな拠点

オカムラは、2月28日、羽田イノベーションシティ内に開業した「terminal.0 HANEDA」に参画しました。「terminal.0 HANEDA」には32社1団体1大学が参画していて、オカムラも参画したとしています。

羽田空港の課題解決に異業種連携で取り組む研究開発拠点

「terminal.0 HANEDA」は、羽田イノベーションシティ(ゾーンC)に日本空港ビルデング株式会社(以下、同社)が開業した、羽田空港の課題解決に異業種連携で取り組む研究開発拠点だといいます。

エントランス


同社は、顧客から選ばれ続ける「To Be a World Best Airport」の実現に向けて、羽田空港のさまざまな課題に対し、オープンイノベーションで研究開発を行っていく新たな拠点「terminal.0 HANEDA」(ターミナル・ゼロ・ハネダ)を2024年2月28日(水)にHANEDA INNOVATION CITY (羽田イノベーションシティ)内に開業。
「人のこころを動かすために、空港が出来ることのすべて。」をテーマに掲げ、同社とともに研究開発を行う32社1団体1大学と空港課題を解決すべく、さまざまな研究・検証を通じて事業共創に取り組んでいくといいます。
この取り組みにより、空港の「ベストモデル」を創り出し、顧客の心に届く最高品質のサービスを提供し続ける空港の実現を目指すとしています。

「terminal.0 HANEDA」施設詳細

同施設は、空港ソリューションの開発という目的を持った、新たな形のコワーキングスペース。
感性に響く開発を行うため、「オフィスではない、ラボでもなく、“アトリエ”」という空間コンセプトをもって、参画者が自ら「人のこころを動かす未来の空港」を手作りする場所を整備。コワーキング・テストフィールド・プレゼンテーションの3つの機能を活用し、”terminal.0”から作り出した成果を、羽田空港の各ターミナル、さらには全国・世界の空港に展開することを目指すとしています。

メディア向け内覧会を実施

2024年2月28日(水)には 日本空港ビルデング株式会社主催によるメディア向け内覧会を実施しました。

内覧会の冒頭、日本ビルデング株式会社事業開発推進本部事業開発部事業開発課副課長の池田篤氏が施設概要説明を行いました。

説明を行う池田氏

日本空港ビルグループは20社で主に羽田空港の旅客ターミナルビルを管理・運営している会社だといいます。
羽田空港は東京都心まで20分の好立地にあり、24時間運航で年間約8700万人の旅客数があるとしています。
国際線は53都市58路線、1日に約168便、国内線は48路線、1日に約497便で旅客数ランキングでは国内では第1位、世界でも第5位の日本を代表するメガ空港だといいます。また、国際評価機関であるSKYTRAX社の国際評価として10年連続で最高評価の5スターを受けているとしています。

「terminal.0 HANEDA」実現の経緯

「terminal.0 HANEDA」実現に至った経緯として、同社は、上記の評価に満足することなく、顧客に満足をしてもらうターミナル運営をめざすとして、同社の中期経営計画のなかで、「To Be a World Best Airport」~人にも環境にも優しい先進的空港2030に向けて~を掲げているとし、人のこころを動かすために、空港が出来ることのすべて。をコンセプトに、これを実現するために、研究開発のテーマを「感性」「感覚」「こころ」として、これまで注力してきた施設とハードウェア、サービスとソフトウェアのみならず、空港におけるひとの感性・感覚・こころに直結する課題研究を深化させていくとしています。
こころに響くようなサービスをデータ化して新しいサービスとして提供し羽田空港の価値そのものを上げていくといいます。「terminal.0 HANEDA」を使用し、研究、開発をしながら羽田空港への導入へ向けて取り組むとしています。

terminal.0の正式名称はterminal.0 HANEDA(ターミナル・ゼロ・ハネダ)。可能性をゼロから追求していきたい、やがてterminal.1やterminal.2、terminal.3に導入していくということを想定しながらこのような名前を付けたといいます。
所在地はHANEDA INNOVATION CITY(羽田イノベーションシティ)C棟2・3階
用途は基本的には企業参画型コワーキングスペースで同社のみならず参画する他の異業種の人が集まり一緒に研究・開発を進めていくとしています。
2Fがテストフォールド、3Fがワーキングフロアだといいます。
企業ブースが12室、会議室4室、個室ブース7室、合計席数200席だとしています。

開発のための3つの機能

同施設には、開発のための3つの機能として「コワーキング‐連携と交流」「テストフィールド‐実証実験」「プレゼンテーション‐発表とPR」があるといいます。
コワーキングでは、コンソーシアムや開発ユニットといった単位での定例的な活動に加え、日本空港ビルデングを含む、参画企業が日ごろから同じ空間で仕事をし、連携と交流を密にしながら、研究開発を推進するとしています。
テストフォールドでは、数多くの失敗と成功を確認する実証実験を実施。課題に対する取り組みの方向性を確認しながら展開を推進するといいます。羽田イノベーションシティ全体、必要に応じて羽田空港もテストフィールドとして活用しながら、より効果的な展開を実現するとしています。
プレゼンテーションでは、空港オペレータや行政に対してプレゼンテーション・発表の場。terminal.0内での共有も実施するといいます。アニュアルレポート(年次報告)の作成や共同プレスリリースにより、取り組みのPRをサポートするとしています。

terminal.0の中には空港のモックアップ、空港機能や旅客動線を再現し、専門性の高い実証実験を可能となるよう意識し整備を行ったといいます。
具体的には①バゲージドロップ(ロボット技術を用いた手荷物預かり))②館内サイン・案内(デジタル技術を用いた旅客の誘導)③保安検査(ノンストップで完了する保安検査)④DX⑤モビリティ(館内外の多様なモビリティシステム)⑥ラウンジ⑦ホールディングブリッジ)⑧航空機内(旅客一人一人に合わせたサービス提供)

モビリティシステムのデモンストレーション

重点的に研究するテーマと今後の戦略

今回重点的に研究するテーマとして「保安検査改善」「空間デザイン・アート」「先端技術 DX推進」「未来航空・宇宙」「働き方検討」の5分野から取り組むべく、チームを組成し空港課題に関する開発に取り組むとしています。

それら研究開発の具体的事例として例えば「保安検査」では、これまで安全・安心の施設運営を行う上で、混雑や手荷物検査によるストレス、心理的なイライラや面倒、手間といった心理状態が発生していたことを未開発分野と捉え、これからは、森林の香りや心地よい室温、自然の音(ヒーリング音)などを実験・導入することによって、心理的課題の軽減を行い、リラックス、心地よく通過してもらうようなストレス軽減をめざすといいます。通過するだけでありがとうといってもらえるような空間形成が今の参画メンバーの技術で可能なのではないかとしています。

今後の事業戦略としては、実証実験を重ね、羽田空港にいち早く導入し、顧客の体験を得、羽田空港での導入実験を元に、国内各地・世界の空港、また他業界へ展開し事業化を行うとしています。

説明の後、施設案内が実施されました。(以下、主な施設の画像を掲載します)

2Fテストフィールド

レセプション

アートボックス

コミュニケーションラウンジ

オカムラのロビーチェア

テレキューブ by オカムラ

Lives Shelf ウィンドユニット (オカムラ&ダイキンのコラボレーション製品)

3Fワーキングフロア

企業ブース

小上がり

ナップスペース

サウナ&シャワー

Web meeting & studio

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