コクヨ、「KOKUYO New Communication 2024」をスタート
コンセプトは「いっしょにつくろう。」
11月9日にはメディア内覧会を開催
コクヨは、未来のワークプレイスと働き方を提案するため、「東京ショールーム」「梅田ショールーム」の2拠点を、「いっしょにつくろう。」をコンセプトに展示改装を行い、11月9日(木)午後から同時リニューアルオープン。
今年のリニューアルコンセプトは、「いっしょにつくろう。」。
同社によると、昨今では、コロナ禍以降、社会や経済等の不確実さが増し、従来とは異なる価値観や働き方の変化が加速しているといいます。そこでコクヨでは、オフィスの価値や働き方において、多様な個人の価値観を大切にし、顧客のワーカーひとりひとりとの対話を通し、ワークプレイスや商品等を、“いっしょに作り上げていく”という考えをコンセプトに据えたとしています。
「KOKUYO New Communication 2024」は、東京/梅田の両ショールームで、オフィスを通じて、働きがいや共創、ハイブリッドワーク、サステナブル、AI、心地よさ、の各視点で、コクヨが考える「スペース」「アイテム」「プロセス」「サイクル」の4つのアイデアから「いっしょにつくろう。」を提案。
主な展示構成は、コクヨの商品である「DAYS OFFICE(デイズオフィス)」「SAIBI(サイビ)」「Any way(エニーウェイ)」それぞれの新スタイル提案、2024年向けオフィス家具新商品18品目の展示、新たなプロトタイプ商品など。これらの商品を通じて、オフィスの新たな価値づくりのプロセスや取り組みを紹介するとしています。
○リニューアル日:2023年11月9日(木)13:00~
※以降は各ショールームの営業日に見学できるとしています。
○施設名称:コクヨ東京ショールーム(東京都港区港南1丁目8番35号)
コクヨ梅田ショールーム(大阪市北区大深町3番1号グランフロント大阪ナレッジキャピタル タワーC11F)
○営業時間:平日 9:00~17:00 (最終入館16:30)
※見学は法人顧客限定、完全予約制。
※年末年始や夏季休業日の他、改装等に伴い休館する場合があるとしています。
1.コンセプト「いっしょにつくろう。」の概要
同社によると、コロナ禍以降、ハイブリッドワークの広がりによりワーカーの働き方が多様化し、オフィスも、ワーカーが“行きたくなる場“、”出社する価値のある場“へとアップデートが求められているといいます。
コクヨが、会社員や総務担当者、経営者、役員の計206人を対象にオフィス環境に関する調査(※)を実施したところ、59%が「出社するオフィス空間や働く環境への関心が高まった」と回答。また「関心が高まった」と回答した人の76%は「オフィス空間や働く環境づくりに関与したい」と答えていて、その理由として7割近くの方が、「効率よく働きたい」、「自分が納得する環境で働きたい」などを挙げているといいます。また「出社したくなる要素」については、「集中できる環境」、「様々な人が集まってコミュニケーションできる場所や仕掛け」などの回答があったとしています。
同社は、この結果から、ワーカーにとって、オフィスづくりへの参画が、自らの働く環境への関心を満たす必要な要素となると考えるといいます。
このようなワーカーの意識もあり、同社は両ショールームのリニューアルコンセプトを「いっしょにつくろう。」に設定したといいます。自分たちのやり方に合わせて家具やツールを手軽に自由に変えられるワークスペースや、自分たちらしいアイテム、つくった後も使いやすさを確認しながら状況に応じてアップデートし続けていくサイクルなど、新しいワークプレイスやワークスタイルの創出を、従来の「使い手」と「作り手」の垣根をなくして、「作り手」であるコクヨが「使い手」である顧客ととともに目指していくとしています。
※【調査概要】
○調査名:オフィス環境に関する調査
○調査方法:インターネット調査(外部委託)
○調査期間:2023年10月16日〜10月27日
○調査対象:20代〜50代の会社員/経営者・役員の男⼥
○有効回答数:206名<会社員(管理職・一般社員):104人/経営者・役員・総務担当者:102人>
2.コクヨ「東京ショールーム」「梅田ショールーム」のリニューアル概要
両ショールームでは、コンセプトに沿って4つの「アイデア」に基づき、展示、提案をするといいます。
(1)「スペース」をつくろう
自分たちの手でアジャイルに空間をつくることを紹介するエリア。プロジェクトメンバーの多様化により「みんなで場を作り上げる」ことがチームビルディングの要素だといいます。実際に多様なレイアウトに変更できる事例やコンテンツで紹介するとしています。
(2)「アイテム」をつくろう
VUILD株式会社との協業で2022年11月にオープンしたコクヨのスタジオ「(0,0,0)studio genten(スタジオゲンテン)」に導入しているデジタル木材加工機「ShopBot」によって制作した事例やカスタマイズの取り組みを紹介するといいます。
※東京ショールームのみ展示
(3)「プロセス」をつくろう
コクヨはオフィスでワーカーが働く中での行動要素(アクティビティ)のうち、今後重要となっていくと考えるアクティビティを7つに分類したといいます。コクヨが提案する「7アクティビティ」を基にしたサステナブルなオフィス構築プロセスを紹介するとしています。
(4)「サイクル」をつくろう
オフィスは作って終わりではなく、アップデートしてくことで価値を維持、向上することができると考えているといいます。ワークシーンをモジュール化し、モジュール単位でレイアウトを検討、状況に応じて配置の変更や入替えが容易な、サステナブルなオフィスを実現する同社独自の手法を紹介するとしています。
また、この他にも、新商品のオフィスチェアー「Duora(デュオラ)2」や壁面施工型吸音壁「ACOUSTIC WALL(アコースティック ウォール)」の他、これからの働き方のスタイルの提案等もご紹介するとしています 。
メディア内覧会を開催
11月9日には、東京都港区のコクヨ東京オフィス(THE CAMPUS)のオープンコミュニケーションホール「CORE(コア)」でメディア内覧会を開催しました。
執行役員 ワークプレイス事業本部 副事業本部長 兼 ものづくり本部長の森田 耕司 氏が挨拶
メディア内覧会の冒頭、同社執行役員 ワークプレイス事業本部 副事業本部長 兼 ものづくり本部長の森田 耕司 氏が挨拶として「今回のショールームリニュアルは、私たちのお客様への向き合い方、それを大きく変える新たな一歩だと考えています。コクヨはこれまでもお客様の課題に真摯に向き合い、その解決策を模索して参りました。そして今、我々の働き方は大きな転換期に来ています。コロナ禍を経てハイブリッドワークという新たな概念が台頭して参りました。これによってオフィスの果たす役割がますます重要になっています。そしてそれに伴い、人の働き甲斐、それを高めることこそが生産性の向上、イノベーションの創出のカギとなっています。人の働き甲斐を高めるためには、やはり、物理的な環境の整備だけではなくて、居心地のよい空間、そして人と人とのコミュニケーション、さらには創造的な刺激が必要だと考えられます。
コクヨはこういったものを統合的に組み合わせてお客様に提案し、そしてオフィスを単なる作業の場から創造性を刺激するイノベーションを創出する場へと進化させていく、そういった役割を担っていると考えています。そして、今回我々はお客様との対話を通じてより良い答えを導き出す「いっしょにつくろう。」というコンセプトを推進してまいります。
「いっしょにつくろう。」のコンセプトはその空間を構築する、そしてそこで用いる家具やアイテムをいっしょにつくり上げる、それだけではなくてそのつくりあげるプロセスや導入後の運用サイクル、こういったものまでいっしょにお客様とつくっていきましょうという考え方です。
この「いっしょにつくろう。」のベースになるのは、2021年私たちが発表しました「コスモコンセプト」です。コスモコンセプトは、複数の商品を共通のプラットフォームで構築し、導入後もパーツを交換する、あるいは組み替えることによってお客様のニーズの変化に柔軟に対応できるような設計思想になっています。コクヨはこれからもこのコスモコンセプトを搭載した新たな新製品を数多く創出して参ります。
さらには、レイアウト、空間をユニット単位で構成し、このユニットの交換によって働く空間を持たせる機能を柔軟に変えていく、こういった仕組みも考えています。そしてデジタルファブリケーション技術を用いまして、既製品の家具のプラットフォームをそのままに、例えば天板のテーブルトップ、あるいはイスの背もたれを自由に変えることによってお客様の特注のオーダーに柔軟に応える、そういったことも考えてまいります。「スタジオゲンテン」というものをすでにご用意しておりますので、こういった仕組みもご用意しております。
このように働く人、実際に働くワーカーの方を思い、創造的で快適な空間をつくる、そして構築した空間を共に創り上げる、伴走しながらお客様に寄り添い、その働く空間をアップデートしていくことを共にするパートナーでありつづけたいとコクヨは考えています。
そしてそれこそがコクヨがお客様に提供する価値だと考えています。どうぞ皆様、コクヨのこれからにご期待ください。そして、今日の新しい展示をお楽しみいただけることを希望いたしまして私からのご挨拶に代えさせていただきます。」などと述べました。
ワークプレイス事業本部 ワークスタイルマーケティング本部長 兼 ソリューション企画部長の永井 潤 氏がコンセプト「いっしょにつくろう。」および新たなスタイル提案について説明
続いて、コンセプト「いっしょにつくろう。」および新たなスタイル提案について、同社ワークプレイス事業本部 ワークスタイルマーケティング本部長 兼 ソリューション企画部長の永井 潤 氏が説明を行いました。
永井氏は、「私の方からは、「KOKUYO New Communication 2024」のコンセプトであったり、思いであったり、その中で展開されるブランドであったりということについてご説明させていただきます。まず、少しだけオフィスと働き方について振り返らせてください。コクヨは長らく働き方であったり、オフィスであったりということを見つめてきました。1980年いわゆるバブル期、高度経済成長が終わったぐらい組織はピラミッド型ですし、やる方法が見えていましたので情報処理型で、90年になりますと、いわゆるバブルが崩壊しまして、より交流型に進化し、2000年になりますと、その部署と部署を繋いでいくネットワーク型に変わっていきました。その時の働き方は、ノンテリトリアルということでいわゆる席を持たない、自席を持たない働き方というものがこのころから徐徐に増えてきました。2010年になりますと、よりチームのなかでの人と人がつながって、横断で様々なネットワークをつくっていく、それがフレキシブルというようなカタチで組織もどんどんと流動化していきました。
では、2020年以降というところはどのようになっていくのか、いわゆる出社率というところがその時のキーになりまして、2019年いわゆるコロナウイルスが発生しました。それから一気に出社率が下がりまして一時25%から35%まで落ちました。この時オフィス家具業界は戦々恐々としていたのですが、何とかそこからワクチンが進展しまして、何とか持ち直していき、その後いわゆる変異株の拡大によってもう一度落ちて今に至り70から80%ぐらいです。
振り返りますと、ついこないだのようですが、実はもう3年、4年前のお話でして、この間に何が起きているかというと、まず2020年はリモートワークが一気に普及しました。当時は緊急事態宣言ですが、その時の裏側では、当時の企業はインフラを整備し、ルールを整備し、一気にリモートワークができる状態を強制的につくったという状態です。それの影響もありまして、首都圏のオフィスビルは空室率が上昇したということがあります。そこから22年、23年くらいになりますと、いわゆる生産年齢人口の減少が目に見えてきたという流れのなかで、各企業は人材の課題というものに直面します、そしてその時の有望ないっしょにはたらいていただく方々というのは、Z世代が台頭してきて、さらに彼らの働く姿というものはリモートネイティブというカタチで、はじめから、大学の時から大学に入って、会社もリモートミックスであること、ハイブリッドであることが前提というカタチで、本当に会社にいる、いわゆるタレントの姿というものが大きく様変わりしているというのが実はこの19年から23年の間に起きています。実際コクヨの方でリサーチしたデータでは、今、自分たちのオフィスづくりに関与したいか、というところが実は76.2%になっていまして、今までですと、こういったデータをとりますと、だいたい3割とか、それぐらいの数字なのですが、なぜかというと、面倒くさい、それは総務の仕事でしょ、会社の仕事でしょというところが大きく様変わりしています。さらに、それに関与したいと思った理由が効率よく働きたいから、自分が納得する環境のなかで働きたいから、という自分の価値観であったりとか、自分のパフォーマンスみたいなところへの関心、かなり自立度の高い働き方、感覚に変わっている、というところが大きな特徴になっています。
ですのでそんななかで、我々がどのように向き合うかというところが変化しています。これまでですと、メーカーとお客様というのは、つくる人、使う人、会社も企業がつくってワーカーが使う、いれは一方向で一過性の消費という当たり前なのですが、これからは、多様なタレントをミックスさせていく、多様な価値観を双方向で、しかもそれをつくるだけではなくて継続的に繰り返していく、そういった創造型に働く環境というものは変わっていくというふうに考えています。
先ほど森田が触れたようなオフィスがどんどん変化していくようなそういった姿というのは、背景的にこういった動きというものが考えられます。ですので、コクヨが今回「いっしょにつくろう。」というコンセプトを出していくことはこのような社会背景および働く環境の変化というものを受けています。そのなかではスペースをつくろう。つまり働く場所というものは自分たちでつくっていこう、そしてそのなかのアイテムをつくろう、その中で使われるコンテンツも自分たちでつくっていこう、そしてそのつくるプロセスみたいなものもつくっていこう、そして最後にそれをつくって終わりではなくて、サイクルにしていこう。
いままでオフィスをつくるときに働いている方に意見を聞いたりとか、いっしょにワークショップをしたりとか、いうことはありましたが、最初の構築の時にするだけでしたが、これからはこういった一過性ではなく、そこからどんどん回していく、それが大事だというふうに考えています。そしてそれらの課題というものを解決するソリューションというものは、いままでのように、例えばパソコンが大きいから大きなモニターを置くために大きな机みたいな商材ベースのものではなく、より課題ドリブンな塊として考えています。それを今回3つのブランドに思いを込めてリリースしいと考えています。
1つは「DAYS OFFICE(デイズオフィス)」。こちらはワーカーモチベーションとダイバーシティ。2つ目は「Any way(エニーウェイ)」これは停滞からのイノベーションの創出、3つ目は「SAIBI(サイビ)」これはプレミアムなワークエクスペリエンスの提供。この3つの切り口というのは、今の社会であり、働く環境にとって必要な要素、というものを3つの塊に切り取ったということだと考えています。
1つ目のデイズオフィスです。先ほど少し説明しましたが、働く環境において、人材の課題というものは多くあります。いわゆる労働者不足といいますか、売り手市場みたいなことをいわれますが、そういったことだけではなく、そういったなかでいっしょに働いていただく方々というものが私のようなおじさん世代ではなくていわゆる先ほどいったZ世代であったり、女性であったり、主婦であったり、外国人であったり、障碍を持つ方だったり、様々な方々がいっしょに働ける、そして彼らの価値観を尊重しながらパフォーマンスを出していく、そういった環境をつくれないかというふうに考えて今回、デイズオフィスのようなブランドをつくろうと考えております。
2つ目がエニーウェイです。日本の企業にとって成長するうえで大事なのがイノベーションであり創造性です。資源が乏しいみたいなことは小学校の社会科でも学びますが、日本のなかではやはり社員の創造性というものをいかに引き出すかというところがポイントになっていきます。そしてこの数十年の間に、なかなか社員の方々に成長の実感体感のある方が減ってきているなかでは、こういった新しい環境であったりとか、いわゆるプレイフルな働き方というふうにおいていますが、よりポジティブに楽しく働いていく、こういったような世界というものが必要かと思います。今回さらにカスタムベースという新しいプロジェクトに特化した環境というものも提供いたしますので、ご体感いただければと思います。
そして最後にサイビです。こういう世界観、いわゆるオフィスというものが白くて四角いというものから、最近どんどんとリビングライクといわれるカジュアルな感じで変わってきましたが、ただカジュアルなだけではなく、より感性を呼び覚ますような豊かな環境、そういったところまで日本のオフィスというものはレベルを上げていかなくてはいけないと考えています。そのための先頭を切っていただくそういったようなブランドをサイビというなかに込めて今回リリースいたします。
これらのプロダクトを上階で展示しておりますので、その環境というものを後ほど見て頂ければと思います。
それ以外にも新製品をご紹介させていただきますと、こちら「Duora2」「AIRFORT2」の2商品は、これまでコクヨで非常にご好評いただいたイスをもう一度設計し直しています。遠巻きに見ると前と変わってないように見えるのですが、完全に新規設計になっておりますので今に合った使い方、機能性、価値というものを持ったものに生まれ変わっております。
そして「PUNTO」。こちらのいすは先ほどありましたが、豊かな空間みたいなものをつくろうとしたときに今までの商材に対して張地を替えるだとか、CMF、テクスチャーを変えていくことによって豊かさを表現しています。
そしてこちらがオーストラリアのZenith社と協力しながら提供しようとしております「Denn」チェアーと「Jac.」チェアーです。こちらは今までコクヨにはなかったようなシンプルでエコなというところを切り口にした商品ラインナップとしてポートフォリオを満たしていくというカタチになります。
そして多くの方々がお使いいただけるようなオフィスとしましては「WarkVistaLight」「Leafline」というシリーズも、ご要望も非常に受けまして色柄バリエーションとかオプションを拡充しております。
最後に「WORKPOD TETRA」と「ACOUSTIC WALL」。冒頭ありましたが、今ハイブリッドワークが中心になってミックスした働き方というものが当たり前になってくるなかでは、会社のなかでのこういったブースみたいなものをよりフレキシブルにつくり、使えるような環境というものが非常に重要になっております。こちらの商材も強化するという意味でこちらの商品を展開しております。ですので先ほどのブランドとこいういった商材を組み合わせることによって、より豊かでかつ機能的なオフィスというものをつくれるということを今回めざしております。
これらの商品がいままでのいわゆるコクヨフェアということになりますと、完成した製品を並べてどうぞ買ってくださいというカタチだったのですが、今回は敢えてプロトタイプ、主にブランドのところではプロトタイプ展示も組み合わせております。それは、コクヨの一方的な思いでつくって「はい、どうぞ」ではなくて、そこでお客様とコミュニケーションをとりながらそしてどんどんとつくりあげていこうと、そういう思いで今回展示の仕方を大きく見直しています。そしていわゆるフェアというものも今までですとこの三日間この一週間の間にお客様来てくださいというふうにしていたのですが、それもやめています。何故かといいますと、ご来場いただいた方もいらっしゃると思いますが、非常にごったがえして見るものも見れないといった感じだったのですが、そうではなく、これからずっとこの展示を続けまして、それによってコクヨの営業マン、我々のようなマーケッターみたいなメンバーがお客様と対話をさせていただいてそのなかで新しい価値を生み出していくような、そういった新しい拠点の考え方に変えていこうというふうに考えています。この場がそのスタートラインになりますので、どうぞこのあと上階の展示を見て頂いて、我々とこれからの対話をしていただけたらと思います」などと述べました。
その後質疑応答が行われ、実際の展示を回る内覧会が行われました。
展示会場の模様
《エントランス部分》
《エニーウェイの展示①》
「スペースをつくろう」という展示では「エニーウェイ」を展開しスペースをつくることを実践。プロジェクトワークが増えていくなか、キャスター付きの仕切りアイテムをワーカーがプロジェクトやアクティビティの日々の変化に対応して動かしながら使用するというもの。オプション類がすべての什器に横断してつけることができるので、ユーザーが好きなものを好きな位置につけることによってカスタマイズし、居心地を高めることができるといいます。モバイルバッテリーの使用により、配線レスな環境をつくり自由に動きながら仕事ができるとしています。
《「プロセスをつくろう」の説明》
「プロセスをつくろう」の展示では、「7つのアクティビティ分類でオフィスを考える」とし、「“7つのアクティビティ”とそれを具体的に空間に展開した“ワークユニット”という共通のイメージで対話することでワーカーが求める働き方・働く場に対してお互いの考えていることが伝わりやすくなります。ワーカーがオフィスづくりに参加しやすく。」としています。
“7つのアクティビティ”とは、「特殊・専門ワーク」:特殊機能や環境が必要な、特有の専門な仕事を行う、「社外関係構築」:自社の理念を伝え共感してもらい、仲間を増やし信頼関係を築く、「高機密性ワーク」:高いセキュリティを要する情報を扱った議論などを行う、「オペレーションワーク」:周囲の雰囲気を感じながら、個人の仕事をスピーディに進める、「チームビルディング」:メンバーとの理解・信頼感を深め、チームの一体感や帰属意識を高める、「チームシンキング」:お互いの考えを視覚化して共有し、目線を合わせてアイデア出しや議論を行う、「高集中ワーク」:外部からの刺激を遮断したり限定するなどして、ひとつのことに没頭する・深める。としています。
《「サイクルをつくろう」の説明》
「サイクルをつくろう」では「オフィスの変化をサステナブルに楽しもう」として、「働き方変革の時代、これからも『それぞれの企業にとっての働き方の正解』は変化していきます。それに合わせてオフィスもスムーズに対応し続けるためにーモジュール単位で簡単に機能を変えられるしくみや、ロングライフな家具の運用によりスクラップ&ビルドではない、サステナブルな思想に基づくオフィスのアップデートを可能にします。」といいます。そして「オフィスの変化を楽しむためにコクヨができること」として「モジュール化したワークユニット」:3200×3200㎜のグリッドを1ユニットとしてワークシーンをモジュール化、「用途の変更が可能なファニチャー」:異なるアクティビティのユニットに変更する際に、家具自体のパーツの組み替え等により最適な状態で使用できるようにします、「Co・S・M・O」:複数のシリーズをプラットフォーム化し、必要に応じて組み替えや交換が可能なシステム、「ファニチャーの10年保証」:構造体の保証期間を10年間へ延長する取り組みをワークテーブル、オフィスチェアー、収納システムの一部の用品からスタート、としています。
《ワークポッドテトラの展示》
《ブラケッツの展示》
置くだけで空間を構築できるユニット型ソファー&テーブルシステム「brackets(ブラケッツ)」をアップデートし、12月1日(金)から発売するとしています。
《エニーウェイの展示②》
「チームシンキング」としてエニーウェイを展開。楽しくチームでコミュニケーションをとったりアイデアを出したりするシーンを想定しているといいます。
《Co・S・M・OコンセプトのMonetの展示》
《Zenith社「Denn」チェアーと「Jac.」チェアー》
《Duora2の展示》
多様なワーカーにフィットする調整機能と、あらゆるシーンでの姿勢に追従する独自のメカニズムを搭載したという高機能タスクチェアー「Duora2(デュオラ2)」は2024年1月5日(金)から発売。
《AIRFORT2の展示》
腰部を支えるエアランバーサポートと、骨盤を支えるポスチャーサポートシートの2つのサポート機能を搭載したオフィスチェアー「AIRFORT2(エアフォート2)」を12月20日(水)から発売するとしています。
【「AIRFORT2(エアフォート2)」の詳細記事はこちら】
《デイズオフィスの展示》
《「いっしょにつくろう。」の展示》
「アイテムをつくろう」の展示では、「既製品おパーツの考え方をベースにしながら今までのオフィスファニチャーにはない自由な発想で自分たちの働き方にあったオリジナルアイテムを自分ごととして本当に必要な物を考え、つくることでオフィスへの愛着や一体感を育てます。」としています。
《サイビの展示》
サイビの展示では、「豊かに、はたらく。機能美は新たなステージへ。働くとは、生きること。これからの時代の心地よさを、進化するSAIBIと共に。」として、リブランディングしたSAIBIのプロトタイプ2種類Type‐A「落ち着きと集中が生まれるビッグテーブル」とType‐B「個性に寄り添うレイヤードテーブル」を展示しました。
「『豊かさの中で、働きたい』この自然に沸き上がった想いが、全ての始まりでした。コロナ禍のような従来の常識が変わる体験も経て、人が集まり、働くことの理想形に想いを馳せた私たち。そして辿りついたのが、豊かな人生は豊かな働き方があってこそ、という考え方です。一人ひとりが持つ多彩な感性が交わり、新しい発想の種がめぶく。前向きなアウトプットの積み重ねが企業のマインドを耕していき、やがてその場で働く喜びとなり、誇りという花を咲かす。そんな豊かに生きる人々が働く未来を想いながら、今、SAIBIは次のステージへ進化しようとしています。『新生SAIBI』が彩る空間に、ぜひ、ご期待を。」というメッセージを表示。
ビッグテーブルでは、「感性に響く有機的なフォルムに、暖かい手触りと心配り。おのずと程よい距離感が生まれ、心地よく集中できる空間へ。」としています。
レイヤードテーブルでは、「落ち着きやリラックスをうながし、個の感性へフィットする」として、「Type‐Aが特にソロワークに最適であることに対し、このType‐Bは、3種類の高さ×フレキシブルな天板角度×多彩な素材感の組み合わせとコミュニケーションにもマッチする奥行きがポイントです。3段階の高さと角度の組み合わせによって、どこに座っても居心地がよいことを目指しました。また、個人が持つそれぞれの感性で、好む高さや素材感は異なるもの。そうした選択肢の広がりも想いの1つです。」としています。
働く空間と暮らす空間が近づいているなかで、豊かに働くや生きることを豊かにするという考え方でオフィス家具の技術を活かす反面、マテリアルやデザインの世界観はホテルなどスモールな空間を意識したものになっているといいます。
上質な空間、オフィス家具のなかでも上のクラスで、こだわりがあるからこそ選ばれるとして、ゆったりとちりばめて座った時になるべく集中できる空間をブースで囲われてていない状態での豊かさのある集中みたいなものを実現したいとしています。
《プントの展示》
丁寧な縫製による高いインテリア性と、理想的な姿勢を保ち快適な座り心地を実現するオフィスチェアー「PUNTO(プント)」のキルティングタイプは2024年1月10日(水)から発売するとしています。