東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告

10/16 ~10/22、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)

【今週の目次】

① イトーキ、可動間仕切「コモンファニチャー パーティション」を11月1日から発売

② コクヨ、コクヨタイランドが新ショールームを開設

③ イトーキ、サステナブルな植物「ケナフ」を活用した「ケナフラウンジチェア」をトヨタ紡織と共同開発

④ プラス、オフィス向けフローズンフード定額利用サービス「タベレル」を開始へ

⑤ コクヨ、書籍「WORKSIGHT 21号 詩のことば Words of Poetry」を10月20日から発売

+注目のコラム オフィス山人の少し深堀り

イトーキ、可動間仕切「コモンファニチャー パーティション」を11月1日から発売

30種以上のフレームスタイルと23種のCMFによる600通り以上の組み合わせで、自由で創造性を刺激する自分たちらしいオフィスデザインを実現

2023年10月16日から22日までのオフィス家具業界の主なハイライトについては、イトーキは、成瀬・猪熊建築設計事務所と共同開発した600通り以上の組み合わせで設計者の創造性を叶える可動間仕切「common furniture / Partition(コモンファニチャー パーティション)」を11月1日(水)から発売するといいます。

【この記事の本文を読む】

コクヨ、コクヨタイランドが新ショールームを開設

コクヨは、タイ法人であるコクヨインターナショナル (タイランド)Co.,Ltd.(以下、コクヨタイランド)が、敷地面積を倍増したショールーム兼オフィスを2023年9月1日(金)に開設し、10月19日(木)にオープニングセレモニーを実施。

【この記事の本文を読む】

イトーキ、サステナブルな植物「ケナフ」を活用した「ケナフラウンジチェア」をトヨタ紡織と共同開発

イトーキは、トヨタ紡織株式会社と共同で、サステナブルな植物「ケナフ」を活用したチェア「ケナフラウンジチェア」を開発したといいます。同製品は、10月26日(木)~11月5日(日)に東京ビッグサイトにて開催される「JAPAN MOBILITY SHOW 2023」のトヨタ紡織のブースにて展示するとしています。※発売時期および価格は未定だとしています。

【この記事の本文を読む】

プラス、オフィス向けフローズンフード定額利用サービス「タベレル」を開始へ

プラスは、新規事業として子会社タベレル株式会社を設立し、さまざまな職場で働く方々へ「手軽においしく食べられるもの」「本当に食べたいもの」お届けるという、オフィス向けフローズンフード定額利用サービス「タベレル」を2023年12月4日から開始するといいます。

【この記事の本文を読む】

コクヨ、書籍「WORKSIGHT 21号 詩のことば Words of Poetry」を10月20日から発売

コクヨは、同社のヨコク研究所が編集する研究媒体WORKSIGHTの新刊「WORKSIGHT[ワークサイト]21号 詩のことば Words of Poetry」(発行:コクヨ/発売:学芸出版社)を、10/20(金)から全国書店・ECサイトで発売。

Photos by Hiroyuki Takenouchi

【この記事の本文を読む】

注目のコラム オフィス山人の少し深掘り

今週、まず注目した記事については、イトーキ、可動間仕切「コモンファニチャー パーティション」を11月1日から発売の記事があります。
ここ2,3年、オフィス家具を中心としたオフィス空間のあり方が、コロナ禍の影響とは別の意味で違う局面に入ってきたのではないかと山人は思っています。従来の空間を単に仕切る、区分けするだけではなくそこにテーマ性や演出、時代性などをCMFに代表される技術や意識によってより鮮明な世界観を具現化するということが行われているのではないかと思います。先週の「オフィス家具週間オフィスレポート」でご報告したグッドデザイン賞を受賞したイトーキの「トルテUチェア」などもイスではあるけれど、そういった新しい局面をイス自体が象徴している、新しい時代のオフィスを構成する大きな要素としてのイスというものを感じたような気がしています。


今回の「コモンファニチャー パーティション」についても、山人は2023年のオルガテック東京で初めて実物をみましたが、今回のリリースの記事と併せて、従来のパーティションとは違う、新しい局面を提案しているのではないかと感じました。それは、今までのパーティションは、パースや図面に描かれた二次元的、形而上学的なイメージの世界を実現化しようとしていてそこに無理や乖離があるように思われるのに対し、「コモンファニチャー パーティション」は、空間を仕切って新たな空間をつくるだけでなく、その空間の「空気をつくる」「光をつくる」、独特の価値とリアリティを持つ、つまり、空間が一気にテーマを孕む、空間に現実味を与える、そういったレベルの製品なのではないかと思います。前述の「トルテUチェア」だけでなく「ソルミオ」に代表される「Feel So Wood」な木質製品群などもそうだと思いますが、ここに来て一気に時代を進める製品が提案されているように思います。

【この記事の本文を読む】

コクヨ、コクヨタイランドが新ショールームを開設の記事ですが、「ザ ワン ルーフ」という新オフィスコンセプトに注目しました。「グリーンハウスの屋根をモチーフにしたデザインのもとに集うメンバー同士で楽しいコラボレーションを活性化させるクリエイティブな空間となっている」とありますが、1つの有力な場の提案方法でもあると思われ、香港発のオフィス家具ブランド「LAMEX(ラメックス)」の展開も含め、コクヨの国際的なブランドプロデュース展開の可能性を感じさせる記事だったと思います。

【この記事の本文を読む】

プラス、オフィス向けフローズンフード定額利用サービス「タベレル」を開始への記事ですが、社内DX公募プログラムから事業化し、子会社を設立して、さまざまな職場で働く人々へ「手軽においしく食べられるもの」「本当に食べたいもの」を届けるという、オフィス向けフローズンフード定額利用サービスだといいます。DXをはじめ、定額サービス、流通など様々な要件が揃ったから実現できたサービスだと思いますが、今までにありそうでなかったものだといえるのではないでしょうか。おそらく、働くということを追求しているオフィス関連企業としてのプラスだからこそ実現できたことなのかもしれません。ワーカーにとって食事に費やす時間、休息の時間を移動や待つということに費やすことは、時として無駄なことでありストレスに繋がると考えられ、条件が揃えば自社のオフィスで済ませることも有意義なことになるのではないかと思います。加えて、コミュニケーションの向上につながることなど多くのメリットが考えられていて、今後オフィスのスタンダードとして受け入れられ、コアビジネス化になることが期待されるのではないかと思います。

【この記事の本文を読む】

コクヨ、書籍「WORKSIGHT 21号 詩のことば Words of Poetry」を10月20日から発売の記事ですが、一見オフィスとは関係ないと思われる「詩」についての特集ですが、逆に今オフィス関連の業界にとって、もっとも関連が深く、必要なものなのではないかと思い、この特集の視点の鋭さに敬服しています。特に、冒頭の、『ことばという情報伝達手段でありながら、普段われわれが使うそれとは異なるかたちで世界の様相を浮かび上がらせる「詩のことば」。文化さえも消費の対象とされるいま、詩を読むこと、詩を書くこと、そして詩のなかのことばにこそ宿るものとはいったい何なのか。われわれの世界を一変させる可能性を秘めた「詩のことば」について、詩作を生業とする詩人をはじめ、哲学者、⺠俗学者、建築家などさまざまな視点から考える』とは全くそのとおりで、オフィスを考えるうえで、これらのことに視点が及ぶことはいま大切なことなのだと思います。

私事で恐縮ですが、最近若い女性シンガーのつくった歌詞が自分の人生の一コマを明らかに描き出し、意味付けてくれたという思いをしたという経験があり、世代や境遇を超えて共有する言葉の力を感じたことがありました。
建築もオフィスも家具もメディアとしてそれぞれの手法を通じてそれぞれの想いを具現化しているのであり、極論すれば、オフィスはすべて文学、文字に還元できるのではないかとも思います。そしてオフィスにおける働き方が問われているこの時代に、様々な事象を読み解き、また表出するという行為がそれぞれ一人ひとりに求められているのだと思います。

【この記事の本文を読む】

(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)

Follow me!