イトーキ、5製品が「2023年度グッドデザイン賞」を受賞

イトーキは、「inSAIL(インセイル)」「torteU(トルテUチェア)」「WaitingPS(ウェイティングPS)」「SELUCK(セルク)」「MINOTO(ミノト)デスク&ラック」5製品が、公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2023年度グッドデザイン賞」を受賞したことを10月10日に発表しました。

受賞内容について

inSAIL(インセイル)

高集中とコミュニケーションをフレキシブルに切り替えられるワークソファ。
周囲の視線を遮るバックパネルと気軽に移動できる機動性を備えたテーブル付ソファだといいます。複数並べた際、単体で使えばフォーカスワークに適しており、向かい合わせればコミュニケーションスペースに替わるとしています。

(審査員コメント)
集中ワークの場所はオフィス内で固定されがちだが、このハイバックソファは機動性を備え可動化することで、様々なワークスシーンに柔軟に対応する新しい存在としての役割を果たしている。目的に応じて使用者が向きを変えるだけで集中ワークやオンラインワークのほか、コミュニケーションの場としても活用でき、その簡易性と汎用性を評価した。コンパクトなサイズ感を突き詰め、細いパイプと薄いバックパネルは絶妙な曲線で構成されており、シートとパネルのバランスは軽快さの中に安定感があり、優れたデザインの逸品である。
デザイナー:株式会社イトーキ プロダクトデザイン部 成瀬 駿汰 氏

torteU(トルテUチェア)

これからの働く環境にフィットするオフィスチェアだといいます。
オフィスインテリアに馴染むシンプルで普遍的なスタイリング、コンパクトなサイズ感、独自の心地を作り出す「デュアルモーションロッキング」機構、環境負荷の低さが特長のオフィスチェアだとしています。

(審査員コメント)
オフィスチェアの主流であった見せる機構のデザインから一脱し、見せない機構のデザインを追求し、新たなオフィスチェアとして開発提案している点を評価した。そのデザインは美しいチェアバックに再現されており、背と座が一体成形のシルエットからはリクライニング機構がうかがえないほど、軽快で自然なフォルムを形成している。環境負荷低減を意識した素材の選定やワントーン統一した優しい色合いも昨今のリビングライクのオフィス環境に導入しやすいデザインとなっている。
デザイナー:株式会社イトーキ プロダクトデザイン部 和田 光平 氏

WaitingPS(ウェイティングPS)

病院の待合空間と使う人の安心安全に配慮した一人掛けロビーチェア。
軽快な意匠でありながら落ち着ける座り心地を持っており、一人掛けサイズなので用途に応じて自由に組み合わせることができるといいます。非常時も安全に考慮して自在にレイアウトできるフェーズフリーなロビーチェアだとしています。

(審査員コメント)
病院の待合用ロビーチェアとして空間が抱える現代の課題や懸念を丁寧に捉えてデザインが具体化されている。その構成は安全性と衛生面が配慮され、さまざまな空間、日常と非日常をフレキシブルに対応できるシンプルな構造と設計意図がわかりやすい。また、背もたれにある「荷物ポケット」は機能的でユニークな着想だとして審査委員の関心を集めた。多様になる待合空間における課題や不安に対する細やかなソリューション提供が審査において評価された。

デザイナー:株式会社イトーキ プロダクトデザイン部 緑川 由佳 氏

SELUCK(セルク)

ずっと使い続けられるというスタディバッグ。
同社によると、多様な価値観を認めることができる社会になった今、これまで慣習的に小学生が使っているランドセルにも選択肢が求められるようになったといいます。ジェンダーレスでエイジレスなこの機能的なバッグは、小学校の6年間はもちろん、大人になってもずっと使い続けられるとしています。

(審査員コメント)
近年問題視されるランドセル症候群に対する提案商品が普及する中、軽量化だけでなく、小学校卒業後も使用できるエイジレスなデザインを実現した製品。細部のアイデアや処理によって、学習の場だけでなくビジネスシーンでも利用できる実用的な設計になっている。親子お揃いで着用を楽しむことができる、新しいバッグのあり方である。子供は子供らしく、大人は大人らしくといった固定概念や境界線を覆す取り組みとして評価できる。

デザイナー:株式会社イトーキ プロダクトマネジメント部Web商品企画室 平社 直己 氏

MINOTO(ミノト)デスク&ラック

時間と空間がシェアできるというデスク。
同社によると、在宅ワークが定着し家での家族の過ごし方が変わったといいます。家という広さの限られた空間で全く違う過ごし方をしていても、それぞれがコミュニケーションを取りながら快適に作業を行うことができるといいます。MINOTOは、家族にとって大切な時間と空間を提供するとしています。

(審査員コメント)
ミノト・デスク&ラックは、パッと見た時の印象がとても新鮮だった。というのも、奥行きが100mm小さいだけなのにとてもコンパクトに見えるからだ。そして、一般的なデスクよりも横にも長いものがあり、親子が一緒に座れるというコンセプトもとても好感が持てた。デザイン的には学校のデスクを思い出すが、そこまで無骨ではなく天板にテーパーを付けて薄く軽く見せている点も初見のコンパクトさを強調している点も評価した。

デザイナー:株式会社イトーキ プロダクトマネジメント部Web商品企画室 平社 直己 氏

グッドデザイン賞について

1957年に創設された日本で唯一の総合的なデザインの評価・推奨の仕組みだといいます。有形無形を問わず様々な物事を、デザインだけではなくプロセス、思想、意義などを総合的に評価し、審査委員会により特に高い評価を得た100件が、「グッドデザイン・ベスト100」として選定されるとしています。

(画像はイトーキ様リリースより)

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