カリモク家具、「Upcycling Airplanes JAL |Karimoku」巡回展を開催
Karimoku Commons Tokyo家具展示スペースの新スタイリングお披露目会も実施
カリモク家具と日本航空は、2023 年 9 月 16 日(土)~10 月 7 日(土) の間、東京 西麻布にある Karimoku Commons Tokyo の 1F ギャラリースペースで、両社と7組の建築家・デザイナーのコラボレーションによる「Upcycling Airplanes JAL | Karimoku」を開催しています。
JAL グループでは、通常は退役後に国外へ運ばれる航空機を、昨年初めて国内で解体し、資源リサイクルを図るなど、航空機部品のアップサイクルに取り組んでいて、またカリモク家具は、木が森で過ごした年月に相応しい品質、そして森を健全に保つために同社ができることを考え家具づくりに取り組んでいるといいます。
両社は、今年 6 月、インテリアライフスタイル 2023 にて、退役した JAL の「ボーイング 777 型機」の部品を再利用し、各デザイナーがインテリア用品をデザイン、カリモク家具が製作を手掛けたアップサイクル型のプロダクトを、今展の開催に先駆け、発表・展示したとしています。
今回の巡回展では、新たにカリモク家具のデザイナーがデザインしたプロダクトを追加し、インテリア業界のみならず、航空ファン、旅や暮らしを楽しむ人にも JAL やカリモク家具が目指す持続可能な取り組みを展示することを目的としているといいます。安全・安心な空の旅と、それを支え続けた航空機のアップサイクルを推進する JAL、森林から暮らしまでを循環させるものづくりを目指すカリモク家具、そしてこうした背景や思いに共感し、航空機部品に新たな価値を吹き込むべく、建築家の芦沢啓治氏を中心に、倉本仁氏やイトウケンジ氏など 7 組のデザイナーが集ったとしています。
それぞれの視点でものづくりに携わる三者によって、航空機から次の形へと生まれ変わったプロダクトを是非見てほしいとしています。
オープニングレセプションを開催
9月16日の会期スタートに先駆け、9月15日にはオープニングレセプションを開催しました。また、同展についてだけでなく、同日からスタートする家具展示スペースの新スタイリングお披露目会も開催しました。
オープニングレセプションでは、日本航空株式会社マイレージ ライフスタイル事業本部 ライフ・コマース事業部 推進グループの加藤孝弥氏と建築家の芦沢啓治氏が同展の展示についての説明を行い、2階、3階の家具展示スペースの新スタイリングについてインテリアスタイリストの作原文子氏による展示ツアーが行われました。
「Upcycling Airplanes JAL | Karimoku」で展示されている主なプロダクトは以下のとおりです。
WINDOW TRAY
芦沢 啓治 氏
WINDOW STOOL
芦沢 啓治 氏
BELT STOOL
芦沢 啓治 氏
Hatch Table
トラフ建築設計事務所
Bellows
熊野 亘 氏
LATCH HOOK
インターオフィス 寺田 尚樹 氏
Flap Lamp
倉本 仁 氏
VALVE CLOCK
芦沢 啓治 氏
MEGAPHONE LANP
イトウ ケンジ 氏
A Box to Display Your Travel Memories
辰野 しずか 氏
DELTA CHAIR
カリモクデザインチーム
(順不同)
家具展示スペースの新スタイリングお披露目会も開催
Karimoku Commons Tokyoは1階がギャラリースペース。2階、3階はカリモク家具を展示する展示スペース。
同社は、単に家具を展示するだけではなく、インテリア空間には音楽や香りなど五感が大事だといいます。さらにスタイリングが空間をつくるうえで大事だとして1年に1回の頻度でスタイリストを迎え素敵な空間をつくってもらっているとしています。
今回はインテリアスタイリストの作原文子氏に依頼。コンセプトは「おかえり」で、今回デンマークでの買い付けで吸収して持ち帰ったいろいろなものをスタイリングのアイデンティティとしているといいます。そうしたものと旅から帰ってきて、ほっとするようなものと結びつけたとしています。
2階は「カリモクケーススタディ(KARIMOKU CASE STUDY)」のフロア。
作原氏は、2階のスタイリングに関して
「久しぶりにコペンハーゲンを歩いて、昔ながらの大事にされているものと新しいものを自分ながらにインプットしてスタイリングにいたりました。2階に関しては家具の色が新しく、自分のなかに変わらずあるデンマークの色がブルーとセージグリーンと少しだけ黄色い花というもの、それとカリモク家具が大事にしている五感に響く、物事の本質感の持つ色合い、テクスチャーの柔らかさ、テクスチャーを合わせたときに醸し出される世界観を大事にできればと思っています」などと述べました。
3階は「カリモクニュースタンダード(KNS)」と「マス(MAS)」の2ブランドが緩やかに繋がっているフロア。普段はこの2つのコレクションを別々に見せていたのを、今回作原氏にスタイリングを依頼するに際して、溶け込ませようというチャレンジングな試みを行ったといいます。
3階のスタイリングに関して作原氏は、
「今回、MASでグリーンの色が新たに追加されたということで、こちらのフロアも植物のグリーンとブルーを基調に2階とリンクさせるようなカタチで見せられたらなと考えました。2ブランドをミックスして配置したということで、どこから見ても繋がっているような風景に見せたい、また、人が立っている時や座ったときに見える風景が自由に組み合わせが見えるようなスタイリングにしたいなと思いました。また、異素材を組み合わせることを考えました。MASもジャパニズム的な要素の強いイメージがあったようですが、別のものとの組み合わせで違った表情が見えるようにトライしたものもあります。カリモクニュースタンダードも大切にしてきた『ユーモア』を盛り込めるようなカタチにしたいなと思い、生活感とそのあたりのバランスを考えました」などと述べました。