東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告

8/21 ~8/27、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)

【今週の目次】

① イトーキ、ifLinkオープンコミュニティにてIoTを活用して「働く」と「休憩」の最適解の共創を目指してスタート

② オカムラ、オフィス向け植物工場パッケージの開発をスタート

③ コクヨ、ヨコク研究所が台湾各地の自律協働の兆しを探る書籍『YOKOKU Field Notes #01 台湾:編みなおされるルーツ』を発刊 

④ コクヨ、書籍「WORKSIGHT 20号 記憶と認知症 Memory/Dementia」を8月25日から発売

⑤ コクヨ、「KOKUYO HAKU上海2023」を実施

+注目のコラム オフィス山人の少し深堀り

イトーキ、ifLinkオープンコミュニティにてIoTを活用して「働く」と「休憩」の最適解の共創を目指してスタート

ワークショップから見えた二大課題は休憩の「促し方」と「質の向上」

2023年8月21日から27日までのオフィス家具業界の主なハイライトについては、イトーキは、現在、DX人財の育成ならびにDX関連のデジタルスキル向上に力を入れているといいます。その一環として、本年初頭にIoTプラットフォームを提供する一般社団法人ifLinkオープンコミュニティに入会したとしています。異業種の人たちとオープンイノベーションに挑戦し、快適な「休憩」時間を過ごすことで「働く」をアップデートするための共創を目指して始動するとしています。

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オカムラ、オフィス向け植物工場パッケージの開発をスタート

オカムラは、日販グループホールディングスと、持続可能で豊かなコミュニティの創造を目指すCity Farmingをオフィスに導入し、オフィスの新たな価値の創造に向け、植物工場と働く場を掛け合わせたパッケージ開発を開始することを8月21日に発表しました。
オフィスでCity Farmingに関わることを通じて社員同士のコミュニケーションの活性化を期待するとしています。


オフィス向けパッケージの開発に向け、オカムラのラボオフィス※1「CO-EN LABO」(東京都渋谷区)に、2023年8月5日(土)~2023年9月8日(金)まで、City Farmingを試験導入するとしています。

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コクヨ、ヨコク研究所が台湾各地の自律協働の兆しを探る書籍『YOKOKU Field Notes #01 台湾:編みなおされるルーツ』を発刊 

コクヨは、地域の個別の事例から〈自律協働社会〉の兆しを探索する書籍『YOKOKU Field Notes #01 台湾:編みなおされるルーツ』を2023年8月23日(水)に発刊したといいます。
同社によると、他者との差異や共通性を受け入れながら共に生きる社会を目指すうえで、個々人が持つ「ルーツ」はその拠り所となるといいます。しかし、それらは時に本質的で変えがたいものとして、ある属性に自らを縛るものにもなるとしています。
同書は、歴史的に多様な外来文化の影響を強く受ける台湾をフィールドに、台北、花蓮、台東、高雄など各地で自らの存在と居場所を新たに捉えなおそうとする人々の活動を手がかりとして、ルーツを自ら”編みなおす”営みについて考える一冊だとしています。

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コクヨ、書籍「WORKSIGHT 20号 記憶と認知症 Memory/Dementia」を8月25日から発売

コクヨは、同社のヨコク研究所が編集する研究媒体WORKSIGHTの新刊「WORKSIGHT[ワークサイト]20号 記憶と認知症 Memory/Dementia」(発行:コクヨ/発売:学芸出版社)を、8/25(金)から全国書店・ECサイトにて発売したといいます。

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コクヨ、「KOKUYO HAKU上海2023」を実施

コクヨの中国法人である国誉商業(上海)有限公司は、最新文具や話題の商品に触れる体験を提供する機会として、中国上海市の梅龍鎮伊勢丹1階中庭にて、2023年8月4日(金)~8月6日(日)までの3日間、「KOKUYO HAKU 上海 2023」を開催し、3日間で延べ9,200名の顧客が来場したといいます。

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注目のコラム オフィス山人の少し深掘り

今週まず注目した記事については、イトーキ、ifLinkオープンコミュニティにてIoTを活用して「働く」と「休憩」の最適解の共創を目指してスタートがあります。


これは全く大きくて重要なテーマで、人間が働いていく以上常に考えていくべきテーマなのではないかと思います。
働くを考えることは休憩を考えること、休憩を考えることは働くを考えることとでも言いたいようなテーマではないかとも思います。
休憩といっても現在自分の心を占めているテーマから外れるはずもないわけで、一つは、集中からの解放により捕らわれた思考から逸脱しようとする気持ちと、心に残る創造への意欲の綱引きのなかで、さらに思いを巡らすということが行われているのではないかと思います。すなわち、逸脱しようとするところにブレイクスルーが生まれるのではないかと思います。
さらに、一方で、仕事や、創造における休憩とは、今までの集中である程度出来上がった概念や理論などをイメージや感覚として身体に染み込ませる時間なのではないかと個人的には感じています。つまり、休憩をとることによって頭と心を占めようとしているテーマをより深めてくれるプロセスの1つではないかという仮説めいたものを感じています。
もしそれが、成り立つのなら、休憩が必然となり、休憩をとるということへのハードルが下がって休憩が取りやすくなるのではないかと思います。

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オカムラ、オフィス向け植物工場パッケージの開発をスタートの記事については、新たな市場確立の予感があります。


同社は、記事のなかでオフィスで「City Farmingに関わることを通じて社員同士のコミュニケーションの活性化を期待する」としていますが、今、オフィスにおける大きなテーマの1つである社員同士のコミュニケーションの活性化をより楽しくスムーズに取りやすくするソリューション提案として実はなかなか上手な発想だなと思いました。山人は今年のスーパーマーケットトレードショーでの取材で初めて参考出品を見たのですが、いよいよ本格的な展開が始まったということです。
同製品については、社員同士のコミュニケーションの活性化もさることながら、それ以外にも多くのメリットがあると思います。
山人の考えるそれ以外のメリットの1つはオフィス内に「リアル」を取り込むことだと思います。バイオフィリックデザインを取り入れる企業が増えているようですが、これもまた植物を取り入れることでは共通しているのですが、山人はCity Farmingとバイオフィリックデザインとはニュアンスが少し違っていて、バイオフィリックデザインは主に造作などと同じくオフィス空間を取り巻く環境であり、City Farmingはアートなどと同じような第3のツールとして出現したのではないかと思っています(ITを第3のツールと捉える見方もあるかもしれませんが、ITはもはやベーシックな環境でもあるのでこの場合は省きたいと思います)。すなわち、照明や空調などの中にバイオフィリックデザインがあり、その次にオフィス家具のワークシステムなどがあり、それを活かすもの、または深め発展させるものとてしての第3のツールとでも呼びたいようなカテゴリー生まれつつあるのではないかと感じています。それが社員同士のコミュニケーションの活性化が期待できるということに繋がるのだと思います。おそらくそれだけではなく、いちごが育成され収穫ができるまでの過程を見、体験することで、それがリアルという根源的なものに繋がる思考を醸成してくれるのではないかと思います。
また、一方で100Vのコンセントがあれば、栽培設置が可能だというところがオフィス家具と同じで、導入、レイアウトが簡単なのではないかと思います。
リーディングカンパニーの1社であるオカムラが展開する新たな製品が新たな市場を形成する可能性に注目していきたいを思っています。

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コクヨ、ヨコク研究所が台湾各地の自律協働の兆しを探る書籍『YOKOKU Field Notes #01 台湾:編みなおされるルーツ』を発刊の記事ですが、「これら台湾各地に点在する新たな営みの断片を捉え、変えられない本質としてのルーツに対峙し、自らの存在の意味と居場所を編み直そうとする人々の活動を手がかりに、ルーツの構築可能性について考える」としていますが、根底にある絶対的なものを客観視して相対化した目で見直し、自らを主体としてそれと共存していくことが、同社の目指す自律ということなのではないかと思っています。

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(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)

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