東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告

6/12 ~6/18、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)

【今週の目次】

① イトーキ、首都圏ハイブリッドワーカー調査結果vol.2を公開

② オカムラ、「Best of NeoCon 2023」を受賞

③ オカムラ、建材製品「Lives Post Beam(ライブス ポストビーム)」が「HiP Awards 2023 at NeoCon」でWinnerを受賞

④ オカムラ、シーティング「Spectra(スペクトラ)」がドイツ「Universal Design Award 2023」を受賞

⑤ イトーキ、民間主導で日本初となるJ-クレジットのマーケットプレイスを公開

⑥ カリモク家具、 iF デザインアワード 2023 を受賞

+注目のコラム オフィス山人の少し深堀り

イトーキ、首都圏ハイブリッドワーカー調査結果vol.2を公開

職種別に異なるWeb会議の困り事や工夫点も明らかに

2023年6月12日から18日までのオフィス家具業界の主なハイライトについては、イトーキは、コロナ後にオフィスに戻る人も増える中、リアルとWebのハイブリッドで行われる「Web会議」の課題を明らかにするため、首都圏の企業に勤めるハイブリッドワーカーに対して調査を実施。今回その第二弾として、職種別の結果を6月14日に発表しました。


※ハイブリッドワーカーの定義
週に1回以上オフィス勤務とリモートワークを組み合わせて働くワーカー

調査ハイライト

・Web会議でカメラを基本オフにしている人は全体では6割を占めるが、職種別では「人事」で「カメラオン派」が最も多く、63.0%がオンにしている
・一方でカメラオフ派が多い職種は「一般事務/情報システム/研究開発」で、中でも「情報システム」は「どんな時もカメラはオフ」が35.8%を占める
・職種別のWebプレゼン実施率は「人事」が65.8%で、全体の46.3%と比較して突出している
・Web会議で不便・不満を感じる点は、「通信品質(途切れや遅延)」が全職種で共通しているが、「営業/営業企画」は「相手の反応/表情がわからない」、「人事」は「機器の接続/自身の顔映り/身振りや表情の伝達」、を挙げた人が多い
・Webプレゼンで工夫している点は、全体では「話すスピード」「資料」を挙げる人が多かったが、「人事」は「顔映り/視線/身振り手振り」を工夫している人が多い
・Web会議の作法や困り事には、職種による違いがみられた。Web会議が定着したいま、オフィスのハイブリッドな会議環境も、ワーカーの活動実態や多様なニーズに合わせたアップデートが求められる
などとしています。

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オカムラ、「Best of NeoCon 2023」を受賞

オカムラは、タスクシーティング「Spher(スフィア)」と建材製品「Lives Post Beam(ライブス ポストビーム)」が、国際的に権威ある米国の「Best of NeoCon 2023」を受賞したことを6月13日に発表しました。

「スフィア」は、FURNITURE部門にて「SILVER AWARD」を受賞。「ライブス ポストビーム」は、INTERIOR PRODUCTS & SOLUTIONS部門にて「INNOVATION AWARD」と「BUSINESS IMPACT AWARD」を受賞したとしています。

「Best of NeoCon」について

「NeoCon(The National Exposition of Contract Furnishings)」は、1969年から毎年米国・シカゴのマーチャンダイズマートにて開催される北米最大の商業インテリアの展示会。「Best of NeoCon」は、「NeoCon」に出品された製品のうち優れた製品に与えられる賞だといいます。同社はこれまで「Best of NeoCon」を4点の製品において受賞しているとしています。

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オカムラ、建材製品「Lives Post Beam(ライブス ポストビーム)」が「HiP Awards 2023 at NeoCon」でWinnerを受賞

オカムラは、建材製品「Lives Post Beam(ライブス ポストビーム)」が、北米で最も有名なインテリア・建築専門誌のひとつINTERIOR DESIGN誌が主催する「HiP Awards 2023 at NeoCon」のワークプレイス:パーティション&ウォールシステム部門でWinnerを受賞したといいます。タスクシーティング「Spher(スフィア)」は、ワークプレイス:タスクシーティング部門で入賞(HONOREE)したとしています。同社によると、米国のINTERIOR DESIGN誌が主催する「HiP Awards at NeoCon」は、2023年で10回目を迎える表彰プログラムだといいます。NeoCon発表製品とデザイナーなどの業界で活躍する人々の中から選定され、カテゴリー別に革新的な製品や業界への功績を称えているとしています。

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オカムラ、シーティング「Spectra(スペクトラ)」がドイツ「Universal Design Award 2023」を受賞

オカムラは、シーティング「Spectra(スペクトラ)」が、ドイツの「Universal Design Award 2023」において、ユニバーサルデザインの専門家が選定する「UNIVERSAL DESIGN EXPERT」と一般消費者が選定する「UNIVERSAL DESIGN CONSUMER」を受賞したことを6月12日に発表しました。

同社によると、「Universal Design Award」は、誰もが使いやすいというユニバーサルデザインの視点に、革新性や市場性なども加味された審査基準により選定される、国際的に権威のあるデザイン賞だといいます。
審査は、バウハウス大学ワイマール校の教授であるWolfgang Sattler氏が審査員代表を務めるユニバーサルデザインの専門家グループと一般消費者約80名が行い、それぞれ「UNIVERSAL DESIGN EXPERT」と「UNIVERSAL DESIGN CONSUMER」を選定するとしています。
同社は長年「Universal Design Award」に参加し、業界最多の累計27件を受賞しているとしています。

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イトーキ、民間主導で日本初となるJ-クレジットのマーケットプレイスを公開

イトーキは、CO2排出量可視化のクラウドサービス「e-dash」を提供するe-dash株式会社との連携により、カーボン・クレジット(注1)のマーケットプレイス「e-dash Carbon Offset」上で、2023年5月30日(火)からJ-クレジット(注2)の販売を開始したことを6月12日に発表しました。

今回、「e-dash Carbon Offset」では民間主導としては日本初となるJ-クレジットのオンライン販売を開始。イトーキの長年の取り組みによるノウハウを基に、購入に際して必要となる情報の掲示方法を設定し、J-クレジットを安定供給することで、より手軽に購入できるサービスを実現したとしています。J-クレジットを好きな時に必要な量だけワンストップで購入可能となり、J-クレジットの移転処理や無効化処理代行など、さまざまなご要望に対応するとしています。

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カリモク家具、 iF デザインアワード 2023 を受賞

カリモク家具は、トラフ建築設計事務所と共同開発し 2021 年 10 月に発売開始したデザイン雑貨・木製小物「Ki Ki Ki」が、国際的に権威のあるという「iF デザインアワード 2023」のプロダクト分野において「iF デザイン賞」を受賞したことを6月16日に発表しました。同社によると、ハノーバー(ドイツ)を本拠地とする「iF International Forum Design」は、世界で最も長い歴史を持つ独立したデザイン団体だといいます。毎年優れたデザインを選出し「iF デザインアワード」を授与しているとしています。2023 年度は約 11,000 件にのぼる応募が 56カ国から寄せられ、133 名の専門家による厳正な審査・選定が行われたとしています。

Ki Ki Ki は、「おうちで過ごす時間が長くなった世界中の人々にむけて、日々の暮らしを豊かにするアイテムを提案したい」という思いから生まれたといいます。2018 年スキンケアブランドの店舗内装をきっかけに、家具制作、オフィスデザインなど、多岐に渡り協業してきたトラフ建築設計事務所と開発を進めたとしています。2020 年末から家具購入者を対象とした海外・期間限定ノベルティアイテムとして配布したところ好評を博し、製品化を希望する声に押され、2021 年 10 月の国内外での一般発売に至ったとしています。

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注目のコラム オフィス山人の少し深掘り

今週まず注目した記事については、イトーキ、首都圏ハイブリッドワーカー調査結果vol.2を公開があります。
この調査結果を見て、まず意外だったのが、調査ハイライトで、「Web会議でカメラを基本オフにしている人は全体では6割を占める」とあることです。会議の内容にもよるでしょうが、結構多くの人がオフにしているというのが山人の印象です。「「情報システム」は「どんな時もカメラはオフ」が35.8%を占める」とあるのは、なるほどと思いました。むしろオフにしなければならない職種があるのは当たり前なのかといまさらながらに感じ、この調査は目からうろこの部分が多かったです。
総括の「多様なニーズに応えるオフィスが、ハイブリッドワーカーを惹きつける」以下の文章は、まさにイトーキの現状認識と今後の開発の戦略につながっていくのだと思われ、今回の調査も非常に読むべき情報量の多い有意義なものだったのではないかと思いました。

(引用はイトーキ様調べです)

オカムラ、「Best of NeoCon 2023」を受賞と、オカムラ、建材製品「Lives Post Beam(ライブス ポストビーム)」が「HiP Awards 2023 at NeoCon」でWinnerを受賞の2つの記事においては、オカムラという日本のメーカーの製品の思想と技術が世界の第一線にある、もしくは世界をリードしている可能性があるということだと思います。
特に、働くということがどれだけ見えていて、どれだけ深くまた実戦的に考え抜かれているかが大切なのではないかということだと思います。それを、導くのがもちろん担当者の努力に加えて、その企業の持つ歴史と経験だと思います。そして、新しい技術に対する貪欲な姿勢だと思います。さらにそこに求められる大切なことは、そこに楽しさや遊びの部分がどれだけ伸ばせるかということだと思います。今回この2製品について、それらのことが評価された部分が多かったのではないかと思います。

オカムラ、シーティング「Spectra(スペクトラ)」がドイツ「Universal Design Award 2023」を受賞の記事ですが、スペクトラは2023年4月に発売開始されたばかりの新感覚の座り心地を実現したというオフィスシーティングです。
おそらくアフターコロナの時代の象徴ともいうべきオフィスシーティングの1つなのかもしれません。

NeoCon関連の2記事といいこのスペクトラの記事といい、オフィスのテーマがどんどん新しくなっているように思います。

近頃「新しい景色が見える」という表現が多くの分野で語られるようになってきたように思われますが、オフィスの分野でもそういうことが起こり続けているように思います。

イトーキ、民間主導で日本初となるJ-クレジットのマーケットプレイスを公開の記事ですが、これからの製品開発にますます重要なポイントになるであろう環境対応で企画段階から具体的な現場までその発想の枠が広がる、非常に役に立つ期待されるサービスではないかと思います。

(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)

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