日本オフィス家具協会(JOIFA)、第11回定時総会を開催

新会長に中村雅行氏が就任

日本オフィス家具協会(JOIFA)は2023年6月8日、東京都千代田区の御茶ノ水ソラシティカンファレンスのリアル参加とZoomによるWeb参加の併用で、第11回定時総会を開催しました。

定時総会は、同協会専務理事の貫名英一氏が進行。開会の挨拶を黒田章裕会長が行い、貫名専務理事が、会議成立を宣言しました。

開会の挨拶をする黒田会長

総会成立の可否については以下のとおりです。

正会員 113社(過半数は57社、3/4は85社)
  議決権行使書   73社
  委任状       9社
  合計       82社

会場出席  正会員45名+オブザーバー9名
Zoom出席 正会員 9名+オブザーバー2名
  合計       65名

定款に基づき黒田会長が議長に就任。諮られた議題は以下のとおりです。

第1号議案 2022年度事業報告の承認
第2号議案 2022年度決算報告の承認
第3号議案 収支差損の処理
第4号議案 2023年度会費分担基準と納入方法
第5号議案 2023年度常勤理事報酬額
第6号議案 理事・監事の選任

議事進行の様子

それぞれの議案の説明については貫名専務理事がモニター画像を通じてビジュアルで説明を行いました。
議題については、第1号議案から第6号議案までが滞りなく承認されました。

第1号議案については、
① オルガテック東京、FLP、オフィスアワードなどの新規事業を開始した。
② 委員会や部会の会合は、Web併用のハイブリッド会議を推進。
③ 懇親会、セミナー、イベント、視察旅行のリアル開催も徐々に再開した。
などの説明がなされました。
第2号議案については
 【収入】
① 収入総額は予算より微増。増加要因としては、行事参加者の増加とFLP(次世代リーダー育成プログラム)参加費。
 【支出】
① 広告宣伝費は、オフィスアワードでの月刊総務広告費が新規
② 謝金は、オルガテックと未来の働き方シンポジウムでの増加
③ 印刷製本費は、G法広報用のパンフレット制作費
④ 会議費は、シンポジウム、セミナーなどのイベントの参加者増による会場費、運営費が増加。
⑤ 情報通信費は、新規のシステム導入が一段落して、初期投資が減少。
⑥ 減価償却費は、事務所改装を延期したため、昨年と同規模。
などの説明がなされました。

第6号議案については、定款に基づき、今回の総会の終結時で現在の理事・監事の任期は終了し、今総会で新たな理事・監事を選任しました。
理事は、定数30名以内に対し、25名が再任、5名が新任となりました。
監事は、定数2名以内に対し、2名が新任となりました。

新理事の5名は以下のとおりです。
新井宏昌氏  三進金属工業(株) 代表取締役社長
田嶋譲太郎氏 日本ファイリング(株) 代表取締役社長
天野太郎氏  (株)オフィスバスターズ 代表取締役会長
鷹野準氏   タカノ(株) 代表取締役社長
川原田淳氏  トヨセット(株) 代表取締役社長

新監事の2名は以下のとおりです。
青山成行氏  アイコ(株) 代表取締役社長
吉田朋弘氏  日学(株) 代表取締役社長

新理事に就任した天野氏、鷹野氏、川原田氏が挨拶を行いました。
この時点で、第11回定時総会は終了し、引き続き第2回理事会が開催されました。

理事会で正副会長、専務理事、会計理事を選任

第2回理事会では、今回で会長を退任する黒田会長に代わり、新しい会長に中村雅行氏(株式会社オカムラ代表取締役 社長執行役員)を選任しました。また、副会長に黒田章裕氏(コクヨ株式会社会長)、今泉嘉久氏(プラス株式会社代表取締役会長)、山田匡通氏(株式会社イトーキ代表取締役会長)、大久保昇氏(株式会社内田洋行代表取締役社長)、塚本幹雄氏(コマニー株式会社代表取締役 会長執行役員)、専務理事に貫名英一氏、会計理事に内記政春氏(株式会社ナイキ代表取締役社長)を選任しました。

中村新会長が新任の挨拶

新会長に就任した中村雅行氏が就任の挨拶を行い「ただいま、理事の皆様方からご選任頂き日本オフィス家具協会の会長に就任させていただきました。大変名誉なことですし、重責ではございますけれども、理事の皆様方のご協力を得ながら、業界発展のために努力していきたいと思っております。後ほどの懇親パーティでもご挨拶の機会があるとのことなので、ここでは、4年間に亘って業界発展のために尽くされました黒田前会長様への感謝を申し上げて私のご挨拶に代えさせていただきます。先ほど、昨年度の報告が縷々事務局からありましたとおり、業界として初めて中期経営計画というものをつくりまして、いろいろなチャレンジをしてきたわけです、また、各種の講演会の実施や特にオルガテック東京の開催等大変成功を収め、本当に業界発展に向けた新たな取り組みにご尽力されたということで心から感謝の意を表したいと思います。今後とも大所高所からアドバイスを頂きたいと思っております。

新会長就任の挨拶をする中村雅行氏


さて、いろいろなところで人的承継論の時代ということがよく言われるようになりました。4、5年前頃から、それ以前は会社が働く場所を決め、会社が労働時間やいろいろなことを決めて、ワーカーが仕事をしてきたわけですが、最近は、ワーカーそのものが自分で働き方を決めて働く時間も決めて働く場所も決めて仕事をするようになりました。本当に時代が変わったなと思います。それだけ価値観が変化したというふうに感じております。ワーカーにとっての新たな価値のある働く場の環境づくりということが我々のこれからの大きな仕事だと思います。これは社会にとっても非常に重要なことで、そういう仕事を作り出す、需要を作り出す新たな役割を担っているという意味では、この日本オフィス家具協会というものは非常に重要なポジションにいるのではないかと考えております。
いつも申し上げていることですが、大きい時代の変化があると必ずその裏には新しい需要の芽が生まれます。それをうまく我々の売上とか利益に結びつけられれば業界そのものがもっと発展できるのではないかなというふうに思います。皆様のご協力を頂きながら、需要拡大のために1期2年、最長4年という任期を精一杯努力していきたいと思いますので是非皆様のご協力をお願いして簡単ではございますが、私の挨拶とさせていただきます」と述べました。

黒田前会長が退任の挨拶

続いて前会長の黒田章裕氏が退任の挨拶を行い「会員の皆様方との交流、社長会をはじめ、いろいろな会合で皆様方といろいろな立ち話や酒を交わしながら、また、ゴルフをしながらという時間の経過のなかで、皆様が自社のビジネスモデルのなかで業界というものに対して大変前向きに取り組んでいただくなかで、業界発展のために尽力することができたというのが私にとりましては大変有意義な時間であったと思います。どこかではバッティングしている可能性もあるのですが、しかし日本の大きな需要化に向かって、我々は日本のオフィスを通じて日本の経済の発展、また、そこで働いている人たちの人生や幸せを作り上げていくのだという、我々の持っている、個人的に持っている夢、やりがい、そういうものを皆様と話をしていると表現は違ってもご一緒にというような姿勢や思いなどを聞く機会を頂戴しました。それがある意味うまくできたかどうかはわかりませんが、4年間勤められた最大の要因だというふうに思います。それぞれの企業においては、材料費の値上げ、人材採用、いろいろな働き方の変化など経営上大変難しいポイントはたくさんあったと思いますが、そのようなものばかりではなくて、人が集まり、業界発展のために、結果的にはそれぞれの企業、お客様に貢献できるという思いでご一緒できたことは、私としては大変よい機会を頂戴できたと思っております。幸いこれからも副会長職に就いてご一緒できますので、それを続けていくことで、皆様方の企業の発展、社員の安寧、は当然ですが、併せてお客様に大して大きな成果を生むような、微々たる力かもしれませんが、ご一緒にやっていきたいなと思っております。これからもご縁をいただきした方々と、業界の皆様方と業界の発展はもちろんのこと、日本のオフィスで働く皆様、何よりも皆様方の会社で働いている人たちが、この会社で働くことでよかったという思いが持てるような協会に一歩ずつ近づけていければというふうに思っております。4年間という期間でございましたが、大変ありがとうございました。何よりも会員企業、理事会、そして正副会長、併せて事務局の職員の方々、大変よい機会を与えて頂きましてありがとうございました。私の73年間の人生のなかでこれほど楽しくてやり甲斐のあった時間はなかなか見つかりません。高い壇上からですが心からお礼をいわせていただきます。最後に中村新会長頑張ってください。ありがとうございました」などと述べました。

「日本オフィス家具協会中期経営計画2023~2025」を説明

そこで第2回の理事会は終了し、それに続いて、貫名専務理事から「日本オフィス家具協会中期経営計画2023~2025」の説明が行われました。
同中期計画の目次は以下のとおりです。

はじめに JOIFA中期経営計画策定にあたって
第1章 JOIFA中期経営計画方針
  1 この3年間の活動成果
  2 JOIFAが大切にしたいステークホルダーと3つのミッション
  3 社会及び業界周辺の環境の変化
⑴ オフィス関連ビジネスに影響を及ぼす主な事象
⑵ JOIFAとして取り組むべき課題
  4 JOIFAに実施する主要事業
第2章 主要事業の取組み
  1 委員会事業
  2 通常事業
第3章 経営基盤強化
第4章  収支計画
資料

その中で、第1章の3の⑴オフィス関連ビジネスに影響を及ぼす主な事象については、「コロナ禍は、今まで以上に働くことの意味を考える機会となり、社会課題に対する人々の意識を高めることとなった。その中でも、持続可能な社会の実現が世界の共通課題となってきた。また、DXなどの技術の進歩による働き方の変化も当業界に影響を及ぼす大きな流れとなっている。」として、「サスティナビリティへの関心度の高まり」「働き方の多様化」「オフィス市場縮小への懸念」「DXによる働き方の変化」「市場のグローバル化」「人材の不足」「物流・施工・アフター体制の逼迫」「行政との連携」をあげました。
同⑵JOIFAとして取り組むべき課題については、「JOIFAでは、業界が直面する課題と、将来を見据えた社会課題の解決の双方に取り組んでいく。これらには会員各社が個別に対応するものもあるが、業界を挙げて取り組むことによって、大きな成果が期待できるものと考える。今回の中期経営計画では、各委員会活動を始めJOIFAの事業でこれらの課題に取り組んでいく。」として、「サスティナビリティへの取組み」「未来の働き方の研究と啓蒙」「海外市場の調査研究」「行政機関との連携強化」「会員企業の人材確保」「会員企業の人材育成」「物流・サービス体制の改善」「JOIFA改革」をあげました。

懇親パーティを開催

第11回定時総会および第2回理事会終了後懇親パーティが開催され、同協会事務局長の内田道一氏が司会進行を行い、改めて先ほど終了した理事会で新会長として中村雅行氏が就任したことを報告しました。

来賓の紹介が行われ、経済産業省製造産業局生活製品課企画官(日用品・地場産業品担当)の塚本裕之氏、同課長補佐の谷口淳子氏、同係員の宮里かれん氏、一般社団法人日本家具産業振興会専務理事の高橋清司氏、一般社団法人ニューオフィス推進協会専務理事・事務局長の竹森邦彦氏が紹介されました。

中村会長の懇親パーティでの挨拶

次に会長挨拶が行われ、中村雅行会長が挨拶を行い「先ほどの理事会で皆様のご新任を得て日本オフィス家具協会の会長に就任させていただきました。大変名誉なことでもありますし、重責ではございますが皆様方のご支援を得て、業界の発展のために努力する所存でございますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど何卒よろしくお願い申し上げます。また、黒田前会長様にはこの4年間業界、日本オフィス家具協会の発展のためにいろいろな新規性といいますか、初めて中期経営計画を設定されるとか、各種の講演会も実施していただきました。オルガテック東京を2年連続で開催され来年も開催されるなど、業界のために非常によいことだと思います。本当に長い間ありがとうございました。心から感謝を申し上げます。今後ともアドバイス等がありましたら是非お願いしたいと思っております。

懇親パーティで挨拶する中村新会長


ご承知のとおり我々の業界は今いくつかの課題に直面しているというふうに思っております。最初にサスティナビリティの観点から製品を売って終わりという時代は終わったと思います。売ったあとの製品や部品のリサイクルとかリユースの仕組み、仕掛けをつくる必要がございますし、そのための製品の分類や規格を見直していく必要があると感じております。
また、直近で、経済産業省様からも対策を講じるように要請がございますけれども、物流の2024年問題への対応につきましては我々の業界そのものが「ガサ」が大きくて運賃がかかる典型的な業界ではないかというふうに思っております。それを効率的に保管したり物を運んだり、組み立てをしたりということが必要なわけで、特に共同配送も一つの解決策となると思いますが、ただ共同配送一つをとってみてもシステムをどうつくり上げていくのか、非常に大きい問題があると思います。この辺も皆様の知恵をいただきながら一つの方向性を出していきたいというふうに考えております。
三つ目に人手不足への対応と働き方改革というものがあります。例えば建設現場では昔は工期が間に合わないと土日残業でこなしていくということが当たり前でございましたが、いまや日曜日は稼働しないということが原則です。なおかつ土曜日は月4回のうち2回は休みにしようという慣習になってきております。私たちの業界も休日、特に日曜日については、工事については協力会社の人手不足もありますし、業界全体の課題として対策を講じていく必要があると感じております。それ以外にも多くの課題がありますが会員の皆様の知恵とご協力でいい方向に指針がだせればというふうに思っております。
2年前からJOIFA統計というものをつくりまして、今おおよそ8000億円を超える我々の業界規模になってきたというふうに認識しております。大切なことはいうまでもなく8000億円をさらに伸ばしていくという努力が必要だというふうに思っております。需要をつくるということは、たゆまずやっていかないと膨らんでいかないと思いますし、需要をつくるということは、提案とさらに大きいのは文化をつくるということが非常に重要なのではないかというふうに思います。例えば、皆様がつくられているワークブースがなぜいっぱい売れるのか。若者がスマホをずっといじって生活をしている、そういう人たちがあの中に入って働くと、一言でいうと、あのブースの中で仕事をする者がかっこいいという文化をつくったのだと思います。そういう文化をどれだけつくれるのかということが、これからの我々の非常に大きなテーマだというふうに思います。
アメリカのオフィス関連の週刊誌を読んでおりますと2023年のオフィスの8つのトレンドというものが載っておりまして、1つ目がオフィスが価値ある語らいの場であること、と書かれています。2つ目に生きがいを感じられる場づくりということが書いてあるんですね。アメリカでさえも価値ある語らいの場とか生きがいを感じられる場づくりだとかこのようなことが一つの大きいテーマになってきているということで、テレワークで会議が公式化して目的以外の会話が減って生産性が落ちるということは、やはり非常に問題ではないか、と言われはじめております。このあいだ日経新聞の記事を読んでおりましたら、アメリカのマイクロソフト社が「全社的なリモートワークへの移行に関する分析結果」というものを発表してまして、それを見ますと、リモートワークへの移行で社内のコミュニケーションが減少することで従業員の生産性と長期的なイノベーションが阻害されていると書かれています。さっき言った創造的なオフィスのはずが長期的なイノベーションが阻害されているという結果が出ているといわれております。あらためて、アフターコロナの時代、新しい時代の幕開け、新しい時代がスタートしたと思っております。本当の意味でオフィスを価値ある語らいの場にできるかどうかというのが私たちの大きい提案のテーマだと思います。そういう意味からすると我々の未来は結構明るいなと思うんですね。やっぱり夢をみて市場を大きくしていくということが非常に重要だと思います。ここにお集まりの皆様全員で新たな需要をつくりだして、さらに業界が発展できるように是非会長職を務めてまいりたいと思います。あらためまして、皆様からのご協力、ご指導をいただきながら任期を全うしたいと思いますので、ぜひ今後ともよろしくお願いいたします」などと述べました。

経済産業省製造産業局生活製品課企画官の塚本裕之氏の来賓挨拶

来賓挨拶をする塚本企画官

続いて来賓を代表して、経済産業省製造産業局生活製品課企画官の塚本裕之氏が行い「本日は日本オフィス家具協会の総会が無事に終了されましたこと誠におめでとうございます。お祝い申し上げます。また、黒田前会長におかれましては、日本オフィス家具協会ならびに業界の発展に多大なるご貢献をなされましたことを改めて御礼申し上げたいと思います。中村新会長これからもどうぞよろしくお願いしたいと思います。先ほどの会長のお話でもありましたが、リサイクルの問題、物流の問題等々、いろいろな課題もございますが、コロナもだいぶ落ち着いてきまして人の動きなども活発になってまいりました。ウクライナの問題など世界情勢もいろいろな問題を抱えているなか、各業界大きな課題を抱えていると思います。私もオフィス家具の業界の皆様をはじめ100を超える団体様を担当させていただいておりまして、非常に多くの団体の方からいろいろな課題についてのお話を伺っていおります。そのなかで共通する課題もあれば、それぞれ業界によって異なる課題もありますので、ぜひ、いろいろと課題などもお聞きしながら解決に向けて、いろいろなご支援やお取り組みについて協力をさせていただきたいなと考えてございます。特にオフィス家具協会の取組みの中で、オルガテック東京は、私も今年参加させていただきまして、各ブースも見学させていただきました。非常にいろいろなお取り組み、まさにコロナが落ち着いてきたなか今後のオフィスのあり方についていろいろなところがご提案をされていたと思いました。コロナでリモートワークが非常に進んできたこともありますけれども、やはりオフィスに来てそのなかで新しい政策などが生まれていくということで我々もコロナ中はほとんどの職員がリモートワークで家で仕事をしているような形になっていたのですが、今や皆オフィスに出て来てオフィスで仕事をするのがあたりまえになってきています。働き方もコロナ前の時のように仕事をするのではなく、オフィスに来ているのですけれども、働き方も変わってきているのかなと、考え方も変わってきているのかなと思います。そうしたところもオルガテック東京で拝見したIT技術であるとか、オフィス家具もいままでのオフィス家具とは違った形のものをいろいろと拝見させていただきました。オフィスにおいて仕事もするのですが、職員、社員が快適に過ごせるというところも非常に大事なのではないかというふうに思っております。オルガテック東京は来年もまた開催されるということで当省といたしましても引き続きのサポート、ご支援をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。」などと述べました。

新会員の紹介と乾杯の発声

次に、新入会員の紹介が行われ、株式会社キノシタ(神戸)、株式会社テルウェル東日本の代表者が紹介されました。

続いて黒田章裕前会長が乾杯の挨拶を行い、「中村丸の出航につきまして、新会長のご挨拶にございましたように、決して順風満帆ではないというふうに思います。ぜひ我々漕ぎ役、風を後ろから送り役、それぞれの人たちに自社の事業を通じるなり、いろいろなカタチで追い風を吹かしてより速く、より遠くへ船が行くようにしたい、また、それを皆様と一緒に誓いたいと思います。新しい門出の祝いということで杯を上げさせていただきたいと思います」と述べ、乾杯の発声を行いました。

黒田前会長の乾杯の発声

今泉副会長が中締めの挨拶

和やかな歓談が続いた後、今泉副会長が中締めの挨拶を行い「今回黒田会長がご退任されましたが、私たちにとっては、本当に充実した、私たちにとってはハッピーなよい4年間であったと思います。心からご苦労に感謝したいと思います。中村新会長もスピーチをなさいましたけれども、新しい産業を一緒につくっていこうという心意気が感じられてとても頼もしい会長だと思っております。

中締めの挨拶をする今泉副会長


さて、最近ある話を聞いてショックを受けたのですが、皆様方の会社はどうでしょうか。私どもの会社ではコロナが酷い時の出勤率は30%ほどで、70%くらいの人たちが出勤しなかったです。それが5割になり、今現在は大体7割くらいの出勤率で、ほぼコロナ前と同じくらいかなというふうなことになってきたわけですが、ところがある方が、外資系の会社は戻ってないというんですね。まだ10%だというのです。90%の人が出勤していないというのです。でも会社は回っているというのです。これはじつはぞっとする話で、オフィス家具業界の業績は割とホットで、これはなぜかというと出勤率が上がってきたために、それに必要な道具というのが売れているからだと思うのですけれどもそれが10%の出社率で回ってしまうとなると大変なことだなということですが、しかし、もう一つなぜ日本は7割に戻って、外資系は10%のままなのだろうということに疑問を持ちました。
結局は皆様方の中にある遺伝子なのですね。多分僕ら農耕民族出身の民族は、共同作業というか皆で手を携えてやるということがとても重要で、それこそ遺伝子のなかに組み込まれているわけですね。ところが狩猟民族の欧米の方々というのは、できる限り少ない人数で鹿やイノシシを狩るとその分分け前が多いわけですから、それが遺伝子にあるとすると、今の日本の経済が世界的に見てどんどん落ちて、これはひょっとすると僕らの遺伝子なのではないか、そうだとすれば困ったもんだと思いました。しかしちょっと待てよと、みんなで共同ワーク、チームワークをすることがそんなに悪いことかと、それこそ三人寄れば文殊の知恵、やっぱりそれなりのみんなのアイデアが重なっていけば決して悪いことではないというふうに思っているのですが、それでも欠陥はあるな、と。それは何かというと尖ったところがなくなるんですね。尖ったものがなくなって3人でやる5人でやる10人でやる、みんなの意見を少しずついれていくと限りなく丸くなっていく。色も最初は真っ青だったものが、真っ赤だったのが限りなくグレーに近づいていく。これが私たちのベースにあるとしたら、僕たちはチームワークはするんだけれど、もっと尖った会社を皆様とともにつくり上げていかなければいけないのだなあとつくづく思いました。」などと述べ、一本締めで懇親パーティを締めました。

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