東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告

4/24 ~4/30、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)

【今週の目次】

① 第 2 回 オルガテック東京 2023 、盛況の裡に閉幕

② イトーキ、「オルガテック東京2023 BEST PRESENTATION AWARDS Supported by ELLE DECOR Magazine」で準グランプリ受賞

③ イトーキ、「レッドドット・デザイン賞2023」を受賞

④ コクヨ、「2023年レッドドット・デザイン賞」受賞

⑤ カリモク家具、大阪エリアに期間限定ショールームを開設へ

⑥ オカムラ、阪急うめだ本店で開催の「Disney100 THE MARKET」特設コーナー「ART GALLERY」に出品へ

⑦ ATS、「KooNe Planter (クーネプランター)」 を発売

+注目のコラム オフィス山人の少し深堀り

第 2 回 オルガテック東京 2023 、盛況の裡に閉幕

すべてがスケールアップし、来場者数 26,000 ⼈以上を記録

2023年4月24日から4月30日までのオフィス家具業界の主なハイライトについては、第 2 回「オルガテック東京 2023」は、4 ⽉ 26 ⽇から 28 ⽇まで東京ビッグサイト⻄ 1・2 ホールで開催され、3 ⽇間で 26,000 ⼈以上の来場者を記録し、盛況のうちに閉幕しました。

同展によると、展⽰⾯積を前回⽐約2倍に拡⼤し、国内外から初出展 78 社を含む 127 社のトップブランドが集結した会場は、2 度⽬の開催に更なる期待を寄せる来場者の熱気に包まれまたといいます。

プリモ・オルピラ⽒による基調講演を実施

開催初⽇には、マクドナルドやアディダス、スラックといったアメリカ⻄海岸の最先端のオフィスを⼿掛ける「Studio O+A」の代表・創業者であるプリモ・オルピラ⽒による基調講演が⾏われました。

新時代のオフィスデザインを次々と⽣み出しながらも、多様化する顧客の課題に真摯に向き合うオルピラ⽒の姿勢に、レセプションホールを埋め尽くす⼤勢の聴衆が魅了されたとしています。

イトーキ、「オルガテック東京2023 BEST PRESENTATION AWARDS Supported by ELLE DECOR Magazine」で準グランプリ受賞

イトーキは、東京ビッグサイトで開催中のオフィス家具見本市「オルガテック東京2023」において優れたブースを表彰する『BEST PRESENTATION AWARDS Supported by ELLE DECOR Magazine』で準グランプリを受賞したことを4月27日に発表しました。

『BEST PRESENTATION AWARDS Supported by ELLE DECOR Magazine』では、今回のイベントテーマである「SHIFT DESIGN」を表現するための "全体コンセプト" "デザイン性" "機能性" "独自性" "サステナブル性"を基準にブース審査が行われたといいます。

イトーキは、プロダクトに出会いやすく設計されたブース入口の傾斜や、各プロダクトの魅せ方において高い評価を得、準グランプリを受賞したとしています。

イトーキ、「レッドドット・デザイン賞2023」を受賞

イトーキは、Olika(オリカチェア)、inSAIL(インセイル)、torteU (トルテユーチェア)の3製品が、国際的に権威ある(同社)デザイン賞の⼀つであるドイツの「red dot design award 2023」プロダクト部門で「レッドドット・デザイン賞2023」を受賞したことを4月25日に発表しました。

コクヨ、「2023年レッドドット・デザイン賞」受賞

コクヨは、フレキシブルな働き方をサポートするチェアー「pallo(パロ)」とカジュアルチェアー「Liite(リーテ)」の2製品が、世界的に権威あるドイツのデザイン賞「2023年レッドドット・デザイン賞」を受賞したことを4月28日に発表しました。

「レッドドット・デザイン賞」は1955年から続く、世界的に権威あるデザインに関する賞の一つで、デザインの革新性や機能性など9つの基準から審査されるとしています。

カリモク家具、大阪エリアに期間限定ショールームを開設へ

カリモク家具は、『大阪ポップアップショールーム』を期間限定で、2023 年 5 月 24 日(水)から商業施設「あべの and」内にオープンするといいます。全国のショールームとしては26 カ所目、関西エリアにおいては 4 カ所目のショールームとなるとしています。

実際に商品に見て・触れることで、掛け心地や使い心地などを楽しめる「体感型ショールーム」をコンセプトに、関西エリアの顧客に快適な暮らしづくりを提案していくとしています。

オカムラ、阪急うめだ本店で開催の「Disney100 THE MARKET」特設コーナー「ART GALLERY」に出品へ

オカムラは、2023年4月26日から5月8日まで、阪急うめだ本店で開催される「Disney100 THE MARKET」の特設コーナー「ART GALLERY」に、「スパイダーマン」をデザインモチーフにした特別チェア、オフィスシーティング「CYNARA(シナーラ)」スパイダーマンデザインとゲーミングファニチュア「STRIKER(ストライカー) SEATING EX」スパイダーマンデザインの2タイプを出品することを4月24日に発表しました。

ATS、「KooNe Planter (クーネプランター)」 を発売

ATS(株式会社ATS、本社:横浜市、以下、ATS)は、株式会社JVCケンウッドの空間音響デザインソリューション「KooNe(クーネ)」のコンセプトを踏襲し、おしゃれな植栽と心地よい自然音が一体化した、「KooNe Planter(クーネプランター)」を2023年4月28日から発売およびレンタルを開始したといいます。

注目のコラム オフィス山人の少し深掘り

今週まず注目した記事については、第 2 回 オルガテック東京 2023 、盛況の裡に閉幕の記事です。
4月26日から28日までの3日間、東京ビッグサイトにおいて、オルガテック東京2023が開催されました。昨年の第1回に引き続き今回は2回目の開催となりました。
山人は3日間、取材のため会場で過ごしましたが、3日間堪能させていただきました。本当は3日間では、見切れない、味わい尽くすにはあまりにも見どころがあるイベントや展示が多く、実は取材したいブースの数が思っていた以上に進まなくてこまりました。
各ブースの取材が進まない理由の1つに、主催者イベントや出展者プレゼンテーションプログラムの充実がありました。どれも内容のある見どころ、聴き応えのあるセミナーで、今後のオフィスや働き方に対する示唆に富んだものであったと思います。
特に第1回JOIFAオフィスアワードのノミネート企業のプレゼンテーションと表彰式は、注目のイベントだったと思います。


1日目と2日目の17時以降に開催されたオルガテックナイトもベストプレゼンテーションアワードの表彰式やサプライズコンサートなどが行われ、見本市を盛り上げる、また、格調高くするための演出としても素晴らしいものだったと思います。
特にサプライズコンサートでは心憎いサプライズの演出が仕掛けられていたりして、会場が大いに盛り上がったと思います。


その、会場となったエクスペリエンスエリアは、ホスピタリティにおいても、的を得た試みで、イベントがない時でも、自由に体を休めたり、キッチンカーの飲食を楽しんだり、もちろんテレワークなども行っている人もあり、多目的、多機能な空間としてオフィスの展示会としてふさわしいものだったように思います。


各ブースも話題性や魅力に富んだものが多く、充実していたと思います。当然ながら、日本オフィス家具協会(JOIFA)の共催なので、出展社はその会員企業が中心ですが、今後はそれをコアにしながらももっと規模が大きくなる可能性を秘めているのではないかと思います。特にインターツムショーケースと名付けられた一角には、JOIFA賛助会員である企業を中心に、部材や生地などの素材メーカーが出展していましたが、それらの分野にもっと焦点を当て、ITなどを含めた分野の裾野を広げることが今後期待されるのではないかと思います。今後回を重ねるにしたがってそのあたりは期待したいところです。

イトーキ、「オルガテック東京2023 BEST PRESENTATION AWARDS Supported by ELLE DECOR Magazine」で準グランプリ受賞の記事ですが、これもオルガテック東京関連ですが、個人的な感想を言わせていただければ、今回、特に注目を集めたブースの1つだったのではないかと思います。

特に、天井というより屋根までも持つ木製やぐらシステム「ソルミオ」を中心に構成された「Reunionエリア」は、従来では感じることの無かった独特の雰囲気を持つ空間を形づくっていて、どこか懐かしいような、異国の情緒とでもいいたいような世界を感じさせてくれていたのではないかと思います。山人はちょうどジブリのアニメのようなイメージを受けました。Reunion(再集結)をどのように迎えるかということは企業にとってはとても重要なポイントであり、ポストノーマル時代に求められる新たな働く環境を実現するという同社のテーマが遺憾なく発揮されていたと思います。オフィス家具という道具を使ってどれだけの世界が構築できるかということを考えたとき、この業界の将来性とおもしろさを感じることができたと思います。

イトーキ、「レッドドット・デザイン賞2023」を受賞の記事ですが、オリカチェアについては、「カジュアルなインテリアによく似合う、プレーンで愛らしいミーティングチェア。座り心地と、空間を多用途に利用するための機動性、収納性を高めるネスティング機能を併せ持っている」という説明においては、文章にしてしまうと従来のミーティングチェアと何ら変わらないようにみえますが、実際の製品をみると最先端、最新のミーティングチェアだということがわかります。それが時代の流れ、製品の進化なのだと思いますが、新しさということはそういうものなのだと思います。


インセイルのポイントは機動性だと思います。「フォーカスワーク」と「コミュニケーションワーク」との切り替えがスムーズに行えるのが大きな特長でいかにも最新のオフィスに適した機能だと思います。


トルテユーチェアについては、イトーキ独自だという「デュアルモーションロッキング」に「オールワントーンカラー」「セラミック調の質感を持つバックシェルなどこれも最新のオフィスチェアの要件が揃っていると思います。実際、イトーキの伝統的な座り心地を残しながらもその座り心地は最新のものであるという感じがします。

コクヨ、「2023年レッドドット・デザイン賞」受賞の記事については、パロについては、説明文を見てもわかるように最新の要件を備えていると思います。それだけではなく、実際の座り心地も座った時の第一印象から、ちょうど良いロッキング、柔らかく厚みのある背と座の感じなどが非常によくできているのではないのではないかと思っています。


リーテについては、やはり若干のチルト機構がこのイスに高級感を与えていると思います。「背座を傾けることができるチルト機構と包み込み感のあるシェル形状で、長時間の作業をしっかりサポートするとしています。」という説明文にもありますが、まさにその通りで、このタイプで長時間の作業をサポートできるということは大きなメリットだと思います。

イトーキとコクヨの同賞の受賞製品については、最新の製品、しかも同賞を受賞するにふさわしいものであるといえると思います。さすがに選ばれるだけのことはある。そういう感じがしました。選ぶ方の見識、眼力もさすがだと思いました。

(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)

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