東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告

4/11 ~4/16、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)

【今週の目次】

① イトーキ、オフィス家具⾒本市「オルガテック東京2023」に出展へ

② オルガテック東京2023、オルガテックナイト開催へ

③ オルガテック東京2023、+Wの空間 Supported by ACTUSを提案

④ コクヨ、「 THE CAMPUS FLATS Togoshi」の入居 募集 開始

⑤ カウネット、大阪体育大学浪商高校の探究キャリア授業をサポート

⑥ コクヨ、「キャリアオーナーシップ経営AWARD 2023」で優秀賞を受賞

⑦ コクヨ、コクヨドアーズのバーチャルショップをオープン

+注目のコラム オフィス山人の少し深堀り

イトーキ、オフィス家具⾒本市「オルガテック東京2023」に出展へ

"Wander into(さまよう)& Reunion(再集結する)"をテーマに、オフィスの新たな空間価値とプロダクトを提案

2023年4月10日から4月16日までのオフィス家具業界の主なハイライトについては、イトーキは、2023年4⽉26⽇から28日までの3日間、東京ビッグサイトで開催されるドイツ発・アジア最⼤規模のオフィス家具⾒本市「オルガテック東京2023」ワークプレイストレードショーに出展することを4月11日に発表しました。

同社ブースでは「Wander into(さまよう)& Reunion(再集結する)」をコンセプトに、オフィスの新たな空間価値とプロダクトを提案するとしています。

同社によると、ハイブリッドな働き⽅が主流となった現在、オフィスに戻る理由や真価が問われると共に、地球環境への配慮やオフィスワーカーのウェルビーイング実現のニーズがより⼀層⾼まっているといいます。それらへの回答として、同社は2つのエリアを⽤意したとしています。

ブース周辺部の"Wander intoエリア"は、リサイクル素材や⽊材活⽤による環境共⽣、ICT活⽤による分散した場と場のつながりや快適な⾳環境を感じられるプロダクトが並ぶといいます。
中央部の"Reunionエリア"は、広場のような解放感で⼈間らしさを解放し、⾃由で活発な集いやひらめきを創発する空間となっているとしています。

また、ブースでの電⼒使⽤により発⽣するCO2排出量(2t)のカーボン・オフセットにも取り組むとしています。

オルガテック東京2023、オルガテックナイト開催へ

オルガテック東京2023は、4月26日から28日までの三日間東京ビッグサイトで開催される同展でオルガテックナイトを開催するということを4月3日に発表しました。

同展では、日中、多彩なブースを巡ったあとは、お酒を片手に歓談のひとときを。として
4月26日と27日に17:00から、エクスペリエンスエリアや各出展ブースにおいて
「オルガテックナイト」が催されるといいます。
リラックスした雰囲気のなか、新たなコミュニケーションが生まれる場となるとしています。
さらに27日は、ステージ上でのサプライズイベントも用意しているといいます。
17:00からの「オルガテックナイト」を、楽しんでほしいとしています。

オルガテック東京2023、+Wの空間 Supported by ACTUSを提案

オルガテック東京2023は、4月26日から28日までの3日間開催される同展で、「+Wの空間 Supported by ACTUS」を提案をすることを4月3日に発表しました。

同展によると、コロナ禍により働き方の多様化が進み、ハイブリッドワークも定着。
リモートによる在宅ワークは当たり前となっているといいます。
そんないま、オルガテック東京が提案するのが「+Wの空間」だとしています。

居住空間にあるLDK(Living Dining Kitchen)にW(Work)をプラスする。
それは書斎のように独立した空間だったり、LDKの一部となっているちょっとしたワークスペースだったり。
間取りやライスタイルに合わせてスマートに、働く場所を調和させ、心地いい暮らしと効率のいいワークスタイルを両立させる。
そんな「+Wの空間」には様々なブランドによる+Wな製品が置かれているといいます。
「+Wの空間」、ここからホームワークの在り方が新しくなるとしています。

コクヨ、「 THE CAMPUS FLATS Togoshi」の入居 募集 開始

コクヨは4月13日、「THE CAMPUS」の新展開として2023年8月にオープンする、住みながら、いつかやりたかったことを、試せる生活実験型集合住宅「THE CAMPUS FLATS Togoshi(ザ・キャンパス フラッツ トゴシ)」の詳細情報を公開。また、同施設の入居者募集を、2023年4月13日から公式HP上で開始することを発表しました。


同施設最大の特徴は、いつかやりたかったことを気軽に試すことができる、大小様々なプロ仕様の「スタジオ」が設置されていることだといいます。1日単位で自分だけのお店を開店できる飲食店営業許可付きの「スナック」や、ヨガ講師としてレッスンも開催できる「フィットネス」など、計8つの「スタジオ」を施設内に設置しているとしています。
入居者のいつかやりたかったことへの挑戦は、選考倍率80倍の中から選抜された同施設専任のコミュニティマネージャーと運営チームがサポートするとしています。

カウネット、大阪体育大学浪商高校の探究キャリア授業をサポート

カウネットは、大阪体育大学浪商高校の探究キャリア授業において、商品企画のノウハウについてサポートする取り組みを実施したことを4月14日に発表しました。


今回の取り組みは、大阪体育大学浪商高校の探究キャリア授業の一環で行われたといいます。
テーマの中の一つに、生徒が商品企画・開発の考え方を学び、実際にその一部を経験することで、「モノ(製品)」を生産・販売する企業の仕事を知ろう、という内容があり、商品企画から販売までの各役割を担う、株式会社日興商会、コクヨマーケティング株式会社、株式会社カウネットの3社が、それぞれの立場からサポートしたとしています。

コクヨ、「キャリアオーナーシップ経営AWARD 2023」で優秀賞を受賞

コクヨは、「キャリアオーナーシップ経営AWARD 2023」(2023」で、優秀賞を受賞したことを4月11日に発表しました。
同社の受賞理由は以下だといいます。
「事業と人材の同時成長」を基本方針として、「キャリアセンター」の設置や社内複業制度の導入など、複数の施策取り組みによって人材成長サイクルを戦略的に回しており、成果にも繋がっている。
これら取り組みが非連続なキャリア育成を実現している点を評価。

コクヨ、コクヨドアーズのバーチャルショップをオープン

コクヨは4月12日、羽田空港第3ターミナル駅直結の商業施設、羽田エアポートガーデン内の直営店「KOKUYODOORS(コクヨドアーズ)」のバーチャルショップをオープンしたことを4月12日に発表しました。


コクヨドアーズは、日本を訪れる海外の人に向けて、同社の、ひいては日本の文具の魅力に出会い、興味を持ってもらうきっかけとなる場所として、2023年1月に羽田エアポートガーデン内にオープンしたコクヨの直営店で、工場直送のノート原紙ロールへのタッチアンドトライコーナーや文具のIoT自販機の設置など、ユニークな文具の購買体験を提供しているといいます。

同社は、それらの取り組みの新たな一歩として、時間や場所の制約を超え、インターネットを通じて世界中から(※1)アクセスできるバーチャルショップをオープンしたといいます。実店舗をMatterport社の技術によって3Dスキャンし、デジタルツインとしてバーチャルに再現しているとしています。

バーチャルショップ内を自由に歩き回りながら、店舗の世界観や商品との偶然の出会いを楽しんでもらうことで、実際の店舗に行けない人でもコクヨドアーズの魅力の一部を体感することができるといいます。ポップアップ画面でより詳しい情報を取得することや、一部の商品については公式オンラインショップから実際に購入(※2)することも可能だとしています。

注目のコラム オフィス山人の少し深掘り

今週まず注目した記事については、イトーキ、オフィス家具⾒本市「オルガテック東京2023」に出展へです。特に、同社のブースコンセプトである「Wander into(さまよう)& Reunion(再集結する)」に着目しました。


同社がいうようにコロナ禍での約3年間、我々はさまよっていたのだろうと思います。しかしその間私たちは何もしなかったわけではありません。同社がブース周辺部の"Wander intoエリア"にリサイクル素材や⽊材活⽤による環境共⽣、ICT活⽤による分散した場と場のつながりや快適な⾳環境を感じられるプロダクトが並ぶ、とするように、企業も個人も実はそのような新しいテーマをそのさまよいの時間のなかで、気づき、学んでいたのではないかと思います。それはいわば「遊学」とでも呼びたいことで、再集結するとした"Reunionエリア"は、広場のような解放感で⼈間らしさを解放し、⾃由で活発な集いやひらめきを創発する空間、となっているのは、一旦学んできたテーマを学び、考え、解釈、習得し再構築するという行為を行うことが示されているブースのではないかと思います。しかも今回の同社の発表ではそれがいかにも気分の良い空間で実現できる、そのような期待を持たせているように思えます。


そこには、さまよいながら学び、特別の場において再構築する、すなわち習い、会得するという流れが実際の流れとして表現されているのではないかと思えます。
そのブースは、知ってはいたけれども、今まで実際にはなかったもの、遠い昔に忘れていたものを想い起させるものであるようなイメージがあります。


そのなかで、⽇本初上陸となるスペインのファニチャーブランド「esPattio(エスパティオ)」の取り扱いを開始するということも、ブースの演出と大いに関連があると思いますが、こちらについてもまた、展示される実際のブースを期待したいと思います。

オルガテック東京2023、オルガテックナイト開催へ、と、オルガテック東京2023、+Wの空間 Supported by ACTUSを提案、とオルガテック東京2023の関連記事がさらに2つ続きますが、このうちオルガテックナイトに関しては、本国のオルガテックでは恒例になっているイベントのようで、今回そのなかでいろいろな企画が予定されているようです。ビッグサイトなどで行われる通常の見本市とは違い、この5時以降、来場者を残し、エクスペリエンスエリアでは、その人たちに対してアルコールなどが出され、お互いのコミュニケーションを図るということなどは全く異例のことなのだと思います。つまりこれらは従来にはないより踏み込んだ催しであり、それぞれ個々のブースにおいても、それを予定しているところが多くあるようで、音楽イベントなどを中心に、いろいろな演出が企画されているようです。


続いて+Wの空間についてですが、エクスペリエンスエリア横/ホームオフィスゾーンにおいて、居住空間にあるLDK(Living Dining Kitchen)にW(Work)をプラスするという、「+Wの空間」に、様々なブランドによる+Wな製品が置かれているといいます。そこには間取りやライスタイルに合わせてスマートに、働く場所を調和させ、心地いい暮らしと効率のいいワークスタイルを両立させる提案があるとしています。
在宅ワークの市場は今後の大きな成長が見込める可能性があるということは衆目の一致するところではないかと思います。しかしながら、既存の住宅や新築の住宅の設計においてW(Work)の空間や設えを取り入れることはこの3年間の間に徐々に、また個々に提案されてはいるようですが、これだけのメーカーが参加して提案を行うということは本当に稀ではないでしょうか。これは、新しい空間の提案であり、おそらく日本といく国の特殊性もあり、欧米とはまた違ったものが出てくる可能性もあるのではないでしょうか。たった3日間の特設ではもったいないような感じもしてぜひこの機会に現在の在宅ワーク市場における最新の提案を見て頂きたいと思います。

コクヨ、「 THE CAMPUS FLATS Togoshi」の入居 募集 開始の記事ですが、いつかやりたかったことを、試せる生活実験型集合住宅「THE CAMPUS FLATS Togoshi(ザ・キャンパス フラッツ トゴシ)」とありますが、新しい賃貸住宅のあり方であり、新しい仕事をライフのあり方であり、また、新たな人材育成と職業の可能性であるなどと、思いが膨らみます。


“いつかやりたかったこと"を叶える3つの仕掛けにおいて、「8つのスタジオ」「コミュニティマネージャー」「地域と繋がる施設会員サービス」を通して、いつかやりたかったことへの挑戦をサポートするということですが、これは、単に賃貸で住むだけでなく、様々なプロトタイプを試せるということは、端的にいえば、家賃が投資に結びつくということなのではないでしょうか。それは自らの事業であると同時に自らの学びへの投資でもあります。


人材育成と書きましたが、自らだけでなく、「コミュニティマネージャー」という新しい職業の誕生でもあるのではないでしょうか。「地域と繋がる施設会員サービス」は、入居者がサービスを逆に提供する者として、力を発揮できるということなのだと思います。


また、スタジオなどの施設を共有することは効率化でもあり、日本人らしい新たなコミュニティーを生む可能性もあり、街と人とITが組み合わされ、個の暮らしから世界へ発信できるきっかけとなるかもしれません。様々な可能性を秘めたこの事業は新しく楽しい暮らしを想起させます。

カウネット、大阪体育大学浪商高校の探究キャリア授業をサポートの記事ですが、企業の社会貢献がとても身近に行われた良い例であったのではないかと思います。


株式会社日興商会、コクヨマーケティング株式会社、株式会社カウネットの3社が、それぞれの立場からサポートしたとしていますが、それぞれの分野を代表する一流のプロフェッショナルが高校生たちに、単なる知識で終わらず、肌身に感じるノウハウというメソッドを手ずから教えるということ、これはいわゆる「伝授」ということなのだと思います。特にこれらの企業にはその伝えるべき知恵の蓄積が無数にあると思います。その一端に触れるだけでも貴重な体験であり、自らがそこへ飛び込まないことには到底手に入るものではないと思います。
その様子はカウネットのコミュニティー「カウネットモニカ」のサイト内で紹介されていますが、企業の方でもいろいろと感じることがあったようです。
これは、世代をつなぐ交流であり、温かみと熱を感じる貴重な出来事でもあったのではないかと思います。

(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)

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