東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告
3/13 ~3/19、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)
【今週の目次】
① イトーキ、健康経営優良法人2023(大規模法人部門(ホワイト500))に認定
③ コクヨ、「KOKUYO Workstyle Shop」で在宅環境をアップデートしよう!プレゼントキャンペーンを開催
④ コマニー、「COMANY D&Iを考える日」オンラインイベントを開催
⑤ コクヨ、「KOKUYO ME」新カラー「Deep Nature」を発売
⑥ イトーキ、「QNORQ(クノーク)2024シーズンモデル」を4月1日から発売
+注目のコラム オフィス山人の少し深堀り
イトーキ、健康経営優良法人2023(大規模法人部門(ホワイト500))に認定
業界初の7年連続で
2023年3月13日から19日、オフィス家具業界の主なハイライトについては、イトーキは、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する『健康経営優良法人2023(大規模法人部門(ホワイト500))』に認定されたことを3月13日に発表しました。オフィス家具事業を展開する企業としては、初の7年連続の認定だとしています。
同社は、従業員の心身の健康を重要な経営課題と捉え、戦略的な健康経営を更に推進するため、2017年2月に「健康経営宣言」を制定。従業員の健康に関する活動をさらに加速させるために、社内の健康に関する担当部門によって組織横断的に構成された「健康経営推進委員会」を設立。代表取締役社長が委員長を務めており、現在も従業員がより健康的に働いていくための様々な活動や取り組みを継続していいるといいます。
また、2022年1月には本社オフィス「ITOKI TOKYO XORK(以下、XORK)」において、オフィスビル等の知的生産・健康快適・省エネ環境・安心・安全に関する性能を多角評価する「CASBEE-スマートウェルネスオフィス認証制度(CASBEE-SWO認証)」を日本橋髙島屋三井ビルディング管理組合・三井不動産株式会社と共同で最高位ランク(Sランク)を取得したといいます。ワーキングショールームであるXORKの見学を通して、顧客に同社の取り組み内容と健康に対する取り組みの効果や重要度を伝えることで、社会全体の健康促進にも努めているとしています。
同社は、今回の健康経営優良法人2023(ホワイト500)の7年連続の認定を受け、従業員一人ひとりの健康をさらに増進していくと同時に、健康推進企業として顧客が健康的に働くことのできるワークプレイスを提案し、ワーカーが健康的に働くことのできる社会の実現を目指していくとしています。
「コクヨデザインアワード2023」の受賞作品決定
コクヨは、3月18日開催した次世代を担うデザイナーを発掘と商品化を通じた活躍支援を行う「コクヨデザインアワード2023」最終審査にて、グランプリ作品1作品と優秀賞2作品を決定したことを同日発表しました。
20回目を迎えたコクヨデザインアワード2023では、テーマを”embrace"とし、社会が直面する課題や、人それぞれの違いを受け入れ、肯定することにより、見る人や使う人を前向きにするプロダクトデザインの提案を募集したといいます。
2022年7月29日から10月11日まで作品を募集し、国内外56か国から合計1,023点(国内515点、海外508点)の作品が集まったとしています。
同日の最終審査では、昨年11月の一次審査およびパテント調査を経て選出された10作品のプレゼンテーションと模型審査が行われ、その後、審査員による最終審議によって受賞作品を決定したとしています。
コクヨ、「KOKUYO Workstyle Shop」で在宅環境をアップデートしよう!プレゼントキャンペーンを開催
コクヨは、3月15日(水)~4月17日(月)、公式ECサイト「KOKUYO Workstyle Shop」にて、在宅環境をアップデートしよう!プレゼントキャンペーンを開催しています。
期間中、会員登録のうえ(※注1)、アンケートに回答した人の中から抽選で合計14名様に「ロボット掃除機」や「モニターライト」、「ワイヤレス トラックボール」をプレゼントするといいます。
また、同期間中は、全品10%OFF(※注2)でお得に購入することが可能な新生活応援クーポンを配布するとしています。
※注1:既に会員登録済みの人はアンケートへの回答のみで抽選対象となるといいます。
※注2:会員登録特典の5%OFFとキャンペーンクーポン5%OFFの合計。
「KOKUYO Workstyle Shop」は、オフィス家具をはじめ自宅の働く環境を整えるための様々なアイテムを個人で購入できるコクヨ公式直販ECサイトだといいます。
ハイブリッドワークが普及したことで、継続的な在宅ワークを見据え、自宅のワークスペースをより働きやすい環境へとアップデートする関心が高まっているといいます。「KOKUYO Workstyle Shop」では今回、在宅ワーク環境のアップデートを応援するため、割引クーポンを配布すると共に、プレゼントキャンペーンを開催するとしています。
コマニー、「COMANY D&Iを考える日」オンラインイベントを開催
コマニーは、昨年に引き続き3月8日の国際女性デーに合わせて、従業員に向けたダイバーシティ&インクルージョン(以下D&I)について考えるオンラインイベントを開催したことを3月13日に発表しました。
同社では、2019年10月にD&I推進分科会を発足し、多様性の尊重とジェンダー平等を成長戦略の中心軸として取り組みを続けているとしています。D&Iの推進を加速させるための取り組みとして、3月8日の国際女性デーに合わせて、全従業員を対象としたイベントを行ったといいます。また、社員に実施したD&Iに関するアンケートの結果報告では、「D&Iを推進していくためには社内の風土、雰囲気が重要」という回答が4年連続最多の結果となったとしています。
今年で3回目となる同イベントでは、SDGパートナーズ 代表取締役 田瀬和夫氏を迎え、「サステナビリティのための組織づくりと心理的安全性」についての講演を行ったといいます。
同社によると、心理的安全性は「サイコロジカル・セーフティ」の日本語訳で、皆が恐怖や拒絶、不安を感じずに発言をしたり意見を表明したりできる状態を指すといいます。この状態を維持することにより、活発な情報共有が行われチームパフォーマンスが向上したり、居心地のいい職場づくりが実現できるなど、サステナブルな組織作りが可能にるとしています。イベントでは従業員同士のグループディスカッションも実施し、1人1人がD&Iを真に理解し取り組んでいくための機会となったとしています。
コクヨ、「KOKUYO ME」新カラー「Deep Nature」を発売
コクヨは、機能的でありながら、はたらく、まなぶ、くらすシーンで使う人を彩るアクセサリーのような存在となることを目指すという「KOKUYO ME(コクヨミー)」シリーズから、第10弾として、自然や天然素材を連想させる「Deep Nature」カラーをまとった4アイテムを4月12日(水)から発売することを3月14日に発表しました。発売に先がけ、全国のロフト・ハンズでの先行販売を3月15日(水)から開始するとしています。(一部店舗を除く)
今回のテーマ「Deep Nature」では、自然や天然素材をモチーフとした個性豊かなカラーを新展開するといいます。めまぐるしく変わる社会や、サスティナビリティへの関心の高まりを背景に、環境への配慮、癒し効果として自然を求める感覚にフォーカスしたとしています。カラーは、日々使うアイテムから力を感じ、持つ人の力を引き出すようなキャニオンクレイ、グラファイトブルー、ダスティーオリーブ、ピーマンの計4色とし、落ち着いた大人っぽい組み合わせを楽しむことができるといいます。アイテムは、初めてKOKUYO MEを手に取る人でも取り入れやすいソフトリングノート、ボールペン、シャープペンシル、プラスチック消しゴムの4アイテムを用意したとしています。
イトーキ、「QNORQ(クノーク)2024シーズンモデル」を4月1日から発売
イトーキは、オリジナルランドセル「QNORQ(クノーク)」の2024シーズンモデルを2023年4月1日(土)に発売するといいます。
QNORQはランドセルをファッションアイテムとして捉えたイトーキのオリジナルブランドだといいます。このほど「Jolie Fille(ジョリフィーユ)」「Jolie Fille Chic(ジョリフィーユシック)」シリーズに、新たに合計4色が加わるとしています。
また、同社は、QNORQランドセルの現物を確認する場所として、東京、大阪にて、展示会を開催するといいます。
注目のコラム オフィス山人の少し深掘り
今週、まず注目した記事については、イトーキ、健康経営優良法人2023(大規模法人部門(ホワイト500))に認定があります。
同社の認定は業界初の7年連続とありますが、業界のなかでも、先見的に意識改革をし、取り組んだ結果なのだと思います。
そのなかで特に、いまさらながらですが「戦略的な健康経営」という言葉にあらためて注目しました。戦略的ということは何かを目的にして考察し、取り組み実行していくことだと思いますが、自社の従業員のことだけを思えば単なる自社の健康経営といってしまえばそれまでだと思います。戦略的ということは、そこに法則と方法を見出し、普遍的なものとして顧客に提案し、日本の働き方の改善に貢献するという意欲が感じられると思います。私的な健康経営ではなくこれを顧客に提案し反映させることができるということ。それがオフィスや働くを創造するという企業の健康経営の捉え方として提案を行っているのではないかと思えました。
次に、3月18日には「コクヨデザインアワード2023」の受賞作品決定の発表がありました。山人は、このアワードが世界中の有意な新人にチャンスを与えるアワードである一方で、業界に新たな価値や言葉を導く非常に有意義なものであると考えていますが、もう一方で、その受賞作品の趣旨が実際の商品になるまでの過程が大変重要だと思っています。
また、一方で、すべてがすべて商品として実現しないというところにもこのアワードの意味もあるのではないかということも重要な要素なのではないかとも思うようになりました。デザイナーの発想が人の役に立つ商品になるまで、どのようにいかされていくのか、はたまた、どこかで難しいとなるのか、その解決策はあるのか、などさまざまに考えていくということが、また重要なのではないのかと思います。また、それらの難問をクリアして実際に商品化されたものにはやはりそれなりの必然性があったのであり、その価値もまた評価されるべきものだとあらためて感じました。
コクヨ、「KOKUYO Workstyle Shop」で在宅環境をアップデートしよう!プレゼントキャンペーンを開催の記事ですが、在宅ワーク環境充実への提案が行われはじめ、ますますその重要度が増してきているように感じられます。ファッションとは違い、より単価の高いものが多いため、なかなか難しい部分もあるのではないかと思いますが、社会への認知度、必要性が増すにつれ、今後期待が持てる市場であることは否定できないと思います。
コマニー、「COMANY D&Iを考える日」オンラインイベントを開催の記事ですが、ここで注目される言葉として「心理的安全性」があります。これは歴史的な経緯も含めての集団と個人の基本的人権などとの兼ね合いなどもあり、非常に複雑で難しい課題であると思います。山人は、それが実現されるまでのいくつかの方法を考える必要があるのだと思っています。また、一方で企業という限られたなかで、社会に先駆けて、自分たちが理想郷をつくることも実は許されているのではないかということも感じました。企業、組織の閉鎖性もある意味メリットになるのではないか、可能性を持つのではないのかということも感じました。成功しているスタートアップ企業はそのようなものなのかもしれません。
(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)