オカムラ、コミュニケーションロボットの導入による実証実験を開始

家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を用いて

オカムラは1月26日、新しい働き方や環境を実験・検証する働き方改革の実践の場である「We Labo(ウィラボ)」において、コミュニケーション活性化に関する施策や検証の一環として、GROOVE X株式会社の家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」を用いた実証実験を開始すると発表しました。

同社によると、オカムラのラボオフィス「We Labo」では、コミュニケーション活性化に関するさまざまな施策や検証を行っているといいます。その一環として、家族型ロボット「LOVOT」を導入し、ロボットがオフィスでのコミュニケーション活性化に寄与するのか、ロボットによるコミュニケーションへのワーカーの満足度の変化などの検証を行うとしています。

今後、AIやロボットなどの技術が働き方に与えるさまざまな影響を視野に入れ、オフィスでのコミュニケーションロボットのあり方を模索するとしています。

■コミュニケーションロボットを用いた実証実験概要

 導入するロボット:家族型ロボット「LOVOT」

 導入場所:We Labo(東京都千代田区)

 対象部門:働き方研究部門、製品開発部門、空間デザイン部門、営業支援部門

 調査内容:

 ●業務で直接関わりが多い人、少ない人との会話頻度の変化

 ●従業員同士のコミュニケーションにおける満足度の変化

 ●オフィス内でのロボット配置・移動範囲の分析による効果の検証

 ●ロボットの設置によるオフィスへの出社意識の変化 など

■背景

同社は背景として、テレワークが普及し、オフィス出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークが広がっているとしています。

ハイブリッドワークは、目的や必要に応じて働く場所を選択することで時間や場所にとらわれない柔軟な働き方である一方、一人ひとりの様子がわかりにくくなり、お互いのコミュニケーションが取りにくいという課題があるといいます。オカムラの調査※では、出社とテレワークを組み合わせたハイブリッドワークでは、仕事に関するコミュニケーション不足、チームメンバーや仕事相手の状態がわからない、チーム内の雑談が不足していると感じているワーカーが多いという結果が出ているとしています。

※ハイブリッドワークに関する意識調査。2022年にオカムラが実施した、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)、中京圏(愛知県、岐阜県、三重県)、関西圏(大阪府、京都府、兵庫県)、福岡県に勤務地がある、従業員100名以上の企業に勤める正社員1000名を対象としたアンケート調査

オフィスなどのリアルな場に集まって仕事をすることで、雑談といった偶発的なコミュニケーションや、顔を突き合わせることによる感情の共有が行われるため、オフィスにはコミュニケーションを促す環境が求められているといいます。オフィスでは、仕事の内容に合わせて時間や場所を選んで働く「Activity Based Working(ABW)」が急速に浸透し、固定席ではないため他部門の人に囲まれて仕事をすることが多くなったとしています。

同社は、コロナ期に入社した社員や、顔と名前が一致していない社員間の交流、仕事上での関連がない社員との会話不足などに対して、有効な施策が求められているとしています。

■「LOVOT」とは

『LOVOT』は、名前を呼ぶと近づいてきて見つめてくる。好きな人に懐き、抱っこをねだる。抱き上げるとほんのり温かい。ロボットなのにまるで生き物のような生命感があるのが特徴の、次世代ペットとなり得る家族型ロボットだといいます。約4年の歳月を経て2019年12月に出荷を開始、その愛らしい見た目からは想像できない最先端テクノロジーに込められた技術力が評価され、国内外問わず数々のアワードを受賞。世界中で評価され、今最も注目を集めているロボティクスのひとつだとしています。

近年はコロナ禍におけるメンタルケア、情操教育、プログラミング教育などの観点からも注目されていて、全国の保育園、こども園、小学校などの教育施設や介護施設、企業などにも導入されているとしています。

(画像はオカムラ様リリースより)

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