オカムラ、シナーラが米国「シカゴ・グッドデザイン賞2022」を受賞
オカムラは1月12日、同社のオフィスシーティング「CYNARA(シナーラ)」が、米国の「シカゴ・グッドデザイン賞 2022」をFurnitureカテゴリーにおいて受賞したと発表しました。
同賞は、The Chicago Athenaeum:Museum of Architecture and Design(シカゴ・アテナイオン建築・デザイン博物館)が主催しているデザイン賞です。1950年の創設で、世界のデザイン賞の中でも最も長い歴史があり、世界的に権威あるデザイン賞として評価されているといいます。
受賞製品の概要
オフィスシーティング「CYNARA(シナーラ)」
シナーラは、すっきりとした軽快なデザインであらゆるインテリアに調和し、シンプルな構造で快適な座り心地を実現したオフィスシーティングだといいます。人間工学と環境に配慮した同製品は、多様で流動的な現代の働き方をサポートするとしています。軽量設計で省資源を追求したことにより、製造・配送時のCO2排出量削減に貢献するとしています。
また、「シナーラ」は、これまで2021年ドイツ「レッドドットデザイン賞」でベスト・オブ・ザ・ベスト賞、「DFAアジアデザイン賞2021」にてメリットアワード、「2021年度グッドデザイン賞」、「iFデザインアワード2022」、「HiP Awards 2022 at NeoCon」を受賞、「JIDAデザインミュージアムセレクションvol.23」に選定されていて、国内外で高い評価を獲得しているとしています。
「シカゴ・グッドデザイン賞」概要
「シカゴ・グッドデザイン賞」は、1950年から始まった、世界で最も長い歴史を持ち、国際的に権威あるデザイン賞だといいます。米国 The Chicago Athenaeum:Museum of Architecture and Design(シカゴ・アテナイオン建築・デザイン博物館)の主催で、審査は革新的なデザイン、新技術、フォルム、素材、アーキテクチャ、コンセプト、機能、審美感などの面で専門の審査員によって審査されるとしています。
「シカゴ・グッドデザイン賞 2022」は、55以上の国々から過去最多の応募があったといいます。
(画像はオカムラ様リリースより)
【山人独言】
シナーラは、オカムラが2020年11月に発売したオフィスシーティングです。記事にもあるように国内外で高い評価を得ています。
山人がまず考えるのは、2019年発売の「フィノラ」に続くオカムラの主力のオフィスシーティングだということです。フィノラはいわゆるフルスペックといわれる機能満載のオフィスチェアですが、それ以降の「シナーラ」「スフィア」「ポータム」はそれとはまた違った性格を持っていると思います。
すなわちコロナ禍の影響や働き方の変化に伴って望まれる要件が変化しているということを表しているのではないかと思うのです。
「シナーラ」の特長を表す言葉をあげてみると、「環境に配慮した究極の軽さ」「すっきりとした軽快なデザイン」「あらゆるインテリアに調和」「誰もがすぐに快適な座り心地を得られる」「複雑な調整を必要としないメカ」などが挙げられると思います。
この特長を持った同チェアが今回のシカゴ・グッドデザイン賞をはじめ多くの内外の賞を獲得しているということは、これらの要素が多くの支持を得ているということであり、現在のオフィスシーティングに求められている要件であるということだと思います。
オカムラのオフィスシーティングがそれぞれいろいろな賞を獲得しているのは、その時々でオカムラがそれらの要素を優秀な製品としてカタチにしているからだと思います。
山人が自分自身として反省しなければならないと思うのは、常にフルスペックのオフィスチェアだけが主力であるとは限らず、オフィスが変われば主力のチェアも変わるということをすぐに受け入れられなかったということだと思います。
もちろん、フルスペックのオフィスシーティングは、それはそれで、活躍の場は充分あるのだとは思いますが、ハイブリッドワークのいまでは、ABW思想の下、チームでそれぞれの役割を的確に果たしながら、様々な人との交流のなかでの偶然の出会いを取り入れ、互いに発展しながら目的を遂行するというような働き方において求められるオフィスシーティングのあり方が変わってきたという現れなのだということなのだと思います。
しかも、一朝一夕では開発ができないオフィスシーティングに象徴される開発の難しさに対して、自分たちに周りの変化に常に敏感であることは、働く環境を提供する側にとっては本当に重要なことなのだと思います。
そういうことも含め、今後もそれぞれの製品が評価されるという意味をよく考えていきたいと思います。
(山人独言に関しては、あくまでも山人の主観的なコメントです。従って各メーカー様には何の関係も責任もありません)