JOIFA、未来の働き方シンポジウムを開催

Future of Work~持続的社会を実現する「志」をもった企業経営とは~

日本オフィス家具協会(JOIFA)は10月4日、東京千代田区の御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターで「未来の働き方シンポジウム Future of Work~持続的社会を実現する「志」をもった企業経営とは~」をリアルとオンラインのハイブリッドで開催しました。

シンポジウム開催の模様


JOIFAでは昨年度「Future of Work ~ワーカーの知的風土を刺激するこれからの企業経営~」と題し、「経営者は社員のウェルビーイングにもっと注目すべきである」との考えを示したといいます。その中で、社員のウェルビーイングが最も高まるのは「組織との一体感を感じたとき」であるとのエビデンスを発表したとしています。
JOIFAはその後「社員が一体感をもって帰属できる組織の条件」について研究を重ね、「組織の社会的意義=パーパス」が重要であるという答えにたどり着いたといいます。
今回のシンポジウムでは、日本企業においてなぜパーパス経営が必要なのか。また、パーパス経営がどのような効果をもたらすのか、有識者やパーパス経営の先駆者による議論において明らかにするとしました。

内容は以下のとおり。
▽主催者挨拶=日本オフィス家具協会(JOIFA)会長 コクヨ会長 黒田 章裕 氏
▽セッション1 
基調講演=「志本経営とは」 一橋大学ビジネススクール客員教授 京都先端科学大学教授 名和 高司 氏
▽セッション2 
企業経営者によるパネルディスカッション~パーパス経営で実現する「共創社会」とは~
パネリスト 
丸井グループ執行役員 tsumiki證券CEO 青木 正久 氏
ケイアンドカンパニー代表取締役 前ネスレ日本 代表取締役兼 CEO 高岡 浩三 氏
ウォンテッドリー代表取締役 仲 暁子 氏
Kontrapunkt Japan代表取締役 濱口屋 有恵 氏
モデレーター
SOMPOリスクマネジメント常務執行役員リスクマネジメント事業本部 首席コンサルタント 原 敬徳 氏

主催者挨拶

主催者挨拶では黒田会長が「昨年第1回のシンポジウムを開催しました。今もそうですが、コロナ禍の真最中で、オフィスが大きくそのかたちを変えるとともに、そこでの働き方が大きく変化を遂げつつあります。コロナが終わりかけてくるこれから、オフィスやオフィスでの働き方がどう変わっていくのかがいろいろなところで研究され、試行錯誤されている真最中ではないかと思っております。これからのオフィスについては、これからの働き方はということで『オルガテック東京』という名前でもってシンポジウムをはじめエキジビションを開催させていただいたところです。『オルガテック東京』で当初のわれわれの予想を上回る大勢の方においでいただきまして、これからのオフィスについて各ブースで多くの議論を頂戴いたしました。今回、名和先生におかれましては、貴重な時間を頂戴し、『志』を基本とした経営ということで『志本経営』ということについてお話を頂戴したいと思っております。私は普段関西におりますので、昨日、唐招提寺に参りました。唐招提寺をつくられた鑑真和上は7回目でようやく日本に来られ、その時にはすでに盲目となられていましたが、日本で亡くなられるまでの20年、多くの弟子を育てられ、唐招提寺で日本での布教に努められた方であります。特に戒律という「戒」ということを広く日本に広められたということです。志本の「志」の字ですが、我々、経営をしておりますと、ややもすると、売上は、利益は、対昨年比は、時間はコストはどうなのなのか、ほとんど数字で話しているのではないでしょうか。いま、リモートでそれが変わったかどうかはさだかではありませんが、その結果、数字はゼロにはなりませんが、必ず逓減の法則というものが出てきて、成果をあげなくなる、投資をしても回収がさほど上がらないということになってくると、そういうことのなかである意味日本はそれにこだわったおかげで新しい資本主義というか新しい経営のかたちというものを作り出すところにいま来て居るのではないかと個人的にそう思っております。そのなかで志という、唐招提寺の空気のように、体で感じる、耳、目だけではないそういうものが、心の中に出てくるものを一つの基準として掲揚していく。「パーパス」という目的をもって、これから経営を行っていく上での大きな指針になりうるものではないかと思っておりまして、私個人としては本日の先生のお話を大いに期待しながら拝聴したいと思っております。(中略)また、その後には4人の経営者の方々から実践のお話が出てこようかと思います。ぜひご参考にしていただければと思います」などと述べました。

挨拶する黒田会長

基調講演

セッション1の基調講演は「志本経営とは」という演題で、一橋大学ビジネススクール客員教授で京都先端科学大学教授の名和高司氏が行いました。

基調講演を行う名和氏


名和氏は「資本経営」ではなく「志」に基づく「志本経営」を紹介。なぜ今パーパスという言葉が世界的にブレイクしているのか、具体的にそれはどういうことなのか、それをどうやって実現するのかについて述べました。

企業経営者によるパネルディスカッション

セッション2の企業経営者によるパネルディスカッション~パーパス経営で実現する「共創社会」とは~。

パネルディスカッション開催の様子


パネラーそれぞれの自己紹介の後、パーパス経営をどう捉えるか、なぜパーパス経営なのか、パーパス経営がイノベーションを起こすことはできるのか、パーパス経営が今後めざすもの、それぞれのパネラーからのメッセージなどが話されました。

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