東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告
7/25~7/31、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)
オカムラ、「オカムラグループ Sustainability Report 2022」を発行
2022年7月25日から7月31日までの1週間の業界の主なハイライトについては、オカムラは、オカムラグループのサステナビリティ推進に関する活動をステークホルダーに伝えるため「オカムラグループ Sustainability Report 2022」を公開しました(2022年7月29日公開、報告期間 2021年4月~2022年3月)。
同レポートは、オカムラグループが社会から信頼され愛される企業を目指し、事業活動を通じて企業の社会的責任を果たすことで社会課題の解決をしていく考え方を社会に伝え、意見を得て改善につなげるためのコミュニケーションツールとして公開しているといいます。オカムラのサステナビリティの考え方やさまざまな取り組みを紹介。サステナビリティ重点課題に対する中期目標・KPIについて2021年度実績と2022年度目標を報告。また、中期経営計画における主な事業(オフィス環境事業、商環境事業、物流システム事業)の事業方針と事業実績、サステナビリティ重点課題への具体的な対応事例を掲載。中期経営計画の全社横断課題であるサプライチェーンの改革、海外事業の強化についてもサステナビリティ重点課題への具体的な対応事例を掲載しているといいます。
オリバー、施設向け家具カタログ「D&D vol.4」をリリース
オリバーは、7月27日、新たな施設向け家具カタログ「D&D vol.4」を発刊しました。これまで展開してきた、ダイニングのためのカジュアルな家具カタログ「D&D」シリーズを、「未来へのベーシック」となる「Universal, but Unique」をキーワードとした環境コンセプトを加え、2022年7月27日に新たに「D&D vol.4」を発刊したといいます。
概要として、
◆キーワードは「未来へのベーシック」「Universal, but Unique」
◆掲載自社製品は全製品がFSC®認証製品(認証対象となる木製品)
◆6割以上の製品に抗ウイルス素材を使用
◆シンプルでありながら質感と細部にこだわった家具デザイン
などとしています。
イナバインターナショナル、個室型ブース「BizBreak monju(ビズブレイクモンジュ)」を発売
イナバインターナショナルは、個室型ブース「BizBreak(ビズブレイク)」シリーズに、1~3人用ブース「monju(モンジュ)」を追加しました。
1人用ブースが主に“集中”をサポートする一方、「monju」は、3人までのWeb会議や2人での1on1ミーティングにも活用することができるといいます。
デザイン監修は工業デザイナーの奥山清行氏で、あえて四角形ではなく六角形を採用したことにより、モニターの見やすさや適度な距離感を確保。最適なスペース効率と高い居住性を実現しているとしています。
三進金属工業、つな木キット第2弾「どこでもつな木キット」を発売
三進金属工業は、日建設計が企画・プロデュースし、三進金属工業が製造・販売する木質ユニット「つな木」シリーズから、第2弾のつな木キットとして、2022年7⽉19⽇から「どこでもつな木キット」を販売しています。第2弾「どこでもつな木キット」は、会議ブースやポップアップショップなど、1畳サイズの小さな空間をつくることができるといいます。複数台組み合わせることで、使い方や場所にぴったりの自由な空間サイズを演出でき、“仕事も、あそびも、もしものときまで”多彩でフェーズフリーな使い方が広がるとしています。第1弾の「もしもつな木キット」とは異なり、「どこでもつな木キット」は1畳程度の小型ユニットを基本に、複数台を連結させたり離したり、シートも取り外ししたり色を変えたりすることで、いつでもどこでも自由な空間づくりを実現するといいます。
コクヨ、新カラーの「キャンパスダイアリー」2023年版シリーズを発売
文具関連では、コクヨは、「キャンパスダイアリー」シリーズの表紙カラーを一新した2023年版を、8月中旬から順次発売するといいます。また、ONでもOFFでも使えると人気のノートシリーズ「Sooofa(スーファ)」にダイアリータイプを追加し、同じく8月中旬から順次発売するとしています。
2023年版では、ベーシックなスタンダードタイプの表紙カラーをトレンドに合わせリニューアルしたといいます。マンスリー、ウィークリータイプはナチュラルなペールトーンカラー、マンスリーの方眼罫タイプは、個性が光るというレトロでクラシカルなカラーを採用しているとしています。また、毎年人気のマンスリータイプの限定デザインとして、小鳥や草花をあしらった北欧テイスト柄を用意したといいます。
コクヨ、「ジブン手帳」2023年版を発売
また、コクヨは、大手広告代理店のクリエイター・佐久間英彰氏が監修する、ライフログ手帳「ジブン手帳」シリーズの2023年版を9月上旬から順次発売するといいます。
ジブン手帳は「一年で終わり」ではなく「一生つかえる」手帳をコンセプトに、自分や家族の長期記録を残すライフログ帳「LIFE」、24時間軸で日々の予定や記録を書き綴る「DIARY」、アイデアを書き記す「IDEA」の3分冊からなる新しいスタイルの手帳だとしています。情報の置き場所を緻密に設計したデザインのため、ライフログの初心者でも書き込みやすく見返しやすい手帳だといいます。
カウネット、「ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ」 「机上台にもなるミーティングバッグ」を発売
また、カウネットは2022年7月29日(金)に同社の人気アイテム「ミーティングバッグ」シリーズから「ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ」「机上台にもなるミーティングバッグ」を発売。
ノートPCなど作業に必要なツールをまとめて持ち運べるバッグでありながら、ノートPCの下に置いて、ノートPCスタンドや机上台としても活用できる新しいコンセプトの商品だといいます。
さらにノートPCを上に載せた状態で書類やファイルを出し入れすることができるため、限られた机上スペースに収納場所も確保することができるとしています。
注目のコラム オフィス山人の少し深掘り
今週まず注目したことについては、オカムラは、オカムラグループのサステナビリティ推進に関する活動をステークホルダーに伝えるため「オカムラグループ Sustainability Report 2022」を公開したということです。特に、同レポートの特集1の「パーパス経営」:『「人が活きる」という視点から、笑顔があふれる社会へ』というところです。
同社は、2021年7月、既存の経営理念を一部改訂し体系的に整理した「オカムラウェイ」を策定したとし、その根幹には「人が活きる」という視点があるといいます。同社グループで働く一人ひとりの拠りどころとして、一貫した想いを持って行動することを標榜したといいます。それによって個々が活き、ともに働く相手が活き、チームが活き、仕事が活きて。社会全体が活きる、オカムラウェイを通じて、すべての人々が笑顔で活き活きと働き暮らせる社会の実現に貢献していくとしています。お互いを尊重しながら自分らしい働き方や暮らし方を選択し、自分らしく「活きる」人が増えたら、もっと笑顔あふれる社会になると考えているとしています。
また、「サステナビリティ推進」では、「重点課題特定プロセス」や「重点課題マップ」などを掲載。重点課題マップでは、ステークホルダーにとっての重要性とオカムラグループにとっての重要性を二軸に、サステナビリティにおける課題をマッピングし重点課題を明確化したとしたとしていますが、「モノ・コトづくりのクオリティの追求」や「イノベーションの推進と新しい価値の創造」がオカムラグループにとっての重要性の最高位に来ているのがいかにも同社らしいような気がします。
オリバーの、新たな施設向け家具カタログ「D&D vol.4」を発刊についてですが、キーワードは「未来へのベーシック」「Universal, but Unique」だといいます。同社はもともとニッチな市場を開拓し、クオリティの高いデザインときめ細やかなサービスを提供するのが上手な企業だと思いますが、そのユニークさがますます進んでいると思います。
また、本業ともいえる木製家具製品に関しては、従来からFSC®認証製品に対する意識も高く、この施設向け家具カタログは同社の主力となるカタログの一つだと思います。同社は、50年以上にわたって施設インテリアの創造に携わってきたという同社だからこそ作り出せる、ベーシックでありながらも細部へのこだわりが光るデザインを作り上げたとしています。
イナバインターナショナルの個室型ブース「BizBreak monju(ビズブレイクモンジュ)」の発売の件ですが、これもデザインや技術にこだわる同社らしいユニークな製品だと思います。新しいバージョンを追加するということは、個室ブース自体が新しいインフラと認められ、その市場がまだまだ続くと思われているのではないかということだと思いますが、反面競争が激化していて、そのなかでも独自性が求められているのだと思います。また、提案をする際にやはりバリエーションの多さや多様性の拡がりは、提案をする際の大きなメリットとなると同時に、導入する側にも選択の幅が広がるのでメリットがあるのだと思います。同時に距離を保ちながら3人のスぺースを確保できるということは、コスト的にもよいのかもしれません。
三進金属工業のつな木キット第2弾「どこでもつな木キット」発売の件については、日本の森林保全に向けた木材活用促進の取り組みということについてまず興味をもちました。三進金属工業は堅実な一方で植物工場事業など、早期からユニークな事業に取り組む社風があると思いますが、この事業にもその可能性があるのかもしれません。
(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)