東京オフィストレンド オフィス家具週間トレンド報告

7/4~7/10、オフィス家具業界の主なハイライト(+コラム)

コクヨ、「コクヨの教育空間」Webサイトをリニューアル

 2022年7月4日から7月10日までの1週間の業界の主なハイライトについては、 コクヨは、教育空間づくりのノウハウと事例の発信を行う「コクヨの教育空間」Webサイトを7月4日にリニューアルしました。
 「コクヨの教育空間」Webサイトではこれまで、アクティブラーニングや教職員の働き方改革といったソリューションの紹介、並びに小学校から大学まで各教育施設の納入事例を発信してきたといいます。2015年に立ち上げ、運用を続けてきた同Webサイトでは、この度、さらなるユーザビリティの向上と発信情報の質と量、両面での拡充を目的に大幅なリニューアルを行ったとしています。

オカムラ、阪神タイガース主催の6試合でカーボン・オフセット

 オカムラは、阪神電気鉄道、阪神タイガースと、J‐クレジット制度を活用して、阪神甲子園球場で開催される阪神タイガース主催の6試合で排出されるCO2(約200t‐CO2)をオフセットするといいます。
 これは、昨年12月9日に発表した阪神甲子園球場における環境保全プロジェクト「KOSHIEN“eco”Challenge」の一環として、阪神甲子園球場と阪神タイガースがオカムラによる賛同・支援の下、実施するもので、2022年7月22日~24日の対DeNA戦と、7月29日~31日の対ヤクルト戦を「カーボン・オフセット試合」として設定するとしています。

イトーキ、「知られざるガリバー」で紹介

 イトーキは、7月6日(土)夕方6時からテレビ東京系列で放送される「知られざるガリバー エクセレントカンパニーファイル」で紹介されました。
 同番組は、世界に誇る優れた日本企業にスポットを当て、その魅力に迫るドキュメンタリー番組だといいます。代表取締役社長の湊 宏司氏のインタビューをはじめ、滋賀にある製造工場や、同社オフィス「XORK」の様子などが放映されました。

内田洋行、宮城教育大学と「ネーミングライツ事業実施契約」を締結

 内田洋行は、宮城教育大学と教育ICTを活用する大学施設のネーミングライツ(施設命名権)取得に関する「ネーミングライツ事業実施契約」を締結し、2022年7月から宮城教育大学の「5号館1階共同スペース1~5」を「内田洋行フューチャークラスルームラボ(FCR Lab.)」としてオープンするといいます。同社によると、GIGAスクール構想の進展に伴い、全国の小中学校に一人一台端末が導入されているといいます。今後の教員養成では、それらの環境を活用し、ICT機器を使いこなしながら、子どもたちの「情報活用能力」を発揮させる新たな教員像が求められているといいます。

プラス、デコラッシュの新定番&限定14柄を発売

 文具関連については、まず、プラスは、かわいさと実用性を兼ね備えたデコレーションテープ「デコラッシュ」シリーズから、ユーザーの人気投票キャンペーンで選ばれた上位14柄を製品化し、2022年8月18日に発売します。今回のリニューアル第3弾は、2022年1月27日から2月10日まで実施した「デコラッシュ新柄投票キャンペーン」で人気を集めた14柄のうち、「森」「読書」などの7柄を定番柄、「チケット」「運動」などの7柄を数量限定柄として発売。現行の定番柄21種と合わせた多彩なラインアップとなるといいます。

コクヨ、「コクヨのくふうアワード」を開催

 コクヨは、文具を使ったくふうを広く一般から集める「コクヨのくふうアワード」を、7月4日から7月31日までの期間開催しています。
コクヨは、変化のめまぐるしい今だからこそ、目の前の物事に集中し、自らの手の届く範囲で少しずつ、しかし確実に、昨日より今日を良い方向に導く変化である「くふう」が大切であると考え、各界を代表する「くふうマスター」のインタビューや、さまざまなツールとその使いこなし方を紹介しているとしていますが、今回、コクヨからの発信にとどまらず、広く一般の人たちからも文具を使った「くふう」を集め、頂いたアイデアをシェアすることで「はたらく」「まなぶ」「くらす」のシーンを楽しくポジティブにしたいとの思いから、「コクヨのくふうアワード」を開催するとしています。

コクヨ、鉛筆を使った「美文字講座」開催へ

 また、コクヨは、日本ペン習字研究会と共同で、私学妙案研究所主催の『自由研究フェスタ』で、小学生低学年に向けた鉛筆を使った「美文字講座」を2022年7月27日神奈川県横浜市の横浜新都市ビル(そごう横浜店)9階新都市ホールで開催します。書くことをより楽しく体験してもらうために、「日ペンの美子ちゃん」で親しまれている日ペンと共に、小学生向けに使った美文字講座を開催するとしています。
 今回の美文字講座では、『しゅくだいやる気ペン』を使って、書く楽しさや家庭学習での楽しさ、習慣化の仕組みを体験してもらうとしています。

コクヨ、「Campus勉強カフェ」開催へ

 さらにコクヨは、自ら新しい学びに向かう中高生を支援する体験型イベント「Campus勉強カフェ」を7月30日(土)、31日(日)の2日間、東京・港区のコクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」で開催するといいます。
 「Campus勉強カフェ」は、同世代の中高生が楽しく交流を図りながら新しい勉強法を見つけられるよう、コクヨがサポートを行う新しいスタイルのイベントだといいます。 コクヨは、「自律協働社会」の実現に向けて、「ワクワクする未来のワークとライフをヨコクする。」というパーパスを掲げ、新しい事業領域として「探求学習領域」に取り組んでいるとしています。コクヨが提供する「探求学習」は、自ら問いをたて、答えのない問いに立ち向かう意欲・能力・機会を持つための行動を人々に促すことを目的としているとし、同イベントは「探求学習領域」における取り組みの一つとして、自ら学びに向かう中高生をサポートするとしています。

コマニー、抗菌・抗ウイルストイレブースがSIAAの抗菌認証を取得

 建材分野においては、コマニーは2022年4月1日に発売した製品「抗菌・抗ウイルストイレブースCB‐HBAR/CB‐HBACR」がSIAA(抗菌製品技術協議会)の抗菌加工認証を6月8日に取得しました。
 抗菌・抗ウイルストイレブースは、同社がこれまで安心・安全にこだわり磨き上げてきたトイレブースに、同じく同社が2020年5月1日から塗布サービスの販売を開始している「ヘルスブライト」という抗菌・抗ウイルス効果のある天然ミネラル100%の液体をコーティング加工した製品となるといいます。
 本製品に対して今回SIAAの抗菌加工認証を取得した範囲は、トイレブースの全面となるといいます。手の触れる箇所すべてに対してコーティングが施されており、抗菌・抗ウイルスの効果は、空気触媒の力で24時間作用し、持続期間は5年程度となるとしています。

注目のコラム オフィス山人の少し深掘り

 今週は、『「コクヨの教育空間」Webサイトをリニューアル』『内田洋行、宮城教育大学と「ネーミングライツ事業実施契約」を締結』『コクヨ、鉛筆を使った「美文字講座」開催』
『コクヨ、「Campus勉強カフェ」開催』など、小学生から大学まで、教育関連の話題が多かったです。


 「コクヨの教育空間」Webサイトをリニューアルでは、同サイトには、まず「空間が変える。まなぶ×はたらく」というテーマが掲げられていますが、これはよく考えられた言葉だと思います。まなぶ×はたらくが同じレベルで考えられているように思います。そうだとすればこれは全くそのとおりだと思います。もちろん「まなぶ」と「はたらく」は同じではありません。まなぶはほぼ吸収するもので、身に着けることであり、はたらくは最低でも結果を出すところ、報酬を得るところまでいくことが求められます。ただし、これからのはたらくにはまなぶの要素が非常に重要になってくるのだと思います。まなぶ過程で成長や成果、気づきを得ていくことで「イノベーション」が期待できますし、「コミュニケーション」や「エンゲージメント」も進んでいくと思われます。また、「空間が変える。」というのも、文房具、オフィス家具、IT機器などの道具類から新しい知識や情報を得ることもできますし、なによりそれぞれの企業に特化したオフィス空間から、風土や文化を身に着けることもできるということを気づかせることを目的としているように思います。


 内田洋行の宮城教育大学との『「ネーミングライツ事業実施契約」を締結』では、「情報活用能力」とありましたが、児童・生徒が日常的にICTの基本的操作から情報の収集・整理・発信など主体的に選択し、活用していく力として、教科を超えた教育活動の基盤として育まれ活用される資質・能力だといいます。今後この言葉がさらに注目されてくるのではないかと思います。


 また、コクヨの「Campus勉強カフェ」開催においても、同社は「自律協働社会」の実現に向けて新しい事業領域として「探求学習領域」に取り組んでいるといいますが、自ら問いをたて、答えのない問いに立ち向かう意欲・能力・機会を持つための行動を人々に促すことを目的にしているという「探求学習」も、「情報活用能力」もいま企業の働き方のなかで最も求められている要素ではないかと思われ、各企業がこのような動きを見せているのだということがわかります。


 さらに、コクヨの鉛筆を使った「美文字講座」については、美しいひらがなの書き方やコツ、家庭での学習方法を、講師が伝え、アドバイスをするといいますが、しゅくだいやる気ペンではさらに書く楽しさや家庭学習での楽しさ、習慣化の仕組みを体験してもらうことができるのが特筆すべき点だと思います。また、「探求学習」ももちろん重要ですが、「教わる」ということの楽しさも大切なのではないかと思います。


 オカムラの阪神タイガース主催の6試合のカーボン・オフセットですが、まず、阪神タイガースとオカムラとの結びつきが少し意外でしたが、このオフセットにオカムラがかかわっているのかがどれくらいアピールされるのかが気にかかるところです。人気球団のこのような取り組みに当業界のリーディングカンパニーの一つであるオカムラが関わっているのは業界をより知ってもらうよいチャンスだと思います。


 イトーキの「知られざるガリバー」での紹介は山人も拝見しましたが、企業ならびに業界を知ってもらうよい機会だったのではないかと思います。


 コマニーの抗菌・抗ウイルストイレブースがSIAAの抗菌認証を取得については、自社製品の機能を向上させることが社会の利益につながる良い例だと思います。この抗菌・抗ウイルスの効果は残念ながら目に見えません。できるだけ訴求を強化し、多くの納入実績を上げてほしいと期待しています。


 最後に、コクヨのくふうアワードですが、同社は、くふうは昨日より今日を良い方向に導く変化であるといいます。山人(管理人、筆者)はより身近なところで学んだり、気づいたりするくふうは、限定された世界のなかの「知恵」の一種のような気がしています。それを気づいた時にはそれは気づいた人の密かな秘密なのではないかと思います。それを公表しみんなで共有するのはおそらくこれからの世界の潮流だと思いますが、現状ではそれを公表するのはよほど寛容な気持ちが必要なのだと思います。これを教えてくれた人には少なくともまず感謝とリスペクトを忘れないようにしたいと思います。

(このコラムは、あくまでも山人の主観的なものです。従って各メーカー様には何の関係もありません)

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