イトーキ、オルガテック東京2022に出展

  イトーキは、4月26日から28日までの三日間、東京ビッグサイトで開催されたオフィス家具見本市「オルガテック東京2022」に出展。ポストノーマルの働き方を解決するという「スマートオフィスコンセプト」をテーマに、Tech×Designで実現する、創造的に、健康的に、いつでもどこでも協働できる環境を、出展ブース内で提案しました。
 「スマートオフィスコンセプト」とは、多様化する働く環境を「場所」と「機能」で整理し、「働く」に関するさまざまな課題を解決する新しいフォーマットだといいます。流動化する働く場所で、分散して働くワーカーが、成果を最大化させるために必要なプロダクトやソリューションを提供するとしています。
 同社によると、働き方改革、コロナ禍を経て、働く環境は限りなく拡張しており、働く環境=オフィス、という常識はもはや存在せず、あらゆる瞬間を働く環境として活用していくことが、「働く」をよりよくしていくことだといいます。同社では、この広がりを、ワーカーの場所(分散/集合)と活用の目的(業務遂行/関係構築)の2軸で捉え、「Smart Office Portforio」とし、包括的な働く環境を4つの領域に分けて提案しています。4つの領域とは「集合&業務遂行(これまでのオフィス領域)」「集合&関係構築(今後重要になるオフィス領域)」「分散&業務遂行(ハイブリッドワークで生まれる業務遂行領域)」「分散&関係構築(分散したワーカーの繋がりを醸成する領域)」。


 「集合&業務遂行領域」とは、オフィス等のワーカーが集合する場所で、生産性・効率の向上しながら業務を遂行していく領域。業務遂行に適した空間・家具により高密度な業務遂行を実現するとしています。また、集合することで、知識・知見の偶然の接触、無意識の共有が生まれる。それにより新たな発想、新たな知見によるイノベーションが生まれるというものです。
 オルガテック東京で展示した代表的な製品としては、人と音に配慮した、クローズドブース「ADDCELL(アドセル)」などを展示しました。同製品は、あらゆるオフィスになじむというクローズドブースです。扉全開時は有効開口900㎜以上で、広く、段差がないため、だれにとっても利用しやすいブースだとしています。

「アドセル」


 「集合&関係構築領域」は、今後重要になるオフィス領域。オフィス等のワーカーが集合する場所で、チームや組織の人間関係を深化し、企業とワーカー間のつながりを醸成する領域。リアルなコミュニケーションが生み出す共感やエンゲージメント。魅力的な場所が人を集め、人と人を近づける。その繋がりが組織の力になり、企業の力になる、というものです。
 展示した代表的な製品としては「sound parasol(サウンドパラソル)」があります。同製品は、9月発売予定のオープンスペースでのWeb会議ミーティングテーブルです。Web会議のスピーカー音を最適な範囲にコントロールすることで周囲へのノイズを軽減し、気軽にオープンスペースでWeb会議ができる全く新しいミーティングテーブルだとしています。


 「分散&業務遂行領域」は、ハイブリッドワークで生まれる業務遂行領域。自宅等のワーカーが個別に分散した場所で、生産性・効率を向上しながら、業務を遂行していく領域。場所の制約から解き放たれ、個人がそれぞれの場所で業務遂行を行うことができる。それぞれの場所を業務遂行に適した空間に変えることで、快適性と生産性を同時に高度化することができるという領域です。
 展示した代表的な製品は、「vertebra03(バーテブラ03)」「MOOW(ムーウ)」などです。

「ムーウ」


 バーテブラ03は、これからの時代の自由な働き方への回答として、イトーキがプロダクトデザイナーの柴田文江氏を迎え、新たに世に送り出したワークチェアです。これまでのオフィス家具にはないリビングワークにも馴染む佇まいと快適性を実現する先進のメカニズム。そして、使い手や空間の個性に合わせて自在にカスタマイズできる拡張性の高さも特長だというワークチェアです。
 ムーウは、日産の「NV200バネット」をベースに特殊用途車両を作り上げてきた経験と、イトーキがこれまで培ってきた人間工学に対する知見とオフィス設計の経験を生かし、車内デザインを創り上げたモバイルオフィスカーです。後部座席部分を丸ごとテレワークスペースとして確保し、手狭感を解消したというものです。2022年度内に、日産販売店より販売の予定だとしています。


 「分散&関係構築領域」は、分散したワーカーの繋がりを醸成する領域。自宅等のワーカーが個別に分散した場所で、チームや組織の人間関係を深化し、企業とワーカー間のつながりを醸成する領域だといいます。ハイブリッドワークの実現とともに課題になる人と人、人と組織の関係を構築。ストレスなく、シームレスな繋がりを実現すると同時に、個人のメンタル、フィジカルを組織として把握し、パフォーマンスを高めることが重要だとしています。
 展示した代表的な製品は7月発売予定の「office surf(オフィスサーフ)」。同製品はバーチャルオフィス上に、リアルオフィスと常時接続されるスポットを設置することで、働く場所の異なる社員同士が簡単につながりコミュニケーションを促進させ、働きやすい職場を創りあげるというものです。


 また、領域をまたぐ製品としてビッグテーブル「silta(シルタ)」、透明吸音パネル「iwasemi(イワセミ)」などを展示しました。
 シルタは、オフィス空間に一体感をもたらす無垢一枚板の風合いを再現したビッグテーブルです。天板と脚のみというシンプルかつダイナミックなデザイン、ワイド6mの天板でも自重たわみを5mm以下に抑え、中間脚もビームもないすっきりした足元を実現したといいます。同社の実証実験によると木が直接手や肌に触れるテーブルは集中しやすい、ストレス軽減など、人にとって良い効果が見られるとしています。
 イワセミは、ガラスに囲まれた空間につきまとう反響音の問題に対応する音響メタマテリアル技術を応用した透明吸音パネルです。同製品は、ガラスに貼れる吸音材で、ガラスの反響音を抑え、話しやすいクリアな空間を実現するというものです。 

「イワセミ」


 また、同社のブースは、今回のオルガテック東京2022で創設された、出展社のなかから優れたブースを選ぶ「オルガテック東京2022 ベストプレゼンテーションAWARD Supported by ELLEDECOR」のノミネート賞を受賞しました。

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